富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2006-09-29

九月廿九日(金)快晴。昨日マンダリンオリエンタルホテル香港が九ヶ月休業経て改装開店。客室のまだ半分ほどのソフトオープンで十月十七日に飲食部門など全面開業、西洋料理の主食堂は東京は南青山にもあるPierre Gagnaire氏の“Pierre”が入る由。少なくともこれまであった多国籍フュージョン料理?のVongよりマシな料理供されると思うが、97年だったかまであったフランス料理のPierrotの、あの風格と味はもう過去のもの。本日、用達の途中このホテルのところ通りふらっと入ってみる。ロビーは重厚さが削り取られ多少明るい雰囲気になりコンセルジュのジョヴァンニ氏はじめ旧来の職員多く働く。気になるバーであるが「スエズ運河以東にチナリーあり」は恐る恐る覗くと壁に染み込む莨の臭いまで昔のままの「全く変わってない」状態で思わずウェイターに「何も改装しなかった?」と声をかけると「いや、バーカウンターの肘掛けの皮だけは張り替えた」と誇りの笑顔。思わず誰もおらぬカウンターの昔のいつもの角席に坐りドライマティーニを注文する。檸檬皮と注文したのにライムピールで供されたのがご愛嬌。外装はかなり「いただけない」が今回の改装が客室の拡充だけであったことはせめてもの幸い。またチナリーバー訪れる機会少なからず、か。晩に帰宅して豚汁など。最近おかず多い日は米飯は食さず。明日帰国にて昨晩よりペニンスラホテルに泊る、が香港最後の食事が尖沙咀の錦城韓国料理というケッタイなT君夫妻より電話あり。
NHKのNW9のキャスター柳澤某は「続発する」酒酔い運転が話題になると急に声を荒げ非難の言葉に勢いあるが政治関連では地味に冷静装い「会津の男」らしからぬが、それに比べ伊藤敏恵キャスター秀逸。今晩は安倍内閣仕切る首相補佐官のうち高市早苗にインタビューで、本来であれば就任直後でヨイショ取材のところ安倍三世の本日の所信表明演説など取り上げ「イノベーションなどカタカナ言葉が多くわかりにくい、具体的には何を」と尋ね高市先生の御説を引き出せば高市先生「イノベーションこれがたんに技術革新かといえば、そうじゃなくて」と話し出すが話すうちになんだかわからなくなり(そりゃそうである、絵に描いた餅の外来語政権)結局「イノベーションは……よーは技術革新なわけですが」とコメントしてしまい、完ぺきに伊藤キャスターの罠にハマった感あり。愉快。ところで官邸主導で「大臣より重要視される」首相補佐官の存在はすでに文部、外務で省側の反発くらい始める。まぁ首相補佐官のなかで唯一「凄み」きかせられるのは北朝鮮拉致問題で、これはすでに外務省が手を引いたところ、補佐官中山刀自の活躍はすでに本日、拉致被害者の人たちの家族の人々の代表の方々を首相官邸という補佐官らの牙城に招き会見するが「本来、会う予定のなかった安倍首相が急きょ予定を変更して」横田めぐみさんのご両親らの方々とお会いして会合では横田めぐみさんの母の苦労話に「安倍首相は目に涙を浮かべハンカチで目頭を押さえながら」聞き入り拉致問題解決への積極的な姿勢を見せてくれたことに好感をもったと横田めぐみさんの父母が会見後に語り安倍三世の好感度向上に一役買う。安倍三世の抽象的な「美しい国、日本」の国会演説は完全に原稿の棒読み。演説かなり下手な印象与えたが、この拉致の家族の方々に対する涙で安倍三世は「演説の下手さよか地道な問題解決への誠意」でポイントゲット。それに一役も二役も買うマスコミ「報道」。

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