富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

サトウサンペイ『スマートな日本人』

f:id:fookpaktsuen:20210806064538j:image

東京五輪での香港隊善戦。卓球女子団体で香港の🥉を大公報は「感謝国家隊支持!」と🥇の中国あつての香港隊の奮起と報じる。大公報の奴隷根性。大公報は中共の党紙なので香港を支配する側のプロパガンダなのだが結局のところ記者たち自身が偉大なる党の「党属」なのだから奴隷根性の極みなのだ。香港の悲哀。ちなみに🥈が日本。

バイデン総統が香港に対し中国が「継続的に抑圧」理由に香港人の米国滞在18ヶ月延長を許可 :朝日新聞

これもまた中共が米国による中国の内政干渉と怒るのだが米国が香港の民主派に活動資金提供なら明らかな内政干渉だが米国に滞在する香港市民への滞在許可延長は単なる人道的支援といふのが常識的な認識。だがその常識も通用しないのが強国の独裁党。


区諾軒議員(元)とアンソニー黄耀明(明哥)の「選挙不正」につき両人ともHK$2,000の罰金支払ひ18ヶ月謹慎引き換へで起訴撤回。謹慎は「公衆を騒がすようなことをせず選挙不正を行わないやうに」だが「もう明哥が応援するような選挙はありませんて」とりえちゃん。ほんまや。裁判所から出てきた明哥「これは娯楽の提供じゃないよ」と前置きして一節歌ひ「香港人よ歌い続けよう、支え続けよう」と。

▼広島原爆の日。広島での平和記念式典でスガが「まさか」の挨拶原稿読み飛ばし。それも形式的とはいへ首相挨拶の中で最も重要な部分とは。スガの悲哀。本人は読み飛ばししたことも気づかないのはスガだから驚くことではないが自民党はもうAIのスガ人形にで登場させておくべきではないか。どうせ表情もないのだしAIの頭脳なら挨拶読んでゐて読み飛ばしても文脈のおかしなことに咄嗟に気づくだらう。

f:id:fookpaktsuen:20210807064354j:image

それでも読み飛ばしの結果「核兵器のない核軍縮の進め方」は「核軍縮をしていても実際の核保有国が核軍縮に参画していない現実」という深意……とは誰もとらないか。

▼昨日、右目の霰粒腫を麻酔もきかないなか切開。2度目のワクチン接種のあと治りかけてゐた霰粒腫が腫瘍ができるほど悪化して抗生物質も麻酔も効かなかつたことで「副反応」と断定はできないが偶然とはいへ何かがおかしい。県のワクチン担当部署に「こんなこともあつた」と一例として伝へてもよいかと思つた。電話も混雑してゐて多忙だらうし問合せ窓口にメールしたら数時間後に叮嚀に返信いたゞき恐縮のかぎり。


f:id:fookpaktsuen:20210806202850j:image

f:id:fookpaktsuen:20210806202854j:image

昨日の切開のあと眼帯をしてゐて今日朝イチで眼科に行き眼帯外す。切開の内出血が瞼に少し残る。点眼薬のあと軟膏を塗つたら先生が「電気当てゝ」と看護師にいふので光線で殺菌?と思つたら何だか機械を当てゝ右手で持つてゐるやうにいはれる。何ぢゃこりゃ?と思つたら、このマシンの出す熱で瞼の下で軟膏が溶けるらしい。すげーローテクと驚いたが、このイナミといふ会社は眼科医専門の医療機器会社(こちら)。この専用機器が気になつてカタログで探したが該当製品なし。すると還暦の長野T氏が子どもの頃にこれを使つたことがあつたが「まだあつたのは」と驚いてゐた。

f:id:fookpaktsuen:20210806202914j:plain

鹿児島の祁答院蒸留所による焼酎「野海棠」(のかいどう)

