富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2007-05-17

五月十七日(木)多忙にて二晩続け茶餐庁に晩飯喰らう。昨晩は肉絲炒麺。今晩は時菜排骨飯。氷檸檬茶つきでHK$30くらい。たかだか茶餐庁のぶっかけ飯がなぜこうも美味いのか、と今更感激す。新潮社の季刊雑誌『考える人』の06年冬号だったか、小津安二郎特集を読む。小津のファッション、洋装と自宅での着物姿、服装に合わせ紙巻き、パイプ、煙管と吸い分けた煙草の趣味、ベンソンの懐中時計から湯呑み、全てが粋。それにしてもなんて老成した御仁だったのかしら。
憲法改正での国民投票関連法案につき安倍三世曰く憲法96条に憲法改正に謳われど具体的な手続き定められぬまま60年にわたり「放置」され今回の法整備で国民が自らの手で憲法改正が能う、と。法案成立に対し「国会において精緻な議論が行われ、立法府としての責任を果たされた」とは笑止千萬。
憲法は60年前のままでよいと思っている人は、どれほどいるのでしょうか。私は、国民の中にも、時代の変化を正面から受け止め、今こそ憲法について議論すべき、という声が大きくなっていると感じています。
と安倍三世は宣うが「読売新聞ですら」3月の世論調査憲法改正賛成46%に対し反対は39%で1993年以来15年連続で改正賛成が反対上回りつつ「改正派は昨年調査に比べて9ポイント減り3年連続で減少」し「非改正派は昨年比7ポイント増」という。この状況で「憲法は60年前のままでよいと思っている人は、どれほどいるのでしょうか」と言い切ってしまう安倍晋三とは何者か……アタシはこの人を嫌う。
親中派御用正当の馬力主席の天安門「見直し」発言余波高し。民建聯は馬力主席の発言は党の立場とは一切関係がないもの、と打ち消しに躍起。北京中央の香港出先機関はダンマリを決め込む。馬力氏本人は一昨日にこのコメントして本人は長く患う疾病の抗癌治療のため広州に向ったが香港での反響に対して「自らの発言は天安門事件がなかった、と主張するものではないし香港での民主化への支持を否定したものではない」として、あくまで必要以上にあの事件を反政府的に、政府への信望をば打ち消すために用いられるべきでない、という意味での主張として「民建聯に対して謝罪するし、いかなる処分も受ける」と発言。民建聯といえば御用政党で地位安定のはずが2000年には副主席で民建聯のスター的議員であった程介南が立法会議員の立場で得た情報を自らのビジネスコンサルタント会社で情報提供に用いたカドで立法議会選挙運動期間中に議員辞職(有罪で2年実刑入獄)。民建聯支持率激減。03年に主席の曾?成は基本法23条立法で世論に対し傲慢な態度見せ立法会選挙で民建聯は議席大幅減らし主席辞職。その主席を襲ったのが馬力。で今回の失言。北京中央も可愛がる御用政党のこの為体に呆れる他なし哉。

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