癸卯年八月初三。気温摂氏24.8/31.2度。晴。先日、JRの秋の臨時列車だとかネットで見てゐたら丁度、この募集の開始日。
茨城と磐城の酒蔵の地酒の飲み鉄。水戸からいわきの往復だが往復乗車したら飲みすぎて大変なことになる。酒蔵が往路は福島の会津まで含めた地酒で復路が今度は茨城の、だつたら往復参加してしまふかもしれないが復路の午後の方を選ぶ。２席押さえたが家人は昼酒は堪へるといふことで中学のときの同級のＦ君を誘ひ快諾を得た。Ｆ君は水産市場関係の仕事をしてゐて仕事が夜中から朝にかけてなので夜はゆっくり飲めないし飲むんだつたら昼酒だね、と言つてゐたのでこの地酒列車は格好の機会となつた。
正午に水戸駅でＦ君と待ち合はせ常磐線の下りの特急（ひたち）でいわきへ。Ｆ君が車内販売でビールを奢つてくれる。いわき着が1315で地酒列車の出発は1430なので昼食の時間はあつたがいわき駅での受付開始が1350で1410に受付終了。鉄道関係は職員もだが鉄オタも時間には本当に正確。定刻で動くことが彼らの信条。しかも特急は5分ほど遅れてのいわき着。Ｆ君にお昼は何にする？と尋ね駅前の商業ビルに結構評判の地魚の寿司屋があつてＦ君はもう魚は食べるのも見るのもうんざりかなと思つたが常磐ものの魚は食べてみたいといふことで、その寿司や（おのざき）へ。昼どきで８番目くらい。1340すぎにカウンターについて酒（又兵衛）を飲みながら出てくるのを待つた地魚の常磐もの握りがじつに美味い。核禍があつて福島産の水産物はやはり忌はしく思はれ風評被害もやつと収まつてきたかと思つたところに「処理水」海洋放出。アタシはもうおひ先も短く（自分自身の健康云々では）今更あまり何も気にせずにゐる。
寿司やでまだＦ君との食事中に1405すぎいわき駅で地酒列車の受付に出向いたらもうテーブルに残る乗車証はワタシらの２人分だけ。定員75人のイベント列車で完売だから73人はもう受付終了の５分前までに受付を済ませホームに停車中の列車にもう乗り込んでゐるのだらう。1415までに集合してくださいといはれたが座席指定だし数分遅れたら受付も撤去されスタッフももう列車へ移動してゐた。
この地酒列車の車両はE501系で常磐線の各駅停車列車がE531になるなかE501系はもう完全引退間近か。５両編成のうち３両に特製テーブルが取り付けられて今日のやうなイベント用。本日は６つの蔵元が参加。
浦里酒造店（つくば市） 霧筑波（特別純米酒）
木内酒造（那珂市鴻巣）（純米吟醸）愛山ひやおろし
椎名酒造店（日立市） 富久心（純米吟醸）
月の井酒造店（大洗町） 彦市（純米吟醸）秋あがり
愛友酒造（潮来市） 愛友ひやおろし
太平桜酒造（いわき市） 太平桜 夢の香（純米原酒）
太平桜がいわき（福島）でアトは茨城。それぞれの蔵元が客席を回り挨拶してくれて自慢の酒についていろ／＼話をしてくれる。かういふイベントにはこのロングシート列車はレイアウト的にとても良いかも。酒蔵の地元の料理やだとか酒店のことなど話題にすると喜ばれる。往路は特急で1時間8分を復路は途中停車も湯本駅と常陸多賀駅が長かつたが2時間39分かけてのんびり。1杯30mlくらゐで最初に利き酒で6銘柄出されてアトはお代はりで何杯供されたか。18杯くらゐだとして3合だから、それほど飲んではゐないのかも。向かひの席でかなりよい調子で飲んでゐた飲み鉄のオトーサンは不覚にも最後寝てしまつて水戸駅についても起きず。さういへば車内で行われたお楽しみ抽選会で「かういふの当たらないんだよね、アタシは」と言つてゐたら2等賞で酒蔵別のプレゼントに当たり木内酒造の1合瓶２本と梅酒のセットをいたゞいた。
いわき駅から上りで１つ手前の駅が内郷。そのあたりで往路、車窓に瓦礫や家財道具の集積場所があつて復路でもう一度確認。先日の台風13号で水害の被害あり床上浸水などあつてのこと。地図で見ると氾濫したのは新川（夏井川の支流）で、その新川の上流が床上浸水もした白水阿弥陀堂（国宝）。この瓦礫の集積場所は馬場児童公園。
