富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

大通りのぬりや


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香港から台湾への密航。大公報は香港と台湾の独立派による共謀と叱る。蘋果日報は香港警察がこの密航を現行犯で取り締まらず放置プレイで中共公安に引き渡したことにつき連日の批判。 

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家具がまだないので陋宅はまるでミニマリストの部屋のやう。これはこれで気持ちよいものである。 

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県立図書館は館内にカフェ設ける工事が疫禍理由に遅れに遅れ工事捗らぬまゝ先月末からまた暫定的に開館。予約した本二冊の受け取り期限が今日で図書館に寄つて水戸駅に向かふ途中で旧西武百貨店跡地を崖の上から眺める。西友が西武となり昭和に水戸駅の駅ビル化工事で堤清二氏も要望したペデストリアンデッキで駅舎と反対側にある西武も人通りが増えたのだが西武がLIVINといふ商業施設となり、それも潰れて更地になつてゐたが今になつて市役所が新たに商業施設計画を発表。西武による土地の買収でも動かうとしなかつた地主がゐて西武はその区画を取り囲むやうにデパート建設して不思議な光景となつてゐた。今回の再開発契約では、この西武にも負けなかつた地主もついに土地を譲渡するのだといふ。


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昼に泉町3の「大通りのぬりや」。「ぬりや」は裡信願寺に料亭のぬりやあり暖簾分けで「大通りの」は別な店。客の注文あつてから鰻を捌いて焼き始めるので1時間は待つわけだが、お酒でもあれば、その時間がまた乙なもの。テーブルの敷紙は木村武山による筆で、これではおいそれと汚せない。

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蒲焼を待つ間に白焼きも、これもまた乙。とても脂がのつてゐるのだが実にさっぱりとしてゐて美味至極。

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今季初めて競馬で遊ぶ。京都大賞典(GⅡ)は5月の目黒記念まで4連勝したキングオブコージに賭けたが3着で優勝はグローリーヴェイス。昨年12月の香港ヴァースにモレイラ騎乗で優勝したのだから(6月の宝塚記念ブービーと惨敗だつたが)経緯を表して選ぶべきであつた。毎日王冠(GⅡ)は皐月賞、ダービーとコントレイルに負けて2着のサリオス(1番人気)がルメール騎手で優勝。2着は、3着にサイレントポケット。アタシは3番人気のザダルで5着。4着にはザダル選んで外したカデナが来てゐた。今季もやはり馬券下手の予感。

「不健康でもいい」


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特定の小学校の教師の港独的言論を香港市役所の教育局長が非難(大公報)。蘋果日報は尖東のホテルでスタッフ4名の感染あり239人の宿泊客も感染の疑ひと。

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香港のK氏が仲間内でのSMSに「ふるさとは遠くにありて思ふもの」と犀星の有名な詩の冒頭を書いたのでちゃんと書き始めてみたがいくつかうる覚へあつた。 

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澳門のアンドリューさん、奥さまと袂を分かちそれぞれ澳門のエッグタルトで商売してゐたが今では大阪の道頓堀に店舗構へ生協コープの商品にまでリストアップとは。

「健康になれ」は人生も社会も窮屈にさせる。「不健康でもいい」と唱える大脇幸志郎医師:朝日新聞  大脇幸志郎医師曰く「健康主義は新興宗教のようなものだからです。伝統的な宗教が力を失った現代は人の生死にかかわる「健康第一」という宗教が信仰を集めてしまうのです」。

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銕仙会定演@宝生能楽堂


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香港の教育が反政府的偏向と弾圧対象になつた次は司法で抗議活動に心情的な裁判官罷免を!といふ圧力。


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ふとタンメンが食べたくなるときがある。東京駅一番街八重洲口)にタンメン専門店がなくなつてしまつたと残念がつてゐたら実は〈トナリ〉は丸の内で営業中。丸の内南口から雨空だし地下街でKITTE(旧東京中央郵便局)に入ると〈ラーメン激戦区〉なるエリアがあり、それを無視して通り抜けると東京ビルヂング地下に〈トナリ〉があつて午後2時すぎでランチタイム過ぎても数名の行列。野菜たつぷりで汁少なく野菜を除けると歯応へ良ささうな太麺。やはりタンメンは太麺に限る。 

