つくばねの峰よりおつるみなの川 恋ぞつもりて淵となりぬる

 内地の各省四から香港市民が香港に生還する場合に隔離免除と大公報。内地で生業に従事する香港市民が容易に帰港できずにゐたなかでの中央政府の寛大な措置。であるからして中央政府非難はよくない。林鄭市長の記者会見で六四集会につき今年も昨年に続き防疫理由に警察が開催許可出さないのでは？といふ記者の問ひに支聯會の政治的スタンスつき疑問呈してゐる。

（六四32周年）林鄭：要尊重共產黨 「結束一黨專政」有否違國安法睇證據 （蘋果日報）

今年是中共的百年慶典，大家睇到喺共產黨領導之下，國家喺呢幾年嘅起飛，同埋為人民帶嚟嘅美好生活，咁所以尊重國家嘅執政黨，呢個係我哋有嘅立場。

中共指導の下、民草は素晴らしい生活を享受できてゐるのだから国家の執政党を尊重するのが我々の立場ではないか、と。何といふ思考のパラドクス。現状が満足できる安定した生活なのだから国家の政権党を支持すべき、と。日本の戦後が自民党による成功だとしても我々は自民党を支持しなければいけないのではない。だがこの林鄭の思考では「では中共なくしては？」と考へた時に他の選択肢はないどころか混乱しか想定されないのだから中共の一党独裁に甘んじるべき、となるのだらう。蘋果日報は一昨年の理工大攻防で大学に籠城した学生を警察の包囲網から脱出幇助したスクーター隊有志21人が起訴されたと伝へる。警察の正当な警務に対する執行妨害。この裁判で司法は少しでも抗議派に温情的な司法判断など絶対に許されない。

「香港で強まる共産党支配」と朝日新聞で阿古先生。これは事実。だが反権力の抵抗運動の中で中共に代はる統治システムが描けるか何うか。中共の一党独裁を解消するために具体的な設計図が描けるか何うか。中共はかうしたアンチテーゼに抗じられるだけ強か。中共に逆らふことが「一国両制」で守られるべきとするのは無理。一党独裁の強権党政府が許容する範囲での別制度でしかない。そこで現実的に何う、それを持続させるか？を冷静に見極めた運動が必要なのであつた（結果論だが）。

▼水戸の高台からは南の地平線にある筑波山は昨日は常磐道で南下して右手（西）に仰ぎ圏央道に入りぐるりと筑波の南に回ると江戸から見た姿となり埼玉からの帰路では西南に筑波の嶺が見え始め新４号バイパスから古河にかけては西からの筑波は男体山と女体山の双嶺が一つに重なり小山から結城にかけて、ぐるりと北に回り始め下館からは真北からの雄姿となる。それをアタシが自動車運転しながら「つくば、つくば」といふので下館あたりでは家人にさすがに筑波への固執がピンとこないといはれた。万葉集にも筑波を歌つたものは多い。

妹が門（かど）いや遠そきぬ筑波山隠れぬほとに袖は振りてな

古くは江戸からは南の富士、北の筑波で紫峰とも呼ばれてゐる。

これは広重の「江戸百景」で筑波嶺の手前は霞ケ浦ではなく大川（隅田川）。標高871mだが関東平野にあつて江戸からはこれほど大きな山であつた。

マンガをほとんど読まないしましてや英語版の日本マンガもまじまじとは初めて見たが巻末のページに“You're reading in the wrong direction”といふ表示あり。日本のマンガは表紙を右に開いて右→左に読み進めるのだ、と。コマ割りの中も同様に右→左。通常、コミックスは左→右の英語版に合はせる試みも原画を左右反転など試みたが原画じたいが右→左に描かれてゐて反転で違和感も出たりと説明も丁寧。

道明寺（花衣）と織部饅頭（水戸木村屋本店）

水府で久しぶりに南町の木村屋本店に寄つたらかしわ餅が並んでゐた。店の方にかしわ餅は５月の祝日までかしら？と尋ねたら「うちは旧暦のお節句までは」とのこと。良い習慣である。

