富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

五月五日(木)曇。早晩金鐘の太古広場、金鐘MTR站、尖沙咀站とどこも星巴珈琲に長蛇の列。割引だか何かの販促だろう。廿分並んで待って飲む意欲に敬服するばかり。晩に尖沙咀にて習い事の教室ありお稽古の前に何を食さむとふとビビムバを食べたいと思い一人なのだからCitysuperのフードコートでも行けばいいのについHumphreys街の錦城韓国餐館に入つてしまひ当然のようにキムチだの小皿づらりと並び習い事の前ゆへ麦酒飲むわけにもいかずビビムバも什景飯ぢゃなくつい「石焼き」頼んでしまひ食べきれずお持ち帰り。美味。晩十時にまた尖沙咀からタクシーで銅鑼湾でバーSに行きたい衝動に駆られるが帰宅。家でマッカランで一人バー気分になつた矢先に蘇州から出てきたI君がバーSに来たと電話あり。さすがに一旦帰宅してから飲みに出る体力もなく断念。松本清張少し読む。
▼英国では労働党ブレア首相三期目続投確実。米国のイラク攻撃ではブレア君実は九一一の直後にイラクと阿富汗攻撃をブッシュに進言したいたそうでブッシュすらそれを思い留まったといふ。ブッシュ二世といいブレア君といい小泉三世といい「脇があまい」筈なのだがテロの時代に本来であればもっともテロリズムをば刺激するようでいてテロ対策にいろいろな意味で長け三者いずれも失脚せず安定政権ぶり。ブッシュ二世もあれだけ国内で反発ありながら僅差で民主党候補破るいろいろな意味で実力。小泉三世も本来党内の政権交代が良くも悪しくも自浄作用であつた自民党が自浄作用不能状態で長期政権。ブレア君とて従米でのイラク攻撃など国内でも反発あるが失業率4%は欧州でも優等生で不支持率62%と高いが保守党党首への不支持が64%(笑)。政治が世論であるとか良心で機能せぬ世の中となりぬ。
JR西日本脱線事故での死亡者、数日前の新聞に顔写真入りでその方のこと数行語られる一覧あり。経歴だのちらりと読んだだけだつたが一人かなり印象に残る方あり。何気なく読めば何でもないが松本清張的に深読みするとその数行の記述に、その人の半生やかなりプライベートな証しがあり。記者がわかつて書いたのか遺族や友人などから語られた言葉をそのまま写しただけなのかわからぬ(おそらく後者)。久が原のT君が大阪を訪れ聞いた話を余に報され「やはり」と納得。ご冥福祈るばかり。

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