富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

春一番

辰年正月初六。気温摂氏1.6/20.9度。四月中旬並の陽気。風15.3mで春一番の由。


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「牛のハチノスの煮込み」といふと野蛮だが “Tripa de carne estufada” といふと途端に葡萄牙の葡萄酒が美味しさうで “Trippa di manzo in umido” といふと意太利料理になるから。アラヂンのストーヴで温めるのも格別。赤葡萄酒でお気軽に意太利の Nero d'Avola(2001年)をぐび/\といたゞく。

家人が植田商店(旧旭村)でトリッパを仕入れてきて、これを煮込んでくれた。香港では街市で手軽に並んでゐた新鮮な牛の第二胃袋も日本ではさう容易に入手できない。それが植田ではさま/\なものが手に入る。

(児玉竜一)歌舞伎座「猿若祭二月大歌舞伎」 勘九郎の初役、見ごたえ十分:朝日新聞

昼「籠釣瓶」では、中村勘九郎の次郎左衛門が、目の利く商人として成功している人物像という点では、愛嬌と狂気で押した亡父の造形よりも、地に足の着いた大人である。

とはなか/\上手く云つてみせるものとヘンに感心させられた。「片岡仁左衛門の栄之丞、尾上松緑権八という豪華配役で、八ツ橋を追い詰める枷が強まった」ださう。

これは四月の歌舞伎座で〈喜撰〉より松緑。何もいふまい。ノーコメントとさせていたゞくしかない。