慶応大生が（コロナ帰国中の）慶応紐育の高校生に大麻譲渡で逮捕 KO紐育の生徒らも：朝日新聞

慶応紐育でお坊ちゃまたち気軽に一服かもしれないが日本じゃダメなんだよ。これも疫禍ゆゑの災難か。まぁコロナ禍でのうんざりとした日々ぢゃハッパでも一服したくなる気持ちはよくわかるのだが。日本は大麻取締りに執拗になる国なのだ。キミたちが大人になつてもきつと大麻解禁はない。大麻に寛容な姿勢見せる首相夫人もゐたにはゐたが。

東武動物公園

香港と深圳の出入境は鉄路が羅湖で自動車道路は落馬洲に近い皇崗だつたが鉄路では落馬洲から福田が繋がり自動車道路も西の元朗〜蛇口に橋が掛かり文錦渡が繋がり大規模な蓮塘口岸ができたことで最も老朽化の進んでゐた皇崗口岸が閉鎖となつてゐたが新皇崗口岸の建設は「湾区で最大規模」を誇り香港と内地は更に密接になるのだといふ。香港の「政治治安悪化」で白色テロ恐れる抗議派の若手が続々と離港と蘋果日報。

国会３選挙での自民敗北にスガは国民の声を真摯に受け止めるとコメントしては見せたが何か抜本的に自民党を軌道修正できるやうな発想も意欲もスガにあらうはずがない。欧米の主要紙を見ても今回の選挙のことすらまともに論評もされてゐないのは、もうこんなことで何も日本の体質改善が期待されてゐないからなのだらう。

愛知県の大村知事が名古屋市長に当選の河村に苦言呈するのは当然として大村リコールの盟友であつたはずの高須院長リコール運動巡り「河村氏と絶交」（朝日新聞） ださうである。それでも河村のおっさんは自分は名古屋市民の信任を受けたと開き直るのだから。今回はさすがのおっさんも頭には落選の二文字が過ぎりもしたさうだが当選しちまつたのだから余計に開き直るだらう。

本日農暦三月十五日。快晴。常磐高速から初めて圏央道をつくばJCTから西に走る。陽光子友乃会本部の巨大建築に思はず脇見運転は危険。坂東の田植えを待つ穀倉地帯。圏央道の「喜四郎カーブ」。この高速道路も旧水海道から旧岩井市を抜けて野田の方から埼玉に入つてゐたら距離的にはさぞや便利だつたのだが中村喜四郎先生らの尽力で茨城県西にかなりの工場や流通の拠点ができたことになる。「喜四郎カーブ」から農村地帯に不釣り合ひな高架が続き、まるで中国の珠江河口だが眼下は利根川。台風19号での氾濫こそあれ高速道路だけが天に架けられたやう。茨城県で唯一、利根川の南に位置する五霞町を抜け埼玉へ。東武鉄道の踏切でちょうど特急りょうもうに遭遇。埼玉県幸手（さって）のさてこの先のどこに東武動物公園なんてあるのかしら？といふ中途半端な郊外をナビに合はせ細い道路をくねくね走つていつたら「左折です」といはれて「道路なんかないのに！」と思つたら案内看板もなかつたのに、いきなり東武動物公園の西ゲート入り口であつた。かなり殺伐感あり。東武鉄道が日比谷線直通で日比谷線で「東武動物公園」は行き先にあつたがどこにあるのかも知らなかつた。もつと東武鉄道の東武動物公園駅に隣接なのかと思つたら「徒歩10分」くらゐ離れてゐる。

東武動物公園のアトラクションフリーの入場券なるものが手許にあつて東京は緊急事態宣言だが埼玉の遊園地は開園してゐて平日だし疫禍でさすがに混雑もないだらうと出かけきた。丁度午前９時半の開園で数組の家族連れがゐた程度。平日とはいへ閑散具合はステイホームどころではない。それでも職員が朝から草花の手入れなどすごい一生懸命してゐて敬服。

