富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2013-04-16

農暦三月初七。朝飯抜きだつたので昼前に天后の華姐清湯腩に腩粉飰す。最近めつたに華姐は見かけないが息子がいつも接客が見事。その器量よしの娘、つまり華姐の孫娘も西環で二号店開業の由。ご立派。晩に自宅で肉骨茶。安いシャルドネ予想以上に合ふ。
▼やはり揮毫は大切。「防衛省」の看板、確かこれは庁から省に格上げの際、初代大臣の揮毫だが下手でこれぢゃ国を護れそうもないが「経済再生」は末広がりばかり目立ち体を為してゐない隷書だが何だか経済復興と騙されやすい。注意。
▼俳優三国連太郎逝去。「『芸能と差別』の真相」で三国と対談した沖浦和光のコメント「三国さんは日本中を放浪する遊芸人(漂泊芸人)、つまり非差別民こそが日本の芸能者」の原点であり……」と都新聞(16日、こちら特報部・佐藤圭記者)。沖浦先生のコメントにしては一寸、言葉不足。コメントが多少、不足気味にまとめられてしまつてゐないかしら。
▼役者といへば歌舞伎役者の顔。さすがみなさん親戚で非凡な顔ばかり。この写真だつて染五郎はわりとフツーだが勘三郎の二人の息子も愛之助も、こんな顔の奴、市井にはフツーゐないだらう、といふ顔立ち。美男ではなく特異な顔。だがこれが一旦、化粧して舞台に上がると役者としては「いかにも」だから、やはり不思議な世界。歌舞伎といへば都新聞十五日夕刊で梅原猛翁曰く歌舞伎の将来に向け「多くの新しい歌舞伎作品の誕生が不可欠」「若い小説家が好んで歌舞伎の脚本を書き歌舞伎専門の作家が育たないかぎり歌舞伎の将来は暗いのではないか」……って明らかに無理だ、そりゃ。
▼信報(十二日)の周八駿「彭定康臨別留言的底蘊」が面白い。中共が行政長官選出の普通選挙にあたり候補者の事前選定、反政府的主張は認めぬ、といふ態度に反発する市民も多いが、何故に1984年の中英声明以前に倫敦は香港で民主化政治改革を実施しなかつたのか、何故にパッテン総督が1992年に香港の中国返還後にまで影響する立法会の体制改革に着手したのか……

今天,反對派振振有詞地稱他們為香港民主奮鬥已三十年,是將1984年倫敦宣布在香港推行政改為始點。無獨有偶,曾蔭權接任行政長官後,2005年10月25日接受《環球郵報》(The Globe and Mail)採訪時稱:香港經歷了超過一百四十年的英國殖民統治。
英國自1841年1月佔領香港島至1997年6月30日約一百五十六年,扣除1941年12月25日至1945年8月底日本佔領香港,倫敦管治香港實際是約一百五十二年零八個月。只有將1985年港英立法局開始實行部分議席由選舉產生至1997年6月30日約12年不視為殖民地統治,才可以說香港經歷了超過一百四十年的英國殖民地統治。以「民主」來掩飾「殖民管治」,是與以「民主」來謀取重返香港相表裏的。所以,香港正面對關於回歸的決戰。

ボストンマラソンでの爆弾。どうもアタシにはあれがそんな簡単に「アルカイダの仕業」とは思へず。顔本で勇敢なる米国市民のコメントを見つける。

Apparently two US lives are more important than 50 Iraqi and/or 30 Afghani lives. Then even though there is nothing to suggest middle eastern terrorist groups have been involved, the mass media uses this as a tool to help pit Americans against the Middle East and create further nationalism through hatred.
All crimes against humans are crimes against humanity as a whole.
We should not be drawing distinctions between the importance of one life and another because of their colour of their skin or the country they live in. - Tristan Barker

と。某一部上場企業幹部の左翼K氏がシリア一つ例にとつても6万人以上が殺され今年3月には過去最高の6千人が命落とし6千人のうち女性と16歳未満の子どもが3百人ずつ、で5.4千人の男性のうち戦闘員が4千人で一般市民が1.4千人、と。その死亡には全く無関心でボストンで、となると「テロ反対」はあまりに不公平、と。御意。
▼「アベノミクス仕掛け人と呼ばれて - 自民の異端児20年越しの春 山本議員「リフレ」首相と共鳴」(日経十四日)読んでゾッとする。晋三が山本君と面識得たのは311の後で僅か2年前。当時、晋三は「山本さんの政策を信じていいのかな」と周囲に漏らしてゐた、といふ。それが今では「山本さんの主張が正しいという確信に変わった」とまで主張。この程度の短い期間の浅慮で日本の政経がダイナミックに動くのだから。明治維新だつてそんなものだつたの鴨しれないが。いずれにせよ余り細かいことまで深くは誰もわかつてゐないことだけは確か。天下のゴールドマン・サックスの会長ジム=オニール君も晋三絶賛だが(同日の日経)投資家だもの、そりゃ晋三万歳なのは当たり前で、それを「世界的エコノミストも」と評価するのはさすが日経さんだ。

アタシがデスクだつたら、こりゃボツ記事だ。三木元特派員でもぜひ還してくれたまへ。