九月廿五日(土)晴。三週間ぶりにトレイルで朝八時にTsuen Wan站に集合し余を含む五人で車雇い城門水塘。この水塘の周囲の遊歩道はかなり古く整備され案内板だのベンチだの落ち着いた石造り。かつて水不足の香港にあって此処に消防活動用の水塘もあり(写真)。水塘の西側を一時間かけて鉛鉱凹(Lead Mine Pass)まで上りMaclehose Trailの第八段に入り一気に大帽山へと続く高原に上り始める。体力なきこと懸念したが体重が一気に八磅も軽くなれば登山は驚くほどに快適にて心拍数も一三〇代と安定。大帽山の頂上近くのかつての英軍施設の廃墟(写真)。頂上の測候所(写真)。頂上越えて下り坂にてどの色もかぎりなく鮮明な真っ赤な帽子に黄色い上衣、オレンジ色のシャツにピンクの靴といふ浅草の大道芸人か大阪城公園のカラオケの有名老人の如き奇抜な衣装で颯爽と大帽山に登る七旬の紳士あり。思わず撮影すら忘れる。昼にRoute Twisk(この道路名が他の市街道路と異なるのは、もともとこの道が石崗の軍営地に向かう目的のルートであるからだろうか)近くで休憩し午後は第九段に入り大欖の山中歩き大欖水塘岸から午後三時すぎに掃管笏の村に出る。ここまで約三十五キロ、大帽山の上り含め六時間余でまずまず。気温は三十度といふが心地よく涼風あり。掃管笏の集落の小店にて麦酒一缶喉を潤し恰度来たタクシー拾ってTsuen Wanまで戻り夕方に路徳圍の山西刀削麺店。手拉麺も食したきところ刀削麺をばもう一度、今度は具なしの上湯麺で食したく注文せば麻辣か?と聴かれうっかり頷いてしまったが最後、耳掻き一杯でも辣い麻辣油が山盛りの大蒜の上にこってりとかかった「確かに具なし」(笑)の上湯麺。体調悪きことも忘れるほど強烈な辛さ。大蒜が甜く感じられるほど。店を出れば隣店で上手そうな豚肉の白煮の下ごしらえ中(写真)。Tsuen Wanのこうした小料理屋の質の高さ窺い知る。地下鉄乗り継ぎジムに一浴し帰宅。豚汁。突然の三十キロの連続歩行に身体も驚いたか微熱あり。