富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2007-05-12

五月十二日(土)朝起きて机まわりの雑用すませ昼まで裏山に登りカントリートレイルを一時間走りジムに一浴。気温は摂氏三十一度まで上がるそうで当然、炎天下は午前中からもっと暑い。そろそろ走りも危険域となる季節。そもそも紫外線浴びることぢたい危険な廿一世紀。午後薮用あり出かけたが日向に出るともう傘がないとかなりつらい。汗もできるだけかきたくないし。昼は中環で写真現像受け取り陳成記に好物の牛?伊麺を食す。美味。HK$16だと思うと昨日の一碗麺の紅焼牛肉麺の五分の一か。早晩にFCCでZ嬢と待ち合せ。ハイボール一杯。豪州Jindalee Estateのシャルダニー05年。野菜だけのコロッケ。Yellow Tailメルロー06年。酔いざましにFCC出て歩き始めると香港政庁の傍らの茂みからLower Albert Rdの牆に飛び乗った「あ、猫か」と思ったら、これが狸。中環に狸……董建華に非ず。香港の大自然。金鐘抜けて歩いて昨晩に続き灣仔の藝術中心。ハンガリーのP?lfi Gy?rgy監督の映画“Taxidermia”見る。面白い。この映画、三級(成人映画)指定なのだが「三級じゃなくてB級よね」とZ嬢も評価。見方によってはグロなB級映画だがハンガリーの戦後の先の大戦直後から冷戦の時代の徹底した共産主義、そして解放後までを社会史の如く描いてみせる。だがB級に徹したのが見事。性欲、食欲からグロテスクな美学まで、伊丹十三が見たらかなり好みそう。久々にジョン=ウォーターズ監督の『ピンクフラミンゴ』見た時のような爽快さ?感じるが、Gy?rgy P?lfi監督はそれでもきちんとハンガリーの社会史的に描いただけマトモなのかも……ただそう考えると『ピンクフラミンゴ』とて米国の戦後の家庭を超現実的に描いてみせた社会学的な映画とも言えるのかも知れないが。
▼ダウ=ジョーンズ株の李國寶君介入とされるインサイダー取引につき日頃冷静なはずの信報が昨日トップ記事でこれを「香港の国際金融都市化、中国経済の勃興に対する陰謀説」取り上げる。The TimesやNY Timesの記事引用の形をとりつつ米国のロックフェラーや欧州のロスチャイルドなど欧米資本が中国資本の巨大化を嫌い阻止力が働いた結果、と。