富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

高山真『エゴイスト』

癸卯年閏二月廿八日。気温摂氏4.0/15.8度。晴のち曇。夕方に驟雨(1.5mm)あり。

高山真『エゴイスト』(小学館文庫)読む。

エゴイスト (小学館文庫)

映画『エゴイスト』Official Siteを見てゐたので高山真といふライター(故人)の原作を読んでみたくなつた次第。映画の方が映像作品にするのに原作よりかなり「盛られた」わけで主人公の浩輔の性格も生活もずつと派手で豪奢なものに。この小説では収入も生活するマンションも少し地味だし映画では歌舞伎町のラブホに二人がシケこむなんてシーンは出てこない。原作の小説は映画に比べ地味な分が実話に近い。まさに私小説でアタシは私小説なんて少しも好きぢゃないのに、この物語は読み入つてしまつた。小説を読んでゐても浩輔は鈴木亮平で、龍太は宮崎氷魚、その母は阿川佐和子で浩輔の父が柄本明なのは映画でのキャスティングが適役好演すぎたから。親友がこの作品の映画化のあと新宿の馴染みのバーで著者(高山真)が常連の一人だつたと聞いたさう。何軒かのバーで遭遇してゐたのでせう。もしアタシも東京で飲んだくれてゐたら新宿のどこかでこの方に遭遇してゐたのかもしれない。この作品は「死」がかなり重くのしかゝつてくるが作者も2020年に半百で逝去。この作品が浅田マコト名義で小学館から上梓されたのが2010年で作者40歳のとき。

本当に選挙カーの名前連呼がうるさい。国政選挙や知事選挙だと候補者が選挙カーで回つてきて自分の近くに来る確率も小さいが市議会となると市内の上に地元優先で近くに自宅兼選挙事務所のある候補者が牙城周辺を一日に何度も往来するから。それでも定数28に34人が立候補して選挙になるだけまだマシか。市長選挙も県庁所在地で大分市など無投票になるなか水府は3期目終はる現職(無所属、自民系)に共産党が候補擁立で選挙に。市政への不満票がどれだけ共産党に流れるか(共産党も党首公選制唱へた党員の除名処分などイメージダウンもありやなしや)。

国民と触れ合いたい政治家の考えを否定する気はないが(略)国民と触れ合う旧態依然の遊説方針を変えるべきではないか。握手の数だけ票が増えると思いたいだろうが、そういう選挙を(略)やめるべきだ。(日刊スポーツ)