眼科の治療で抗生物質服用でアタシともあらうものが昨日から禁酒。
f:id:fookpaktsuen:20210806202917j:image

それでも酒への執着が失せるはずもなく最近親しくさせてゐたゞいてゐる近所の酒屋(酒舗たなか)で店主のお勧めの焼酎を入手。お盆のご贈答で麦焼酎を探しに先日寄つて麦は芋より知らないので店主の話を聞いてゐたら、この「野海棠」の麦もなか/\イケるといふ。でもさらに芋は美味しいやうで贈答用に麦、自分への贈答に芋を贖ふ。夏は麦酒の季節。数日前、アイリッシュパブ(Kells)でギネスを飲んだら、やはり美味い。きちんと手入れしてゐる品質の良い生は良い。だがマンボウで酒の提供はダメになる。禁酒法の時代のやう。そこで

STANLEYクラシック真空グロウラー(1L)なるものを購入。自動車を運転してゐたら外で飲みにも寄れないが、これを自動車に積んでおいて啤酒の旨いパブの前を通つたら、これで麦酒の計り売りをしてもらへばよい。ところで「グロウラー」ってカタカナで書かれると珍紛漢紛で何かと思ひきや“growl”にerで犬とかが「唸る」で、なぜそれがなのかは知らないが計り売りの麦酒を買ふための瓶を“growler”といふのださう。「酒けろ、酒けろ」と唸つてゐるアル中の妖怪のやう。

▼漫画家のサトウサンペイ氏逝去。享年九十一。

ドタンバのマナー〈海外編〉スマートな日本人 (新潮文庫)

子どものころから朝日新聞の「フジ三太郎」に馴染んでゐたがサトウサンペイで全ページ暗記するくらゐ繰り返し読んだのは昭和49年にJTB出版から出た『ドタンバのマナー〈海外編〉スマートな日本人』だつた。サンペイ先生が海外旅行に行つて現地のホテルやレストラン、観光地から買ひ物で流儀がわからなかつたり恥をかいたり、そのあれこれを面白可笑しく紹介して最低限覚えておくと損はないマナーを教へてくれる。フランス語の食譜がわからなくても大抵このへんをかう指差して給仕長に適当に相槌をうつコツとかホテルでの玄関からのスマートな作法とか小学生の子どもがなんでこれを熱心に読んでゐたのか、それでも三子の魂百まで、でそれ以来、さうしたお作法で恥ずかしい思ひをしたこともない。他人様の前では「スマートに」、そして旅上手になれたのは幼稚園の頃からの一人でのお出かけの実践とこの本のおかげ(食事の作法は祖父から、だつた)。それでも当時一つだけ不思議だつたのはサンペイ先生が確か前書きに書いてゐたんだつたか、かなりちょくちょく当時はまだ高嶺の花だつた海外旅行に行くのにJALパックみたいなツアー旅行だつたこと。それなら全てお仕着せで自分一人でマナーに困るやうなこともないだらう、そんなことを気にするしスマートに振る舞ふことにかなり関心があるのなら「なぜ自分一人で旅行したいと思はないのか」と。だが、さうしたところで気取りがないのがサトウサンペイの良いところだし当時はツアー旅行だつてサンペイ先生クラスになると欧米に行けば一流ホテルで高級レストランでのお食事だつたのだらう。アタシは小学生の頃のキャンプとか何とか合宿旅行で行動が拘束されて自由がきかないこと痛感して当時から「絶対にツアーに参加しない、ガイドもゐならい」と念じて今日に至つた。

▼新型コロナの変異株は特定の地域名ではなくギリシャ文字で名付けられている。デルタはδ、ラムダはλ。ちなみにkはカッパ、ξはクサイと読むので「カッパ株」「クサイ株」が生まれる可能性があるが日本語ではない。(デーブ・スペクター)

▼デジタル庁の人たちはオードリータンが欲しいって思ってるかもだけど、そんなヒトが現れたらまっさきに潰すのが君等だから無理だよ。(藤井直敬)