コロナ以前は年間130万人の集客といふが1日あたり3.5千人では、この規模のアミューズメント施設の維持は大変だらう。それでも入場者数は全国５位（こちら）。「ハイブリッドレジャーランド」と謳つてゐるのだが園内は実にのんびりしてゐて昭和のテイストばっちり。動物たちも天気も良く実に気持ち良さそう。

さまざまな動物を愛でて漫ろ歩いてゐたが一番あばらかべっそんだつたのは豹舎の前から離れず檻の中の豹に豹語？叫んでコミュニケーションとりながら高級デジカメに望遠レンズつけて愛豹を激写しまくる全身豹柄のコスチュームでキメたマダムパンサーだ。彼女が振り返つたらマスクも獣面なのだ。完ぺき。周囲の誰が尋ねたではないが毎日来てゐるのださう。もう豹に帰依、豹が憑依してゐるのだらう。崇高な世界。

園の西半分が動物園で中央に巨大な観覧車があつて、そこから東半分のアミューズメントパークには西ゲートまでパークラインといふ鉄道が走つてゐる。ワンマン運行のとても親切なスタッフに「これも路線としては東武鉄道なのでせうか？」と聞きたくもあつたが、きっと年に何回かはさういふアホな質問をされてゐると思つて口にしなかつた。

パークラインは単線で終着では機関車だけが転車台で方向を変へ副線で反対方向の先頭に移動する。よく出来た転車台で鉄道ファンにはたまらない。

高所恐怖症でジェットコースターなんて絶対に乗らないのだが今日はアトラクションフリーのチケットで待ち時間もゼロなら同乗者もゼロなので家人と二人だけなら、どんな醜態を晒しても恥ずかしくないだらうとジェットコースターや観覧車にも乗つてしまふ。快晴。地元の幸手や宮代の幼稚園が同系列で大型観光バス20台くらゐでやってきてゐた。それでも園内は広いのでけして混雑感はない。昼過ぎまでで大方遊び終へて昼食を園内のレストランでとるのも何なので午後イチで動物公園を出る。東北本線（今は宇都宮ラインとか呼ぶのか）の蓮田駅前に人口に膾炙する麺屋があるやうで帰路とは方角が反対になるがせっかくだから寄つてみることにする。

昼食どきでも午後１時すぎで１組待ちで大好物の蛤のラーメンをいたゞく。蛤そばよりもこの和風ラーメンのほうが美味しいかも。出汁のきいた和風スープも美味で自家製麺の麺が細からず太からずコシもあつて見事な調和。

埼玉でも屈指の麺屋さんださう。その上、内装もシックで上品なジャズが流れてゐてお店の方のまぁ愛想の良いこと。笑顔で客を迎へ「またどうぞ」と送り出す。大したものである。帰路も、さて高速道路を走るのもつまらないし、まだ午後２時半くらゐなので下を走ることにする。蓮田から久喜まで北上して東向で国道４号線（日光街道）を越へて幸手。千葉の野田の手前から北に向かふと茨城県の五霞町に入る。不思議な地理……といつても土地や河川は自然でヒトが勝手に行政区分を決めただけなのだけれど。今度は国道４号線でも新４号バイパスに入る。何う見ても高速道路、圏央道が県道に思へるほど道幅も広く快適。東北自動車道がかなり西をカーブして宇都宮に入るので日光街道から更に分岐した、この新４号バイパスが宇都宮方面に重宝されてゐるのも納得。五霞町から利根川を渡り古河市なのだが、この先今度は栃木県の小山に入り、そこから国道50号に東向きして茨城県の結城に。このエリアは地理好きには千葉、埼玉、栃木と茨城そして今日はそこまで行つていないがほんの少し西へ行けば群馬で、この６県の密は本当に面白い。それも旧国境であつた河川が、この地で坂東太郎と異名をとる利根川に集まることで、このやうな行政区分の密集が生じたから。埼玉の蓮田から水府まで高速を使はず100kmの距離で２時間半であつた。これくらゐの距離なら運転できるのも運転好きではなくて地理好きだからなのだとわかつた。水府に戻ると明日が満月のやうだが今宵は旧暦の三月十五夜で明るい月圓が東の空に上がつてゐた。