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何年ぶりかしら、でお茶の水駿河台の坂を下る。駿河台下の交差点で三茶書房に寄る。『銀座百点』の名文選集(昭和60年)があり1,800円で入手。お店の方にご主人は?と尋ねると階上から下りてきてくれる。高校生の頃から出入りしてゐた三茶だつたが昨年の初夏に覘いたらご主人に「帽子がお似合ひですね」と声をかけられ、そこから入江相政侍従長の話となり(こちら)今日もあれこれ話してゐると「お見せしたい本などあるから」と二階の書房にお招きいたゞく。ご主人所有の書籍や史料少なからず(他人が明示憚られるところ)。入江相政日記(第6巻)に確かに相政さんが三茶訪れたりご主人(当時40代)と懇意にされた記述いくつもあり。ご主人にお会いするのは2度目だがなぜか旧知の先輩に蒙を啓かれる感あり。物語尽きず。二二六事件で昭和天皇の判断が少しでも違つてゐれば改革派の青年軍人らが国賊とならなければ、その後の戦争への道が何う変はつてゐたか。また水戸学から幕末の動き、そして昭和に水戸が実に興味深いといはれる。今ではその空気が全くといつてよいほどないのだが。

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ひさびさにすゞらん通りを雨のなか歩く。文房堂、内山書店。包子餃子(スヰートポーヅ)は店を閉めてしまつた。さぼうるで珈琲を飲む。神保町の珈琲店が煙くないのはどこか寂しい。 


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田村や谷口といつた名だたる古書肆でも全集物の、まぁ価格低下甚だしい。加藤周一選集など1冊単価は500円とか。昭和の全集は漱石や三島など豪華装丁本を除けば下手すると出版当時の価格より今の方が安かつたり。いくらでもほしいが下手な独占欲は抑へて。なにせ今は陋寓より歩いて数分で市立図書館あり全集などずらりと並んでゐる。泰川堂書店で東都の区分地図など眺める。岩波の神保町ブックセンターが何だかおしゃれなカフェのある空間になつてゐた。奥にはワークスペースも(こちら)。

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白山通りで後楽園遊園地は雨空でも向かふに見えるのだが都営三田線で水道橋。宝生能楽堂銕仙会の定演(こちら)。大槻文蔵師の〈蟻通〉。ワキが殿田謙吉演じる紀貫之で能には疎いアタシでもワキがこれほど重要で目立つ作品も少ないとわかる。本日はこゝで村上湛君に邂逅。今回帰国して初めてのおめもじ。それでも今日も朝から新八犬伝で玉梓の怨霊で声のお役をされた阿部寿美子さまが卒寿でお元気と湛君からLINEあつてお互い玉梓贔屓ゆゑ、これで盛り上がつてゐたので不思議と久しぶり感がない。
中入り後は野村萬狂言で「雁大名」。湛君のいふ通り「一度は横暴示す大名も最後は失敗或いは善良さ示すのが狂言の定型」なのだが〈雁大名〉では珍しく悪巧みが成功。何とも呆れた大名だがそれだけにせゝこましくなく大らかに演ずることが大切、と。さういふ意味で萬さまは上手だがどうでげす、上手でせうと舞台から聞こえてくるやう。続いて能〈鳥追舟〉でシテ(日暮殿北ノ方)鵜澤久、ワキ(日暮殿)に森常好、重要な役柄のワキツレ(左近尉)大日方寛。日暮殿の倅・花若に幼い谷本康介君が実に立派なもの。能は本当に知らないアタシだが、かういふドラマ性のある物狂能はわかりやすくてたすかる。このところ歌舞伎満喫できず村上湛君といふ友人がゐるのだから能はきちんと見てゆきたいもの。

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湛君と本当なら、これから飲みにでも繰り出したいところだが水道橋驛の改札前で暫し立ち飲み。東京驛に来るとグランスタのはせがわ酒店がグランスタのリニューアルで賑やかな場所に昔より広くなつて営業中。飲んでゐる時間もないが以前の方が一合サイズの各地の銘酒が豊富だつた。東京驛前を午後10時に出る高速バスに乗り帰宅。

農暦八月廿二日

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 国安法立法化から100日。日に日に国安法が香港を覆つてゆく。ジョンMキャロル教授(香港大學)『香港の歴史』(明石書店)は倉田先生ご夫妻の邦訳でこれを読んでゐるが今日のうちには読了したいところ。


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蘋果日報は台湾密航船につき香港市役所機が「監視」の続報。昨日は「護航」と皮肉り詳細を続報で「監視」と言ひ換へも面白いところ。 明報は香港に感染第3波で酒場感染目立ち市役所は再び酒場閉鎖かと。

