九月十一日(土)曇。気温廿五度とすっかり秋の気配。午前ある打ち合わせあり金鐘。キチガイの如き冷房にすっかり冷える。昼に馬券購入してから午前の打ち合わせ一緒したY君と中環のGrappa's伊太利料理店にて昼食。中環で写真の現像依頼したり文房具屋に寄ったりの雑用ですっかり時間潰してしまひ午後三時過ぎにハッピーバレーの北京同仁堂にてX医師に脈看てもらひ五日分の漢方調合受ける。一昨日T君夫妻にパーカー山の丘陵のホタル狩りの道筋教えたら一緒にと誘われ晩にT君の会社の同僚らZ嬢含め計八名で裏山に登りホタル愛でる。さすがに七月ほどのホタルおらぬがまだいくつもの澤には五、六羽のホタルおり時間遅くなり暗くなると飛び始める。二更にQuarry Bayのインド料理屋マザーインディアに食す。体調少し快方に向かふ。競馬はメインのR6広東譲賽盃こそ「一季に突然一勝する」Siroccoが見習騎手黎海栄君騎乗で103磅の軽量で28倍の大穴で勝利、余はDanehill父とするVisorhill堅いと見て抑えにSize厩舎のWealthy Treasureと1400mの距離は牝馬「女王」Elegant Fashionには短すぎるかと思いつつ三着入賞は捨てきれず、で結果はVisorhill落ちてSirocco、WTにEFと入り、このレースこそ落としたが、これも含め前半から予想がいい調子で配当にならぬが絡んでおりR7の連複45倍から最終3レース続けて連複当てて今季3開催日で好調。これが続けばいいが。
▼茨城県の元知事竹内藤男逝去。享年八十六。建設省の官僚にて自民党参議院議員経て七十五年に知事就任五期十八年。建設省出身ながらポスト石油ショックの七十五年は茨城国体開催、鹿島臨海工業地帯建造などが済んだ後の謂わば建設冬の時代。常磐自動車道と余り儲からぬ筑波研究学園都市の開発くらいが目玉であったのは寧ろ建設省官僚が地味に地方自治体の長務めるにはよい環境。休日など水戸の市街の百貨店で夫人の買い物に付き合い近所の寿司屋に立ち寄り気さくさもあり。結局は九十三年に公共事業に絡む大手ゼネコンからの贈収賄で逮捕され知事辞任。本人無罪主張続け一昨年末に本人の病気理由に公判停止。本人は茨城県鉾田の出身ながら知事辞任後は横浜に蟄居続ける。
▼プロ野球のスト回避。讀賣新聞政治部の辣腕記者ナベツネの絡みで政財界のお座敷に招かれ洗脳されたか長嶋茂雄君が「社会党が政権とったらプロ野球ができなくなる」と歴史的名言発してから四十余年。首相候補古田君の握手拒否だったが武蔵野のD君は歴史的な大争議も早くも労働側の不戦敗かと懸念。D君は今回の1リーグ制の発想をファンあっての見せ物なのに市場の無視にこれは国内市場を意識せずに済んだ大衆消費社会以前の、プレ近代の、19世紀的な経営思想(古河鉱業とか)の水準での発想、と。米国流のスマートさが売り物の「新」自由主義やら「新」古典派とかいうのが、つまるところ福祉国家以前のムキダシの野蛮な資本主義への先祖帰りでしかないとD君。さらにテレビのインタビューに新橋の烏森口あたりで答える会社員が労働者であり消費者である筈なのに「選手の立場もわかるけど、経営者の立場で考えるとねぇ」でモノを語るのも不思議。