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十二月十一日（金）早晩に尖沙咀。なんだかすごい人出のなか錦城韓国餐廳に四年ぶりかしら。打合せのあとでK氏、M君と夕食会。まだ一更にうちに終はり銅鑼湾。バーＳで新聞読みながら独酌。週末の競馬予想。帰らうと思つた時にコンサルタントM氏いらつしやり款語尽きず半夜三更に至りM氏とタクシー同乗で帰宅。
▼陶傑さんの「珈琲と尼僧」（一昨日の蘋果日報連載）。香港のレストランで珈琲を註文したら「ホットか、アイスか」と聞き返された陶傑さん、女給に「尼僧は男か、女か？」と但し女給が「是女的」と答へると陶傑さん「さうだらう、ぢやぁ珈琲はアイスか、ホットか、わかるよね？」と。こんなやりとりを見てゐた友人が「なんでそこまで苛めるの？」と尋ねると陶傑さんはそれは苛めでも職業蔑視でもない、として、そりや對手が不愉快に思つて厨房で珈琲に唾を吐くかも知れぬし、この客の傲慢を女給から聞いたウェイターは珈琲に汚い指を突つ込むかも知れぬ。それくらゐのリスク覚悟で、何を言ひたいか、といへばcommon senseなのだ、と。レストランで珈琲といへば普通に温かい珈琲が出てくるべきことはcommon senseであること、それを教示しなければならぬ時代、と嘆く。

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