富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

行きつけの店


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米国では警察の黒人差別と暴力で“Black Lives Matter”叫ばれるが日本語でしっくりくる言ひ回しがないと思つてゐたら、これをピーター=バラカンさんが「黒人の命を軽くみるな」と譯してゐた。香港では同じことが抗議者に対して行はれてゐる。中国でも同様だらう。日本は警察が暴力的でないだけ「民度が高い」といふ見方をどこかで聞いた。

▼都が防疫レベル少し緩くしたタイミングで東京で47人感染 約7割「夜の街」関連:時事 といふ。具体的には歌舞伎町など所謂「夜の街」での集団検査で陽性判明ださうで殆どが本人は無症状。つまり今までもゐたわけだが。これを畏友N医師曰く、PCR検査も刺身に例へれば結果が陽性でも「直前に食べた刺身」なのか「最近食べました刺身」なのかまで判らず、と。

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山口瞳『行きつけの店』再読の経緯は富柏村香港日剩(2020.06.11)図書館からの借書  に綴つた通り。昨日読んだなぎら健壱『酒場』に比べるとアタシはこちらのほうが落ち着いて読めるところ。由布院も金澤も長崎も松江も行つたことがないので山口瞳「行きつけ」23店のうちアタシは鉢巻岡田、祇園サンボア、並木の藪、ロジーナ茶房、山の上ホテル(天ぷら)、文蔵の6軒しか知らない。ちなみに紹介された肆のうち銀座のバー・クール、金澤のつる幸、築地のふく源、長崎のとら寿し、祇園の山ふく、倉敷の千里十里庵と谷保の文蔵は今はもうない。柳橋の亀清樓に隅田川の川開きの日、小泉信三文楽志ん生圓生を呼んだとか何度読んでも「へぇー」と驚くばかり。それにしても小笹寿司の安田靱彦による看板の文字は何度見ても美しい。

行きつけの店 (新潮文庫)

行きつけの店 (新潮文庫)

  • 作者:瞳, 山口
  • 発売日: 1999/12/27
  • メディア: 文庫