富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

浅田次郎『地下鉄に乗って』


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大公報報じるのは「外国の月は中国より圓く美しいわけぢゃない」と新西蘭の親中共らしきキモいお兄さんのコメント。北朝鮮に「よど号」で行つてしまつたやうな感じか。蘋果日報は香港で海外渡航なしで初の転移制ウイルスの感染と。

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本日農暦二月初八。初夏のやうな陽気。今日も朝餉から餅を焼いて頬張る。餅と醤油があれば他には何も要らない。

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代々木系病院での血圧と血糖の処方でまだ2週間分の薬はあつたが周末は出かける可能性もあり予め病院で問診を受け2ヶ月薬を処方してもらふ。

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昼は水府は下市の洋食こばやしの今日はカツカレー。米飯が余つてしまつて申し訳ないほど。夕方歯科治療。こゝ数ヶ月かけて前歯の差し歯とブリッヂの治療で差し歯の元歯など劣化もあり、その復旧に数週間を要してやつと見た目もきれいな歯の並びとなる。

▼先週末だつたかの朝日新聞に10年毎の名著といふ特集記事あり1990年台の名著に浅田次郎『地下鉄に乗って』(講談社文庫)あり、さういへば浅田次郎って読んだこともないとわかつて慌てゝ初期の作品『地下鉄に乗って』を読む。思はず惹き込まれる物語だが地下鉄……当時は銀座線と丸の内線だけしかなかつたが、その地下鉄駅に入る毎に起きる主人公を巡る不思議な現象で最初はぐぐっと引っ張られるが、その展開が何度のくり返されると「またかよ」感もあり戦後の新宿の闇市で偶然「アムール」と呼ばれる悪賢い青年の登場で、そこから「あ、結末は……」と察するところもあり、それは当たつてゐたが地下鉄に乗るたびの時代を超へた不思議な体験は、ちょっと「これでもか」で食傷気味になつてしまつたかも、アタシ。

地下鉄に乗って 新装版 (講談社文庫)