農暦閏六月十五日。晴。実家で荷物片付け。久ヶ原T君から譲つてもらつた六世歌右衛門の直筆
なでしこや
吹かるるとなく
草のなか
母と11:10に水戸発の大洗鹿島線で大洗。大洗の手前で田んぼアートなるものお披露目中で列車も徐行運転のサービス。大洗在住のA氏が車で迎へに来てくれて大洗から那珂湊の阿字ヶ浦に入り「はまぐりや」ではまぐりづくしの昼餉。何だか外でロック音楽が聞こえてくると思つたら近くの臨海公園でロックジャパンの野外コンサートあり7万人の観衆の由。大洗駅までA氏に送つてもらひ大洗鹿島線で水戸に還る。二日続けてスーパー銭湯でのんびりと午後を過ごす。スーパー銭湯から暗い裏道を歩いて水戸プラザホテル。中華料理の四川飯店で母と妹と夕食。日本に戻つてなぜ麻婆豆腐食べてゐるのか不思議。祭りも終はりかけ。昔は歩行者天国が半夜三更までだつたが今は午後九時まで。それでアタシらが子どものころ両親は深夜まで働き七夕の片付けをして母は翌朝、アタシと妹を夏の旅行に連れていつてくれてゐた。市街に戻り飲みに行く。初めての飲み屋だつたが一見の客ながら歓待され歓談飲酒深更に至る。水戸でこんな潑剌と若者たちが楽しく生きてゐるとは少し驚き。いつまでも、その若さと輝きを保ち続けてもらひたいもの、と老人は思ふ。