富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2009-04-05

四月五日(日)寒がりのアタシにはまだ肌寒いが清明節過ぎて季節はもうすつかり春なのかしら。
夜に啼く鳥は春かと清明
山の方から相方を找すのかやたら陽気な鳥の声が深夜に聞かゆ。雨の予報に反して晴れ間あり。終日、官邸にて執務。晩に灣仔。天地図書舗。信報の林行止の全集や蔡瀾など香港の人気著作数多き出版社の直営書店。歐陽應霽君の料理本など面白さうだが、もう「本の買ひ過ぎ」、で立ち読みに済ます。運動不足解消に晩にジムでちよつとだけトレッドミルで走る。二更に灣仔の芸術中心で伊蘭映画“Lonely Tunes of Tehran”観る。なぜか中近東で伊蘭映画はアタシの好み。これも秀作。夕食摂つてをらず帰宅して深夜に白葡萄酒(豪州のRosemount Estateのシャルドネ)をグラスに二杯飲みチーズ少しと小玉葱の酢漬け数個頬張る。堀田善衞氏の『堀田善衞上海日記 滬上天下一九四五』少し読む。善衞さんにはアタシは若い頃に氏の本を読みご自宅に手紙を出したら丁寧にご返事をいたゞゐた。1945年といふ時代は実際にはアタシは知らぬが多少なりとも上海に土地鑑あり日記に出てくる詩人や思想家はかつて著作読んだものが少なからず、この日記がとても身近に感じられる。この本、印刷(大日本印刷)と装釘(加藤製本)が見事。かなり裏面が透けて通りさうで透けず且つ上質の柔らかな紙質、で420数頁なのに薄く、軽い。
▼本日、雲翔(Scud)君の製作(脚本、監督)した映画“永久居留”(Permanent Residence)も映画祭で上映あり。彼自らの半生記と将来観の如き内容で好評博した由。
北朝鮮がミサイル発射で「たまや〜ッ!」。昼前の発射で緊急事態発生!と騒いでみせても麻生首相は夕方にはホテルパシフィツク東京の理容佐藤で散髪が現実。北朝鮮にとつては観測気球的な打ち上げ花火を寧ろ「北朝鮮の脅威」として軍備や国民意識の増強に、とメリット大かしら。

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