富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

やし酒飲み

f:id:fookpaktsuen:20211108081420j:image

香港立法会選挙で「愛国者は均しく参選できるのだから立法会はけして一言堂にはならない」と大公報。
f:id:fookpaktsuen:20211108081417j:image

愛国者なら誰でも、は愛国者はすなわち親中で「中国を愛するが故に民主化を」とか排除されてゐるのだから愛国者といふレッテルで一色なのだから一言堂(大政翼賛)にしからないはずなのだが。香港はよくシンガポールと比較されるなかでシンガポール李光耀体制を反対の自由がないと嗤つてきたがシンガポールでも政府批判の言論だけで刑事罰なんてことはない。

よくわかる茶事〔表千家流〕 

このところ茶の湯に関する本を何冊か読んでゐる。昨年春の帰国以来、和菓子が美味しくて折角ならとお抹茶をいたゞくやうになつたこと、引っ越したマンションに和室があつてお茶を点てたりまではしないが茶道に少し興味が沸いたこと、そして何といつても久が原のT君が茶人でいろいろ話を聞かせてくれたことでアタシは実践よりも理屈で入つてしまふ方なので茶の湯の本を読んでゐる。T君の茶道の師であつた堀内宗心(故人)の表千家の『 よくわかる茶事』といふ写真本があつたのでこれも読んでみた。とてもかうしたお点前にアタシがついていけるとは思はないが茶人T君のお家には結構な茶室もあつてT君からは月1でもお茶を習ひにおいでなさいと言はれてゐるのだが宗心師のお姿とお振舞ひをこの本で眺めてゐると本当にかういふ茶人の席を少しでも知りたいと思はないはずがない。

やし酒飲み (岩波文庫)

エイモス=チェツオーラ『やし酒飲み』読了。一読して語尾表現の不統一や文章の係り結びのおかしなところなどあつてぎこちない感なのだが、これはチェツオーラの原書が所謂「ピジン」の英語で書かれたものでナイジェリアの地元のヨルバ語の言語構造や文語的な慣例が、その「つたない英語」に加味され独特の英語表現になつてゐて、それが欧米で注目されたのだがアフリカ文化研究の泰斗たる土屋哲先生が、そのサウンドを残したまゝ和訳。それにしても奇想天外な物語で空想小説といへば中南米文学が面白いが、この『やし酒飲み』も、そもそもある裕福な家族の息子がやし酒を飲むしか能がなく、それが何う無尽蔵のやし酒を求めるかといふ他愛ない話なのだが、そのやし酒を求めての冒険譚が実に面白い。野蛮さと理性、複雑な話の展開とあまりに単純な結末、さうしたアンバランスの継続もじつに新鮮なのでした。

▼維新と国民が改憲に向け連携  https://t.co/q5jflI2Ixg 改憲を全面的に否定はしない。だが国家の根幹である憲法で戦後の国の形そのもの。それを維新と国民の輩が政治家の「改憲したい」意欲と好奇心で軽々しく改憲に挑むことが怖い。

週刊朝日「ブラック・アングル」「似顔絵塾」終了。 山藤章二先生曰く「最近の政治家の顔をみていると、あまり描く気にもなりません(笑)」 https://t.co/E7ps3WOqrW