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自転車のやうな速度で台風14号接近

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日本の朝は分別ゴミで始まる

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老宅近くの教会で見かけた御言葉。時節柄新型コロナ疫禍のことなのだらうがビョーキのアタシはこれを見て神に叱られたかとドキリとする。


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水戸木村屋のパンを購ふと心がどこか落ち着くのはなぜかしら。やさしいクリームパン。
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雨空下おつかひもので木村屋本店に「水戸の梅」購ひに出かけたら隣の八百徳が夕方で値引きした魚が並んでゐる。水戸では一番の魚やで昔は魚介がずらりと並んでゐたが今ではパック入り販売が主。馴染みのお客が頼めばきちんと下ろしてくれるわけだが。それにしてもタコとカツオのお刺身で今晩はこれで十分な自宅飲み。

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水戸芸術館〈道草展〉再訪


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大公報と蘋果日報が立場は真逆だが一面トップで反政府民主色の教員に対する糾弾を報じてゐる。国安法に抵触する反体制言論や行動を教員が扇動してゐるとしてさうした教員の排除で教育正常化といふ狙ひなのだらうが学校が体制的になつたからといつて政治的不安定が正常化するはずはない。教育に対しての過信。

道草展:未知とともに歩む|現代美術ギャラリー|水戸芸術館

は先日参観したのだけど閉館ぎり/\の時間で香港のロー=ヨクムイ(羅玉梅)といふ映像作家の〈殖物〉といふ作品見逃して本夕の再入場。午後からの雨は台風の予感か水戸京成デパートも月1の定休日で泉町は殊更静まり返つてゐる。

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この〈殖物〉は説明によれば作者は「自身の故郷であり様々な人種や文化が交差する場所・香港の風景や地理に目を向け、その歴史と急速な社会変化を映り出す詩情豊かな作品を制作する」とある。

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22分の映像作品は冒頭は返還前の英国統治時代の香港で動植物公園で市民が何か屋外での催事を見てゐる光景。そして粤劇の女形による化粧。その後この俳優による所作をいくつか見せる。このシンプルな内容はそれはそれで面白いかもしれないが(アタシはそれほどでもなかつた)この映像から上述のやうなsignifiéを読み取ることはかなり困難。モチーフになつてゐる戯曲は〈牡丹亭〉だが、これもこの映像作品の中で物語理解して応用は六ッかしいはず。

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この若い女形の役者は知らなかつたが王侯偉*1といふ。粤劇で数少ないアタシの識るかぎり現役で2人目の女形

こちら↓は残念ながら中止となつてしまひました。原田禎夫(チェロ)&加藤洋之(ピアノ) デュオ・リサイタル・チケットの払い戻しの手続きについて|水戸芸術館

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駒野剛「2人の官房長官(伊東正義と菅某)表紙は変わった、中身はどうか」朝日新聞

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菅某を伊東正義と比べるのは伊東先生に失礼な話だらう。「努力人」はいつもどこか保身と小さな「名声への欲」が見え隠れする。

足立区議「同性愛者が法律で守られたら区が滅ぶ」朝日新聞デジタル

「LやGが足立区に完全に広まってしまったら子どもは1人も生まれない」「LもGも法律で守られているという話になっては足立区は滅んでしまう」と自民党の足立区議。さまざまな人種のゐる新宿もゲイ区民率はおそらく東京一の中野区も滅んでゐない。ネット上では「足立区なんてもう滅んでゐるだろ」なんてひどい言葉も。それにしても「LやGが完全に広まった足立区」といふのも果たして何のやうな光景なのか、それはそれで見てみたい。

*1:青年粵劇演員,工旦角。畢業於香港演藝學院戲曲學院,是首屆戲曲藝術學士(榮譽)學位畢業生。曾獲「香港學校粵曲歌唱比賽」公開組子喉獨唱冠軍;及代表香港參加全國首屆「侯寶林獎中華青少年曲藝大賽」,獲得頒授「評審團特別大獎」。王侯偉於2007 年創辦「松月花館粵藝文化堂」,長期從事粵劇製作、推廣及教學工作;同時主持及演唱多個定期粵曲音樂節目。

「苦労」以外に賣りはないのか


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もはや白色テロ感のある香港での民主派弾圧。大公報はバプティスト小の「独師」つまり独立派教師免職を報じる(当然だが肯定的に)。蘋果日報は香港の運動家12人の台湾密航で香港政府機が香港を出た密航船を3時間にわたり「護航」で香港領海出たところで中共の海事公安が密航者拿捕と。本来であれば領海内で取り締まれるところ。怪しいことばかり。 

