富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

二月十九日(土)昨晩眠れず読書して午前二時半。午前五時半起床。六時三刻N夫妻が自動車で迎えに来てくれ近隣のO君と同乗し山頂。昨年は参加逸した今年で五回目のGreen Power香港トレイルは山頂より石澳大浪湾までの50kmの走破。早朝のスタートに洗面所用足しの者多く荷物預けも長蛇の列に慌ただしく出走。天気予報は雨が幸いに曇天ながら気温十一度の極寒。上り坂は歩き平地と下りはゆっくりと走るが17kmあたりで左踝の痛み始まり寒さで体力消耗著しく走れず。陽明山荘前にてM嬢のサポートでおにぎり二つ頬張り体調回復するが折から此処起点に25kmのスタート時間と重なってしまひジャーディン山よよりパーカー山峠まで旺角の如き混雑のなか車線変更の乱暴な運転にて渋滞抜け出す。大澳の下りは余の庭の如し。石澳の岬の引水路もLSDでキロ6分半程で走るが左踝の痛みもありO君に追いついたところで土地湾より龍背から終点まで二人で歩き七時間五一分だかでゴール。最良時間より一時間余の遅れだが致し方あるまひ。先着の同輩の出迎え受けT夫妻の到着待ってO君とZ嬢と失礼して場を辞す。帰宅。早晩にZ嬢と「尖沙咀の」Jimmy's Kitchenにて晩餐。いつもながらに「尖沙咀の」この店の給仕らの働き様に敬服。甘蝦とマンゴーのサラダをZ嬢とシェアしてチキンストロガノフ食す。ジンジャーパイ。晩に香港文化中心にて波蘭国立歌劇団の「オセロ」歌劇公演参観。オペラ苦手と言ってきたが今回は歌劇堪能。シェークスピアのオセロ、ベルディの楽曲が『秋への別れ』(90年)や『悪霊』(95年)の映画監督Mariusz Trelinskiの演出で堪能、堪能。Desdemona役のIzabella Klosinskaなる女高音歌手が秀逸。大詰めのDesdemonaがオセロに殺される晩の祈祷での客席の息をのんだ静寂。堪能。
▼香港のOughton厩舎所属のCape of Good Hope(喜望峰)豪州メルボルンにてG1豪州ステークスに勝利。
ライブドアニッポン放送買収について自民党はこの株大量取得での買収が「本来、日本にはなじまない」(野田毅自治相)だの「金さえあれば何でもできるという風潮をそのままにするのはよくない」(久間章生総務会長)「報道は社会の公器。他の民間企業とは違う。自由競争、市場原理で歪められる恐れがあるなら好ましいことではない」(武部幹事長)と発言続き森前首相は「金さえあれば何でもいい、力づくでやれるという考え方は今の教育の成果なのかなぁ」と。いったい何が日本になじむのか、その「なじむもの」の弊害が今日の社会にないか。金さえあれば何でもできる風潮を作ったのは誰か。報道が社会の公器なら、それを自らに利するように利用しようとするのは誰か。自由競争と市場原理を敵視するが、それこそ保守にとって公器でありそれを共産主義から守るのが正論のはず。森首相に至っては金さえあれば何でもいい、力づくでやれる、という戦後の非常に自民党的な部分を戦後教育の所為とする妄論。呆れるばかり。

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