富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

鉄道の旅手帖(実業之日本社)

癸卯年六月十五日。気温摂氏21.3/28.3度。朝の天気予報では関東北部に雨雲が広がるが、まるで水府を避けるやうに北と南に雨雲が走る。それでも雲行き怪しくなり午前中かなりの本降り(12.5mm)。その雨で地熱もすこし熱りが冷めたか気温が25度以下に。それで肌寒いほど涼しいと思ふことぢたい、もう皮膚感覚の熱帯化で何うにかしてゐるのかもしれない。

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一昨日から昨日の青春18きっっぷでの鉄道旅。手許の鉄道の旅手帖に初乗り区間を赤鉛筆で塗り潰す楽しみ。

鉄道の旅手帖 五訂版

仙石線はすでに全区間乗車と思つてゐたが全区間乗車は昭和末のこと。大震災で仙石線も甚大な被害で陸前大塚〜陸前小野の区間は従前の沿岸の部分での復旧は断念で内陸に新線を敷き2015年5月末に開通。つまり「新線」はまだ乗つてゐないことに気づく。次の機会は改めて仙台から仙石線でちんたらと石巻まで行かないといけない。


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また仙石東北ラインは東北本線松島駅から仙石線高城町までで実際の線路の分岐線は数10mだと思ふのだが駅区間としては0.3kmあるのださうで、それがきちんと、この鉄道路線手帳には掲載されてゐたとは。なんて緻密なのかしら。
また航空自衛隊で元パイロットだつた知己から自衛隊員の「輸送」の場合の規定などについて興味深い規則慣例等を聞いた。自衛隊の隊員が公務で鉄道を利用する場合「後払い証」での面倒な乗車になるのださう。

旅客運賃及び料金の後払いに関する協定(防衛省とJR各社)

なんで旅費の前払ひとか手当支給にならないのか。これは自衛隊の場合、全て現物支給の原則があるから。

部隊及び隊員を輸送するに当たって、その任務及び行動の本質上、輸送、宿泊及び給食等はすべて現物をもって処理するのが適当と認められる場合には、部隊輸送として取り扱い、国家公務員等の旅費に関する法律(昭和25年法律第114号)に基づく旅費を支給しないこととしている。

自衛隊員の場合、国家公務員の旅費ではなく部隊の隊員の輸送とは。またこの「輸送」で誤つて駅を1つでも乗り越したりしようものなら目的地から乗り越し駅まで、例へ出発地からの運賃が同額でも正規料金を払ふことになるのだといふ。まるで大西巨人の『神聖喜劇』を読んでゐるやうな話だが軍隊は規則が全て、その規則通りに行われないことは全てミスでありわずかなミスも許さないのが軍隊なのだらう。ところで松島基地から茨城の百里基地茨城空港)との間を自衛隊機で飛んだら飛行にかゝる時間は20分くらゐぢゃなからうか。

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