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転居の今月1日に買つた花がゆっくりときれいに咲いてゐる

菅某とはいつたい何ういふ人なのだらう。あまり仲良くなりたいとも思はない。荻上チキがラヂオで「苦労人」といふのを賣るばかり、と指摘してゐたが全くその通り。日本学術会議についても

6人を任命しなかった理由は「個別の人事に関することについてコメントは控えたい」とした。6人には安倍前政権で成立した安全保障法制や「共謀罪」法に反対の立場をとってきた学者が含まれるが首相は「まったく関係ない」と主張。「学問の自由に対する侵害」などと批判が出ていることにも「学問の自由とはまったく関係ない」と語った。

晋三の官房長官の時からさうだつたが「そんなことはない」と否定して「適切だ」とか断定するばかり。普通の人間ならかういふ態度をとつてゐることに相当のジレンマを感じて自分の評価を下げぬためにもバカな晋三ですら何かしらコメントして見せるものだが菅某はそれを我慢するだけ苦労人らしい強さがあるのか本当にOSがこれなのか。

 山本庸幸(元内閣法制局長官・元最高裁判事)「法の番人」退任を語る :朝日新聞

晋三のことを悪口いふのは簡単だがさすが内閣法制局長官最高裁判事になるやうな方となると本当に見方が冷静。晋三は本当に安保法制をやりたかつたのか。晋三に請はれ自らの法制局長官の地位を襲つた外務省小松への冷静な分析。己の怨念感じてもおかしくない相手に非常に興味深い分析を披露。

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美を追求した若者たち 「分離派建築会100年展 建築は芸術か?」朝日新聞

「我々は起つ」。過去から分離し、全ての建築を真に意義あらしめるために。今から100年前、建築の芸術性を世に訴へ建築界の革新を目指した若者たちがゐた。分離派建築会。文明開化以降、西欧の様式を真似てきた日本の建築界は明治末「日本独自の建築とは何か」といふ問ひに直面。過去の様式からの分離を掲げた欧州の芸術運動「セセッション」が知られるなか鉄筋コンクリートの普及背景に「建築の芸術性より質実剛健な構造を重視する風潮」が高まるのにに反発した若者たち。作品テーマは納骨堂や屠場など「生や死への関心が深い時代の空気を反映し」*1美術作品のやうな意匠、彫刻的な造詣感覚を見せる。建築家の仕事と言へば都市部の大規模な公共建築だつた時代に田園都市の個人住宅に目を向けた一方、関東大震災後の復興事業で都市といふ大きな視野をももたらし「構造の合理性と建築の美しさは一致するのか」という葛藤から建築作品を創る(例へば聖橋)。やがて国際的なモダニズム建築の潮流に触れて実生活への関心を深めていつた分離派は1928(昭和3)年に散開。この動きは「若気の至りと捉えられがちで専門家の間でもまともに知られてこなかった」が現代になつて藤本壮介氏やSANAA妹島和世西沢立衛のユニット)など世界的に評価の高い日本の建築の特徴とされる繊細さの中には、この分離派の影響があつたのでは?とされる。日本の現代建築の先駆けか。

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*1:記事のこの部分は意味不明

大下武夫の映画看板画(追記)


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大公報は香港の経済回復を宣伝。蘋果日報はトランプ感染につき続報。それにしても、である。昨年末から武汉で謎の新型肺炎で、それが翌年の秋になつても収束せず、それもSARSに比べ何と政治的であるか、晋三はアベノマスクに象徴される拙いコロナ対応は退陣に少なからず災ひして米国総統選にまで重大な影響与へるとは。香港は反送中の動きを、この「防疫」で禁聚令などいゝやうに利用。ひどい話である。
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本日午前中に先日ニトリで注文したカーテン届く。自ら採寸なのでもし寸法間違へてゐたら……と夜も眠れぬ日々続いたが幸ひに寸法に狂ひもなく安堵。 

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御使ひ物ありかなり久々に木村屋本店へ。じつにきれいな山守柿と栗づくし。黒羽根丁のたい焼きが美味しいと妹から聞いたので、それを購ひ宅に届ける……といひつゝ自分でも1匹頬張つたのだが薄皮で甘さ控へたアンコと絶妙な合はせ方。


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水府市街は本当に商業がもはや壊滅的で蛍光灯一つ買ふにも直近でも水戸驛ビルの商業施設迄行かないといけない。すると6階食堂街のロビーでこんな展示あり。