香港で日本馬応援して日の丸を振ること

DV報じる大公報の１面トップに中国の火星操作車「祝融」と命名なる記事あり。「祝融」は炎帝の子孫で火を司るとされ火星関連には実に上手い命名。だが火災を「祝融に遇ふ」ともいふ。『三国志』に登場する祝融夫人は、この神の末裔とされる。蘋果日報の記事は九龍からランタオ島（大嶼山）の間にある小島・馬湾の歴史的建造物が約束された保存されず劣化といふもの。この馬湾はランタオ島の空港建設で九龍とランタオ島を結ぶ青馬大橋の構造の一部となり離島が青海大橋から側道で入れることになり住宅建設やレジャー施設も建築されたが自然保護の代替案で馬湾の元々の集落は保存されることになつてゐたのだが。 

▼成田屋が水府に来るって知ってた？と家人にいはれて我一点都不知道。

「水戸歌舞伎花火」公式サイト 千波湖を彩る花火と歌舞伎の共演

千波湖畔で水戸の花火職人と海老蔵のコラボだといふ。花火鑑賞できるのはぐるりと湖を囲むエリアだが、湖畔の一等席はすべて有料の指定席で水府の料亭などの料理が振舞われたり桟敷席や川床などもあるのだといふ。料金が高くてあばからべっそん。その中でも海老蔵の歌舞伎が見られるエリアは限られ料金も最高値が５万円ださう。さういへば千波湖東側（画像の左側）美観工事をしてゐたが、それが終はつてのお披露目でもあるのかしら。それにしても花火と歌舞伎のぶっつけ本番の１時間のイベントで天候にも左右されるし料金設定も万円単位で随分と強気。

もう１つあばからべっそんはこちら。

フジコ・ヘミング＆ウィーン・アーロンカルテット | ザヒロサワシティ会館（茨城県民文化センター）

老いても尚盛ん。このコンサートはなんと平日の午後３時開演って、まさに「高齢者の高齢者による高齢者のためのコンサート」でせう。フジコヘミングさまの年齢を考へるともう一期一会なのかもしれないしピアニストは引退しない、その果敢なる姿勢は敬服もの。だが疫禍で高齢者ほど感染での重症化がわかつてゐるなかで開催は如何なものなのかしら。

本日は香港競馬でChairman's SprintとQE II Cup といふ２つのG1賽事が日本でもサイマルキャストで賑やか。日本馬がこれだけ世界で強くなれば海外競馬への関心も俄然強まるといふもの。Chairman's Sprintは昨年12月の香港スプリント優勝で今年3月には高松宮記念も制してゐるダンノスマッシュがモレイラ騎乗だといふのだから当然の１番人気。これにCY Ho騎手で香港馬のストロンガー（４番人気）と絡んでくるのでは？期待でラタン（５番人気）の三頭を選ぶ。結果ダンノスマッシュ６着！で１着は２番人気の香港馬ウェリントン。アタシは6/7/8着的中である。これはこれで見事。続くChampion Mileは日本馬も出ずサイマルキャストはなかつたが香港馬のマイル競争の強さでGolden Sixty（こちら）が昨年12月の香港マイルからスチュワートカップ、ゴールドカップとG1レース３連勝中で18戦17勝といふ、とんでもない成績で今日も見事に優勝。連勝を14に伸ばした。緒戦から騎乗のCY Ho騎手もすごい。

