富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2006-08-14

八月十四日(月)終日諸事に忙殺され晩に至る。昼に銅鑼湾で恭和堂の亀苓膏頬張る。昔に比べると砂糖なしでも甘み感じるほどあっさり。早晩にZ嬢と西湾河で落ち合う。雲ひとつなき空に夕陽が映える。二記海鮮飯店に食す。大蒜で蒸した蝦、四季豆に椒鹽豆腐。四季豆は豚挽肉ふんだんに用いてかなり余してしまい汁も豚の油が出て美味いため持ち帰り。土鍋で飯を炊いて、この挽肉汁をかけ蒸らして食したらかなり美味いだろう。
文藝春秋九月号に「この国のために命を捨てる」という安倍二世(岸三世)のインタビュー掲載あり一読。お願いだから、この国のために命捨てずに。もし北朝鮮がなかったらこの人がこんなに信望を集め首相になれず。北の将軍様、そしてテポドン爆弾に感謝感激雨霰。強硬派であるが、日ソ国交回復がタカ派鳩山一郎であったように、意外と、この安倍首相で日朝国交回復であるとか、靖国参拝も小泉三世の轍を踏まず微妙に躱し対中外交も恢復迎え、といった予感。小泉三世がしくじった外交を持ち直して国民の間に「安倍さんは立派な首相」の好感度高まり……とか。じゅうにぶんに有り得る話。今回のこの文藝春秋の取材とて、いかに今回の北朝鮮のミサイル発射を安倍二世(岸三世)が中心となって政府が迅速に見事に対応したか、の提灯記事。安倍二世(岸三世)は小泉靖国参拝についてA級戦犯合祀後も大平、鈴木、中曽根、橋本と参拝し何故に小泉だけがこうも避難されるのか?と疑うが、問題は小泉三世が終戦記念日の参拝など通して「中国に諂わぬ」という下手なパフォーマンスに興じることで中国の逆鱗に触れたもの。主義主張を通す、安倍二世(岸三世)の、何が「戦う政治家」か。
長い歴史を紡いできた日本という「美しい国」を守るためには、一命も投げ出すという確固たる決意が求められるのです。
と、まるで拳闘の亀田某の如き安っぽい話。糸を紡ごうが切ろうが悠久に時間は流れる。文化だの自然だの確かに日本に美しいものは司馬遼太郎的にあろう。が、「日本という美しい国」は出来て、わずかに明治廿年代から百十数年かの話。共同幻想。一命を投げ出す、などと言葉の上滑り、まことに甚だしきかぎり。これにまた勇気づけられたりする民度低き国民多ければ悲しい話。

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