これまでの32年間の香港での天安門事件追悼集会をまとめる蘋果日報。中共が今更あの事件の真相究明などするはずもない。中共が滅亡でもしないかぎり無理。さうなつたときの「自由」と「混乱」を取るか中共の一党独裁に甘んじるかの選択しかないのだらう。
親中派土共の皆産も1989年当時は中共に対して抗議の声を上げてゐたわけだが当時は少なくとも中共の改革開放と慢歩ながらも民主化に期待がもてたわけで、それが香港返還の担保だつたわけで、それが蔑ろにされたことに香港でもかうした嘆きが見られた。だが結果、中共の一党独裁が強化されても中国の経済発展が継続したのだから「これでいいのだー！」となつてしまつた。「これでいいのだー！」どころか「これしかないのだー！」か。
大公報は六四活動の中心であつた支聯會に最早民主派八団体しか実質的に加盟してをらずと支聯會の弱体化を嗤つてみせる。文匯報は台湾から香港に入る豚肉に発育促進剤ラクトパミン混入と警戒呼びかける。香港の食肉市場は地場の有機畜産などもあるが大半は華潤集団傘下の五豐行が独占で大陸からの食肉提供。台湾産のイメージダウンは大切だらう。
ヴィクトリア公園は早朝から警察が蠢き六四活動させぬやう警戒。抗議派の市民は香港のあちこちで小さな抗議を続ける。警察官が懸命に抗議を蝋燭を消して歩く。なんて滑稽。マスクを外さないでください。
中華圏ではもはや台湾だけが六四抗議が自由な空間となつた。天安門32年追悼に台湾の灯「事件の目撃者が香港情勢に嘆き」朝日新聞 だが台湾は中国ではない。
その台湾に向けての日本からのワクチン提供。台湾に向けワクチンきょう空輸：朝日新聞
あの尾身さんが政府の五輪に向けての動きに懐疑のコメントを発表し始めてゐる。「尾身氏の考え方は自主研究」と厚労相：朝日新聞 と自民党内ではもはや専門家の見解すら冒瀆の観念論が罷り通るか。東京五輪のデザインの醜悪さ、今度は表彰式での衣装が健康ランドのガウンか？と嗤はれる。
奈良は明日香村、岡本寺のはがき法話が天王寺からの「日想観」といふ観念を説いてゐる。
天王寺の日想観といへば、と久ヶ原Ｔ君よりいろいろ話が届く。能〈弱法師〉と歌舞伎では〈摂州合邦辻〉で前者は友枝喜久夫（音源）、後者は当然にて歌右衛門と。
『摂州合邦辻』ゆかりの地を尋ねて～日生歌舞伎通信Vol.2 ｜松竹
昭和57年9月歌舞伎座 仁左衛門XIII（合邦道心）俊徳丸（延若III）に芝翫Ⅶの浅香姫といふ何とも最高の舞台。合邦女房（おとく）の子團次さんも名脇役。