そしてQE II Cupである。７頭出場のうち４頭が日本馬。香港の国際G1は日本馬天下のやうだが、このQE IIは2002年に初めてエイシンプレストンが優勝で翌年SARSの疫禍に連覇、次は2012年のルーラーシップ、17年のネオリアリズム、19年のウィンブライトが優勝。今日の１番人気はデアリングタクト（松山騎手）。CY Ho騎手がloves Only You（３番人気）に騎乗で、これも応援したい。かうなると香港馬も応援したいところで、これも騎手応援でMF Poon騎手のグローリアスドラゴン。結果、CY Hoの騎乗が素晴らしくラヴズが一昨年のオークス以来のG1優勝。２着にグローリーヴェイス（２番人気）、３着がデアリングタクトで４着にキセキが入り日本馬１～４着独占といふ結果。

日本馬に地場のCY Ho騎手が優勝といふのがよいぢゃないか。競馬場は入場制限でも４千人入場で観衆の中には日の丸振りかざす香港ファンも少なからず表彰式では君が代流れ日の丸が目立つ。これももしかすると香港市民の一つの反政府的な意思表示かもしれない。抗議デモで英国旗や米国旗、民国旗はダメだが競馬場で日の丸は国安法に抵触しない。優勝馬の騎上でハートのサインをするHo騎手。この騎手をデビュー以来注目して応援してゐたので嬉しいかぎり。

久々にイワタニのガスコンロで鉄板焼き

今日は国会の補欠選挙もあつたが自民党が不出馬の北海道、立憲の強い長野に加へて保守王国の広島も河合ショックで自民党敗北。自民党の３戦全敗とは。それでも政権が交代するわけではない。また何うせ二階あたりが何か嘯くのであらう。広島敗北で自民党では岸田センセイつまり宏池会的なるものが余計に失勢となり自民党は更に劣化してゆくのだらう。

何うであれ国政での自民党全敗で今日は競馬の外れも忘れて心地よくなれた……はずが名古屋のタワケモノの所為で気分は台無し。なぜ名古屋市民はこの男を推せるのか……わからない。

農暦三月十三日

香港で30平米の新築マンションが二保年で1.4億円なんだとか（大公報）。香港の不動産市場が高騰を維持することで香港の繁栄と見る。香港の反政府運動で爆薬貯蔵と爆弾製造の疑ひで逮捕された青年に懲役12年。香港の民主化運動で爆弾製造は運動の暴力化の象徴として重要な「犯罪」であつた。弾圧されなければいけない。

軒下のツバメの巣

栃木は塩谷、松井酒造の純米酒

晋三はやはり朝日新聞がねちねちと執拗にモリカケや桜を見る会など一連の晋三疑惑をまだ追及する姿勢が不愉快。「未完の長期政権」なんて連載読んだら、そりゃ頭に来るだらう。だがだからといつて「捏造」と発想が逝つてしまふところが晋三の浅はかさ。

 懐かしい国鉄の国労・勤労の順法闘争。市民の怒りは組合活動に向いたかと思ひきや治安維持に出動した機動隊との対峙。当時はまだ70年安保から数年。サラリーマンの多くが安保上がりで権力の番犬たる警察に対する嫌悪感あり。まさに今の香港の状況がこれ。

