富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

九月十七日(水)諸事にかなり忙殺され早晩に至る。北角よりフェリーで紅磡。日本料理「三河屋」にバンコクより来港中のY氏と食す。三河屋のご亭主はかつて尖沙咀東の名店「葵」のI氏。この三河屋は地元の殊に若い客相手の気軽な一品料理屋。予約など出来ず午後6時半には間口二軒弱の狭い店は曝満。十時くらゐまで常に数名の客が店の外で待つ大繁盛。カツカレーやらーめんが地元の若い客にウケるのはわかるが意外にも焼き魚定食とか独りで黙々と食す渋い客少なからず。Y氏との話題は自然と金融危機になる。米国系投資金融の脆さに比べやつぱり欧州系は堅実だねぇ、と。なにせ米国系の多くは大恐慌後の成立で911くらゐしか苦境を知らぬが欧州系だと19世紀のペスト禍すら知つてるものね、と。スイスの投資金融機関なんて下手するとフランスの市民革命すら知つてゐるんぢやないのかしら。
▼今週はFT紙、IHT紙、信報をぢつくりと読むのが楽しみ。冷静な論調。FTもIHTも信報の曽仁超「投資者日記」もリーマン兄弟再建に公的資金導入がされずAIGにはされたことは、えうするに投資と保険は異るわけで、保険加入者の財産を守ることと年収数億の投資金融エリートの高所得を守ることは別。紐育など市民の8%だつたかが金融関係に従事で所得は全市民の総額の25%を占めるとか。蘋果日報の陶傑氏曰く
美國政府應不應該出錢救雷曼?首先,什麼雷曼AIG,都是全世界的金融貴族。太平盛世的時候,其總裁和高級行政人員,天天吃魚子醤、開紅酒、坐頭等機艙開國際會議。然後去地中海玩遊艇,只因為其企業是華爾街的大藍籌,雷曼兄弟把華爾街、美國,以至全世界,都視同人質。他好景的時候,騎在閣下的頭上享受最高的利潤和薪酬,好了,現在他「周身唔掂」了,反過來向美國的納稅人伸手,向美國聯儲局撲水呼救。也就是說,這種投資銀行,當規模「發展」到跨國經世的時候,不必負上任何「世界公民」的責任。
投資金融会社の浮れた人たちに神の鉄槌が下つた、といふことで。

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