富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

島嶼寫作 劉以鬯

fookpaktsuen2016-06-09

農暦五月初五。端午節。朝、小豆の粽を食す。夕方、油麻地。Cinematiqueで映画『島嶼寫作』で劉以鬯のドキュメンタリーを見る。このシリーズはタイトルの通り香港と台湾、いずれも大小の差こそあれ島嶼、いずれも皆、戦後の中共と台湾、香港の関係の中に生きる老作家たちの半世紀。劉以鬯(1918〜)は上海生まれでSt. John's University卒業の後、新聞業に携わり1948年に香港へ。新加坡、ジャカルタでも5年、新聞編集者をした後に香港に戻り定居。多くの新聞に連載小説を執筆。1962年に星島晚報に掲載された小説『酒徒』が代表作。矍鑠とした老知識人のゐすまひの良さ。陋宅の近くにお住まひで今更だが通りすがりで拝顔してゐたのかも。尖沙咀山林道の韓国料理屋。紅磡I氏と打合せ兼ね食事。久々にバーWに寄りハイボール一杯独酌で半夜三更前に帰宅。
▼日経で曽我部真裕・京都大学教授の憲法論「普遍的原理の否定、避けよ」(こちら)より。

(日本の憲法は)規律力が弱い(条文の文言が少ない)ということは、法律が憲法の壁にぶつかることが少なく、法律で定められる範囲が広いことを意味する。逆にいえば、法律により政策を進めるうえで、憲法を改正する実際上の必要性は小さいということだ。この憲法改正の現実的必要性の乏しさが合理的な議論を困難にし、憲法改正を巡る論議を一部の人々による観念的な論争にしているように思われる。