しりあがり寿「熱帯雨林のような世界がいい」

香港で銅鑼湾一等地の商業施設家賃が４割以上下落。それでもテナントが入らず、と大公報。異常な家賃高騰であつた。いくら関税や消費税がなくとも小売値に家賃が反映するので何でも高値となる。ワインなど関税撤廃されても日本よりずつと高値で驚いた。エノテカが香港に出店したら他のワイナリーよりも安値。香港ぢたい人口7００万人ほどの消費地で輸入量が絶対的に少なくエノテカなど日本で大量仕入れで、そこから香港に流す方が安くなるのだと聞いた。蘋果日報は香港電台（RTHK）で時事ドキュメンタリー番組＜铿锵集＞制作したフリーのプロデューサーに有罪判決。 警察批判番組制作者に有罪、香港（西日本新聞） 一昨年の821に元朗站で香港島での抗議活動から戻つてきた市民を白シャツ纏つた元朗住民が暴行加へ（821元朗事件）警察の関与も疑はれるところ、この番組では暴力行為連中の自動車ナンバーから執拗に割り出し警察の関与まで掘り下げやうとしたもの。さすがに国安法では取り締まれず「事件関係車両の所有者を割り出そうとナンバー照会をしたこと」が道路交通条例違反で罰金刑に。それで済んだといへばその通りだが香港ではもはや市役所不正の疑惑追及すらできない。昨年の国安法までは公共放送で政府批判パロディ番組まで堂々と流せてゐたといふのに。

３度目の非常事態宣言ださう。誰もが懐疑的。歌舞伎座も28日の千穐楽前倒しで明日で終ひださう。今月は第三部（夜）が孝玉の桜姫東文章だつたが見ないまゝ。上下に分けて今月が上で六月が下なんださう。ポスターがお二人とも随分とお若いと思つたら昭和57年公演時の復刻版なのだといふ。

TBSラヂオ<明日のカレッヂ>は金曜日の武田砂鉄さんの放送が面白い。番組冒頭の語りが15分ほど砂鉄さんが原稿なしで日々の日常のマクラから政治の話にすらりと展開する、それが実にお見事。執拗に権力の矛盾を突くのだがクールすぎて冷徹なほどで、それが逆にウィットすら醸し出すからすごい。その番組にしりあがり寿先生がゲストで登場。

この番組は今週金曜まで（つまり同番組の生放送時間まで）ラヂコで聴けるので（こちら） 興味ある方にはぜひ聞いてもらひたいのだ。

今度は水府は県独自の感染拡大市町村に指定される

とにかく何うにかして香港と内地の何なのだらう、おそらく「風土」みたいなものを一つにしたい大公報＝党。何う考へても香港の心を内地と一緒にするのはもはや無理。それができたのは中国が文革などの社会混乱を経て貧しいなかで経済発展に尽力しようとした頃で香港がそれを助けてやらう、一緒に平和で豊かな社会を築かうといふ心意気のあつた時代で中国が強国となり態度も横柄になり、やはり民度は低いと思へるやうになり、そこに民主化運動で中共による弾圧で嫌中感は最大値に。そこで何にか香港市民の内地感融合を図らうと懸命になるのはわかるところだが進学、就労、マイホームから墓地所有で今度は湾区*1に菜園を造つてみませんか、と。蘋果日報が報じるのは中共で不良債権処理多くする中国華融の財務問題でBloombergが報じたもの。

（中共）人民銀行が「華融」資産1.7兆円規模の支援検討 - Bloomberg

日本も政府による手厚い銀行支援で中国を呆れられたものぢゃないが国家経済で金融から財政、アリババのやうに民間企業まで全て政府制御される中国の特色ある社会主義経済とは。

上野の「みはし」が今日から週末まで傾城水戸であんみつなど売るといふ情報を数日前に母から貰つて今日早速寄つて好物のまめかんを贖ふ。製造元が上野の本店（写真下右）で、あの店でかうした地方で外売りの分も拵えてゐるのかしら。まだ立派に有限会社とは。やはりアタシのまめかんのベストは銀座の若松。豆も上質な上に寒天の食感もじつに良い。今でこそスイーツ男子なんていはれるが昔は昔で水戸も甘味やが少なからず旧制高校生や連隊の歩兵さんらも汁粉など啜つてゐた。甘いものが惜しまれてゐたのだらう。アタシは老舗の料亭など並ぶ裡信願寺通りの確か「梅園」といつたか、小さな甘味やがあつて、それが甘味デビュー。そのまゝ甘党で大人になつたがアタシのまだ若いころは銀座のとらやとか東京羊羹で築地H君と甘味頬張つてゐるとご婦人方に「若い男性お二人でなんて珍しいわねー」といはれてしまつた。