何気に寄つただけだつたが、この看板絵描き氏のあまりに腕前に三十張もあつただらうかしら往年の大スターの看板画を眺めてうっとり。

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大スターの肖像も素敵だが、この映画〈スタンバイミー〉の絵が往年のペーター佐藤を彷彿させるやうな優しさ。

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昭和30年代からの映画全盛の時代。本当に楽しかつた。水戸にも十余の映画館あり映画館の興行組合が随分と招待券も出してゐて、それを貰つては悪所扱ひの映画館に親に連れられるでもなく出入りしてゐた。 


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この映画看板の大下画伯は第一線退いても絵筆をとりスター肖像画描いてゐたのだが中でも、このオードリー=ヘップバーンは見事。キャメラのレンズ越しなのだらうが自分を見てくれてゐるやうな錯覚に陥る。

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晩に馴染みの酒場で活〆の平目刺身とヒカリメの開きで一杯やる。 だが実際にはコップ酒で4杯も飲んでしまつたが、それでも帰宅してから、あれこれ家事仕事。

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昨日に続きAppleの話が続くが今回のMacBook Air購入で、これまで使つてきたMacBook Proからはデータを移し、それでも50GBほどの画像データだけが上手く移行できず画像はなくしてしまつたらお終ひなので外付けハードディスク購入して画像ファイルを保存、その上で新機に画像を入れる。そこまで一応すんなり済んだが今日あばらかべっそんだつたのはAppleの顧客服務とのやりとり。今回この購入で一部還付あり、その手続きもしてゐたら本人照合ができない点ありと連絡ありAppleに電話してください、で電話する。いかにもけったるさうな声の職員と本人確認のあと……
Apple:確認しましたら今回の購入された方とApple IDのデータで氏名が違うので今回の還付は成立しませんから現金でのそれを希望される場合は今回購入いただいた製品を一旦返送していただいて改めて新規で……
迂生:ちょ、ちょっと待った……そんな話を進めないでください。(菅某政権の日本学術会議介入ぢゃないんだから)何が原因かの説明もしてほしいし製品はもう届いているのだから使い始めていますよ。
Apple:それでも返品していただかないと……
迂生:だから何が問題だったのですか?、それを教えてもらわないと。
Apple:一寸待ってください……あ、氏名が違うんですね。今回購入いただいた時は氏名がローマ字で、先日行っていただいた本人確認では氏名が漢字でした。
迂生:ちょっと待ってくださいよ、漢字でもローマ字かの違いで本人照合できない、って……。今回これを購入した時は自分のApple IDを使っているんです、それが英語バージョンでだから氏名がローマ字なだけ。それに本人確認で提出できるものにパスポートがあったじゃないですか。パスポートだったらローマ字でしょう。おかしいですよ。
Apple:あ、違った、違いますね。氏名じゃありません。住所ですね、本人確認で2つ何か提出してもらうのですが1つは住所がないので2つの提出したもので住所の確認ができなかったんです。
迂生:ちょっと待ってください。おかしいでしょう。1つは運転免許証。もう1つはそちらが提出を認めている健康保険証でカードだから住所は裏面に手書きで記載なんです。カードに住所が出ていなくても致し方ないでしょう、それをそちらが認めているんですから。
Apple:……ちょっとお待ちいただいていいですか?専門の担当部署と確認しますから。
迂生:え、あなた専門の担当部署じゃないのに、そこまで最終決定まで私に伝えていたのですか?
Apple:……お待たせしました、確認しました。氏名でも本人確認の提出のものでの問題でもありませんでしたが、住所でした。
……還付請求のところで住所入力で当方の番地が入力されてゐないといふ。そんなはずないと思ふのだが。それでもApple IDの登録と今回の購入の住所は一致してゐるので、不思議ちゃんもこちらで番地を入れておきます、と。それでも思はず「あのね、結果的にこれで済むからいいんですけどね、最初に氏名がローマ字と漢字云々で、という理由で「この還付は成立しない」というようなことまでさっさと話を進めてしまうのは如何なものですか?」と苦言。こんな不思議ちゃんを金銭マターの絡む内容の顧客対応にしてゐるのだからApple社もさすが今流行りのダイバーシティで大したものである……で済んだかと思へば夕方もう一度電話あり今度は不思議ちゃんが入力した番地がホスト電脳側で反映されてゐないといふ。システム担当と確認して夜までにはアップデートしておくので(ってAppleほどのIT大手での話である)夜にもう一度、本人確認できる運転免許証等のアップロードをお願ひしますといふではないか。ITで先端技術のやうで何処か全く旧態依然とした(なんて言葉は保守主義者は使つていけないのだが)融通のきかない点があるやうだ。