九月初四(土)友人らとの二週に一度のトレイルの練習。黄大仙よりタクシーにて慈雲山の沙田凹。獅子山に登れば昨日よりの澄み渡りし大気にて香港島までの絶景(写真)に暫し見惚れる。Beacon Hillにてふと思い出すは小学六年の頃だかBCL流行り短波放送聴いていた折にBBCの放送が香港のBeacon Hillなる山の中継局あったこと。当時その遠き香港の山上の中継局のアンテナの横を幾旬経てこうして歩いていることに感慨もあり。野猿多き金山。かつて広東より香港占領企む日本軍対手に英国軍が九龍攻防の激戦地。今も高射砲跡地など残る。山徑にてばったりと同じランニングクラブのメンバーらに遭遇。ここ数日の忙しさか晴れ間の日差しに疲労甚だしく針山はどうにか登るが草山への道(写真)も歩くに厳しく草山へを諦め迂廻し城門水塘(写真)。ここ数日の驟雨に水塘も濫れむばかりの碧水湛へる(写真)。城門水塘のダムまで戻る。ここまで五時間半、十八キロほどの道程。ミニバスにてTsuen Wanの市街に戻る。とにかく冷えた麦酒をと和民(和民についての推考は昨年七月八日の日剰にあり)といふ案も出たが土曜日の午後三時過ぎに満席にて然も居酒屋の筈が酒など飲む客おらずファミレス状態でとてもとても。地下鉄駅前のコンビニにて500mlの罐麦酒をば立ち飲みし兎にかく喉の渇き癒し路徳圍Tuen Hing Pathの山西刀削麺店(写真)。山西名物の刀削麺食す前にまだ麦酒飲みたく「持ち込み可」で麦酒のツマミに頼んだ東坡肉とクラゲも格別。そのクラゲが山西名産の黒酢和えで刀削麺にこの黒酢の残りかけるとこれもまた秀逸。香港島に戻り近所の銭湯。帰宅せば夕焼けがピンクフロイド的な美しさ(写真)。テキーラを橙汁で割り一飲。蕎麦茹でて食す。晩にテレビにて宮崎駿『千と千尋』の放映あり。いろいろ雑事済ませつつついつい見る。話のあちこちで余には筋だの符丁意味するとこのわからぬ点多し。細かいことにいちいち着目する必要もないのであろうが結局、何の話なのか、主人公の女の子の活躍であるとか成長といふことなのだろうが。