水府は茨城県の感染拡大市町村の１つに指定されて本日より5月5日まで、また何だか曖昧な「自粛要請」に。それにしても高齢者が普通に集ひ、何だかの会合で旧知の知り合ひとなら大丈夫とわいわいがやがやと喋りまくつてゐる人たちを見ると「アルコールを提供する飲食店」より、こっちの方がもつと危ない気がする。昨年の今頃は必要以上にたゞ恐れてゐたが今はその裏返しであまりにも無防備すぎる。何なのだらう、これ。昨日まで鬼畜米英の軍国主義がころりと親米の民主主義信奉するやうなもの。極端すぎる無節操。

毎日、事務的なことで人に接することはあるが、それを除くと誰にも会はないし昼どきにさっと外食することはたまにあつても誰かと会食とか酒を飲むなんてこともない。何だか、これにすつかり慣れてしまつた。陋宅近くの珈琲屋で珈琲をテイクアウトするくらゐ。ふとしたことで小→中にかけての旧友と結びつき電話で旧交を温めることができた。９年の義務教育のうち、このＴ君とクラスが一緒だつたのは小学３年からの２年間だけで、そのあとクラスが一緒になることもなく疎遠だつたのだが。当時は毎日のやうに遊んでゐてアタシが近況を一筆認ためて送ると早速、電話をくれた。公職につき多忙な日々を送られてゐる由。実際に再会はいつのことになるのかしら。

*1:珠江河口デルタで大湾区と呼ばれてゐたが「大」に横柄さ感じたか最近は「湾区」。

人生を深めていく「道」としての「法門」

香港で民主派の「職工盟」が若者相手にドキュメンタリー〈理大圍城〉上映したことにⅢ級片（エロや暴力で成人指定の映画）見せて港独の偏見思想で若者を害す！と大公報。はい、はい、はい。大公報はいつも楽しさう。その記事の右肩に「林郑：港深合作打造国際級創科中心」といふ記事。世界レベルの先端科学センターを香港と深圳が合作で更に進む内地との一体化。香港の優秀な科学専攻の学生は欧米に留学してしまふといふのに。蘋果日報は内地から返港（隔離不要）の婦人二人が感染者で一人は国産ワクチンを二度摂取してゐた、と。

朝日新聞で柴田元幸訳『ガリバー旅行記』連載も面白いが、この福岡伸一先生のドリトル先生モノも面白い。ドリトル先生が動物相手に資本主義を平易に語つてしまふのだから。『人新世の資本論』読まなくても良いだろ、これに端的に述べられてゐるのだから。資本主義がどんな「引くに引けない」麻薬のやうな制度なのか。我々はその中で中毒になつてゐる。人間のなんて悲しい業©談志なのかしら。こんな制度は絶対的に不幸を伴ふが自分はさうはならない（だらう）ところで、この制度の虜となつてゐる。

そんななか奈良明日香村岡本寺のはがき法話で信州長谷観音・岡澤慶澄師の「わたしの法門」を読んで少し気持ちがしつかりとする。

月であれ桜であれ茶であれまたどんな仕事でであれ、どんな暮らしの場であれ、伴侶も家族も同僚も、職場も田畑も病床も、それを法門として開き、潜ってみる。どこであれ、訪問と心して歩み始めてみれば、じつはいずこも「わたし」という不思議をたずね、修め、学んでいく道場であったと気づかされるでしょう。

毎日全ての事象に対して、それを「法門」のやうに感じ入ることで康成先生のやうな美しい心で毎日、朝を迎へることができるのかしら……ほほほ。でも久ヶ原Ｔ君とか建築家のＫ先生とか、本当に毎日かうした門を潜るやうに何かしら体感して、それを基に何かしら創造していつてしまふのだから、きちんと何かしら修めることは大切で素晴らしいこと。