中環にある中資銀行（交通銀行）は明日の〈暴動〉に対して要塞化して防衛体制である。何がそんなに楽しいのか。
FCCで土曜朝の新聞読み済ませたあとHappy Valleyへ。F11 Foto Museumを初訪。地場の世界的Leica蒐集家が歴史建築III級指定の建物所有して写真関連の施設として利用しており参観も登記・予約制。そこでオランダの写真家 Edvan der Elsken（1925-1990）が1959年に香港滞在した際の写真の展示あり。今回はRoyal Asiatic Societyでこれの見学会あり、その末席を汚す。
1930年代に建てられた、当時のHappy Valleyは英国人らの週末住宅でこの界隈にまだいくつか洋館が残つてゐる。
とても撮影は雑なのだが時代風俗を見事に写すエルスケンの写真。下の左は香港の中環で右は東京で銀座線か丸の内線か。この香港のネガは長年、現像されぬまゝ眠つてをりエルスケンがなくなる１年前（1979年）に旅行関係の資料のなかからフィルムが出てきてエルスケンが５週に渡り暗室に籠り現像して写真集として発表される写真の選擇から割付まで自分でした記録も展示あり。
昼に湾仔。杭州酒家。来港中の昨晩ご一緒したＴ氏と放送作家M君と三人で昼餉。「上有天堂、下有蘇杭」でさすがに美味。
食後に銅羅湾まで漫歩。Windsor HouseのTiny商店でミニカーなどミニチュア玩具を眺める。
お二人と別れ一旦帰宅しようとMTRに乗つたが太古で折り返しでバスに乗り換へ湾仔に戻る。港湾道公園は中資・華潤大厦の裏で「いかにも」な場所だが此処で親中派が数千人規模で集会。 中環では週末に抗議活動取材報道してゐたインドネシア人の家政婦の女性がイミグレに睨まれたことを契機に身柄拘束や就労、居住権延長不認といつたアジアマイノリティへの不平等に抗議する集会。
ジムに寄り書き物もして香港公園からPacific Placeに出ると12月の聖誕節商戦だといふのにPPの廣場には聖誕節の飾り付けもない。土曜早晩だといふのに買物客もまばら。異教徒として個人的には聖誕節に関はりもないし12月にあのクリスマス風俗の「これでもか」な雰囲気は苦手。だからこんな殺風景も一向に構はないのだが。何うもクリスマスといふとサラリーマンが何だか年末気分で酔っ払ひ大騒ぎのイメージが強く苦手。
晩は昼のお二人にPPでピックアップしたマリオットにお泊まりのラジオＩ氏と明日の競馬にプレスで来られてゐるハロンＳ氏で益新美食館に飰す。
スヌーピーの好きなＩ氏からKFCの冬模様のスープマグセットいたゞく。昨晩、八幡屋磯五郎の七味で「山椒七味」だけ欠いてゐると呟いたらＳ氏がそれを持つてきてくれた。
本日、銅羅湾のTiny商店で入手した路上のゴミ箱、これが抗議活動で勇武派にずいぶんと手荒く用ゐられたが、このミニチュア購入。高さ60mmほどなのだが精巧でシールも役所のオリジナルのシールのほか勝手に貼られた広告シールなどまでちゃんとついてゐるのだから凄い。
香港警察が大型抗議活動の前に勝手にケータイに送つてくるご親切な注意喚起。不反対通知出しておいて「活動に参加するな！」と言つてゐるやうに読めるのだが。何れにせよ警察が故障スプレーとか催涙弾で威嚇しないかぎり抗議活動は平和に終わる。
