農暦十一月初五日。曇。Z嬢と朝九時前に湾仔。中国旅行社前から跨境巴士に乗車。皇崗抜けるのか、と思つたら屯門経由で深圳湾の橋を渡り蛇口。香港側の通関が深圳の蛇口に出島のやうにあることぢたい一国両制と矛盾だが、此処で香港内のいくつかの乗り場から来た客が振り分けられ広州、東莞、中山、開平往きのバスで出発。ここまで湾仔出てから一時間半弱。蛇口からだと深圳空港の海側の高速に入つてしまふので深圳市街出る高速の渋滞は回避。虎門から珠江河口渡り南沙から水郷の河川、沼と高速道路の網の目を農村と工場がどこまでも点々とするなかバスは走り続け2時間弱で佛山に到着。嶺南の文化の核心たるこの佛山は初めて。南海体育館でバスを降車して海三路を東に歩き人工の千灯湖の公園岸を金融開発区に向け歩き半時間ほどでインターコンチネンタル佛山に到着。クラブフロアで下榻。「毎度のご贔屓に感謝して」と言はれ去年の夏にアークヒルズ以来で申し訳ございません、だがデラックススイートに通される。市街一望のバスルームまで含め正方形の角部屋で百平米くらゐ。ホテルを出て広い道路に緑地帯が続く開発区を西に歩き叠南の水路沿ひに広がる昔からの村に分け入る。迷路のやうな集落。
文華路、海三路の交差点から路線バスで中して東方廣場。北香園で餃子。
錦華路の昔の商店街から筷子路に入ると築百年のやうな煉瓦、石組の住宅群並ぶが多くがすでに転居済みで再開発待つ「析」の字が壁に並ぶ。旧正月はまだ先だが花聯など揮毫する出店並び正月気分。
嶺南庭園建築の代表格である梁園の横を通り抜け汾江路まで出て市街東北部に往くバス選んで乗ると見事に海三路から千灯湖に向かふバス。今日のお散歩は半日で15kmほど。ホテルに戻りクラブラウンジで奶酪など少しつまみ酒飲み。ラウンジの書架に魯迅全集あり魯迅の書簡集を開くと日本人に当てた手紙も随分とあり、それを読むうちに夜も更ける。
▼「日経の」世論調査でアベノミクスの景気回復に期待29%に対して期待できないが53%である。それでも社説で「政権は持続力ある成長をめざせ」と望むのが、所詮、株屋相場師の新聞たる日経さんだが自民党に投票は同等支持層でも対抗する野党がないから、が85%で晋三支持は21%、無党派層では自民に投票したが晋三支持は僅か4%に過ぎない。願ふはあくまで景気回復で集団的自衛権に関する法整備は反対が48%で賛成は34%、憲法改正に前向きは評価する、しないが41:44で拮抗し、優先すべき課題で憲法改正は9%に過ぎず。晋三はアベノミクス解散と言つてをいて大勝後は(頭悪いから)勝手に自らの政権に国民の信託得たやうな口ぶりだが「日経の」調査ですら、この程度の信任なのだから。