乙酉正月初一。元旦。快晴。無為な日々続く。朝食済ませ地元英字紙に目を通す。本日は旧正月が元旦ならイスラム暦でも元旦と知る。農暦とイスラム暦で暦鉢合わせは何年に一度あるのか。何か起こる年にでもなろうか。部屋のまえのプールサイドにて河口和也『クイア・スタディーズ』読む。岩波書店の「思考のフロンティア」叢書の一冊。著者がまだ筑波大の院生の頃に彼と面識といふか厳密には電識あり。七十年代には同性愛者の解放運動が最終的に目指すのは同性愛と異性愛といふ認識の差すらなくなる、つまり解放=同性愛の終焉といふもの、が現代では寧ろQueer性がアイデンティティとなりそうな気配。そしてQueer性が資本の論理下で商品として回収される時代。午後は少し泳ぎブルーバックスの古典的名著、都築卓司『四次元の世界』読む。旧版が昭和44年の発行。中学生の頃に一度読んで以来の再読。永美ハルオの挿絵も昭和四十年代懐かしいかぎり。中学生の頃はこのブルーバックスの表紙角のマーク何枚だか切り取って送るとブルーバックス特製の本カバーだか贈呈され本好きの友人らの間で一部流行。この『四次元の世界』は02年に新装版出版。新版刊行にあたって、を著者は綴った七月その月に逝去。午後じっくりと読む。早晩風呂にはいり夕暮れ。ホテル内の浜辺に面した海鮮料理屋で車海老の天ぷらと握り寿司。W杯予選で日本隊が北朝鮮の辛勝。NHKのニュース10でこれを冒頭から25分放送し更に川口と宮本のインタビューも後ほど5分の計30分。リ選手の出身校の広島朝鮮高校の校長が小泉三世と瓜二つ。試合後に選手のインタビューが映る度にスポンサー広告でNHKの宿敵「朝日新聞」のロゴが(笑)。ブルーバックスの名著復刻74年の『相対論的宇宙論』読み始める。これも三十年前に読んだ記憶「だけ」あり。松本零士の挿絵。