富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2014-05-20

農暦四月廿二日。相変はらずの雨模様。朝日新聞で連載中の漱石こゝろ」も憂鬱。雨がひどいので出先からさっさと帰宅。途中、板長寿司。『小山三ひとり語り』(演劇出版社)読む。中村屋で十七代目が十五歳、米吉のころに四歳で入門、以来、十八代目の初舞台(昭和34年)に小山三襲名(写真上)、十七代目亡きあとも中村屋支へる一番弟子として卒寿過ぎた今でも現役といふ小山三の物語。実に面白い。十八代目最後の弟子に当たる鶴松との年の差が74歳といふのだから。この老女形にとつて天才役者の坊ちゃん(勘三郎)の急逝どれほど辛かつたことか。丁度二年前の十八代目とのサイトの共演での口上の写真も見てゐると十八代目がもうゐない、と今ごろになつて感慨深いものあり。それにしても小山三よく喋る。小山三の後援会長が江戸川乱歩だつた、といふのには驚いた。

小山三ひとり語り

小山三ひとり語り