富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

陰暦十一月初十

f:id:fookpaktsuen:20211214074926j:image

陰暦十一月初十。気温摂氏1.5/12.3度。快晴。昼に行きつけの蕎麦や。もう年末の年越しそばの予約で大晦日はもう店内営業はせず蕎麦の持ち帰りだけなのださう。香港の国際競馬も終はると、もう年末気分。蕎麦を啜りながら家人と今年を思ひ返すと最も遠出がわたらせ渓谷鉄道で足尾から日光とは。それと東武動物公園も出かけたが幼稚園の遠足並み。東京には月に一度か二度出かけてゐたが、それも感染がある程度静かになるまでは他言することではなかつた。なにせ関東から出てゐない。昨年は十月末に家人が香港より帰邦で年末までの二か月だつたのに信州善光寺、京都南座の顔見世まで出かけたといふのに。飛行機にも乗つておらず、こんな「いんなぁとりっぷ©霊友会」なんて生活は本当に古呂奈あつての初めて。だが元々引きこもり系なので、こんな古呂奈の生活が思つたより快適かもしれない。とにかく本をたくさん読むやうになつた。

f:id:fookpaktsuen:20211214161618j:plain

12月13日は日本軍が南京占領した日で(昭和12年)この日に合はせ中国では大規模な追悼式があり国を挙げて国殤である。
f:id:fookpaktsuen:20211213071401j:image

香港では愛国教育の徹底で南京大虐殺の史実を教へるための映像教材が提供されたさうだが日本軍による支那人銃殺や半殺しでの生き埋めなど残忍な映像がいくつかあり恐怖で泣くばかりか、その悲惨なシーンが恐怖のトラウマになりさうな精神の不安定を訴へる子どももゐた模様。歴史の史実は史実であるが、それが意図的に場合によつては誇張されプロパガンダとして愛国教育に用ゐられる。陶傑氏など南京大虐殺は国民党政府軍が日本軍に無抵抗で南京から退避して開城したことがそも/\の間違ひであり日本軍による虐殺と同じやうに中共毛沢東政権下での大躍進や文革での死者に対しても同様の歴史的評価をすべきといふが今では香港でそんな言動も許されることはない。

f:id:fookpaktsuen:20211213071359j:image

香港でヴィクトリア市の市域境界線上にある境界石が今月5日に1つ、そして昨日2つ見つかり合計で10の境界石が確認されたさう。ヴィクトリア市は香港島を得た英国政府が香港島に設けた市区で英国人の専益が保障、優先されたのだが英国の植民地政庁が香港島全域、九龍そして新界と支配したのだからヴィ市は有名無実に。だがフライトで飛行ルートマップを見てゐると香港のところにはVictoria Cityとあるわけで、あれは飛行ルートマップの拠点地名を制定した当時からの名残り。かうした香港の都市史探索も、それはそれだが見方によつては英国の植民地統治時代への懐古で政治的にはよろしくないことになつてしまふ。その真逆の観念ではたかだか小中学生の書道大会が中共建党百周年で「書濃濃愛国愛港情」となつてしまふのだから。

f:id:fookpaktsuen:20211214161452j:plain

f:id:fookpaktsuen:20211216074742j:image