農暦十一月十六日。気温摂氏9度。快晴。寒がりな私はオフィスも暖房ほしいくらゐだが香港でそんな「空気がこもる=身体に悪い」設備願へず、そんなアタシにZ嬢より湯たんぽ、いかにもオフィスでもヘンに見えないカバー自家製でいたゞく。ありがたい。ところで湯たんぽ、漢字で書くと湯湯婆。中国で唐の時代に「湯婆」あり「妻の代わりに抱いて暖を取る」もの(ヰキより)。湯婆ではそのまゝでは日本語で意味通じず「湯」がついて湯湯婆。なるほど。それにしてもヰキの説明で「昭和時代前後は、就寝時に用いた湯たんぽのお湯を翌朝の洗顔に利用していた家庭もあった」って「昭和時代」で一括りか、といふ気もするし「昭和時代前後」ってのはあんまり。早晩、FCCで書類整理しつゝ紅茶飲んでゐたら発作的に甘味欲しお気に入りのVanilla Crème Brûlèe頬張る。幸せ。お酒飲んでも叱られない時間になつたので珍しく時節柄エッグノック飲む。晩にD氏と炮台山の自然やに飰す。あらためてお寿司美味しい。
▼晋三の国家安全保障戦略(NSS)と防衛計画大綱。自衛隊増強、尖閣の島争ひで水陸機動団(海兵隊)も誕生。朝日は社説で「平和主義を取り違えるな」と苦言(こちら)。晋三に対して「ナショナリズムをあおって国策を推し進めるような、息苦しい社会に導くのは誤りだ」と述べるが晋三ぢたいナショナリズムは煽つてゐるつもりもなく、この程度当然のナショナリズムで、自分の国策が息苦しい社会生むものとは毛頭思つてゐないので、このやうなアプローチの非難は意味がない、といふかlost in translationになる。この国民が与へてしまつた晋三をモンスター化する自民党単独過半数の政治状況。日経なんて同じテーマで「自衛隊の変革に欠かせぬ陸海空の連携」と題して産経も真っ青なほど国威高揚路線(こちら)。防衛計画大綱の拡充、防衛力増強、水陸機動団新設など肯定した上で
- ただ、新たな装備や部隊を整えるだけでは、十分ではない。敵に奪われた島を取り返すには、まず周辺の海や空に部隊を展開し、安全を確保したうえで、上陸部隊を送り込まなければならない。これまで以上に、陸海空の統合運用力が求められる。
- 今回、積み残しになった課題もある。そのひとつが集団的自衛権の行使問題だ。この行方しだいで日米協力の内容は大きく変わる。安倍政権は来年度に判断を先送りしたが、米側と非公式な擦り合わせを進めておく必要がある。
……と、まるで産経新聞。これが産経なら「産経の軍国化路線にしては現実的」と評価?できるが日経だ。日経的には軍事費増も景気向上の一つなのかしら。それにしても「敵に奪われた島を取り返すには……」なんて真っ当な神経ではない。もはや「さすが日経さんだ」なんて言つてをれず、この「日本を代表する経済紙」の見識のなさ、といか危ふさ加減嘆くのみ。こんな新聞読んでゐる連中も嗤はれるが。「所詮、株屋、相場師の新聞」の程度のものが「日本経済を動かしてゐる」と誤解したあたりから、の誤謬。
▼ピンク色のクラウンが話題になつたが東京トヨタと東京トヨペットが自動車の危険性と安全追求訴へた広告。全国紙に全面大。そこにさらり、と「権力より、愛だね。」の一言が素敵。このご辞世ではこの一言が「勇気ある発言」に思へるとは。