富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

東京五輪まであと50日


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香港の一昨年の「暴動」は自発的なものに非ず影で米国!が(運動資金や武器の援助ばかりか)香港の学生を雇つて暴動を起こさせてゐたと大公報。蘋果日報天安門事件記念館閉鎖について香港の天安門事件記念館 当局の干渉あり再開3日で閉館:朝日新聞。 

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鉢の木の水やうかんが水戸の夏

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松竹の会報『ほうおう』最新号で左團次さんの芸談が良い。三十代から老け役で鴈治郎Ⅱ(当代の祖父)に「今度、わしの兄さんやで」だつたといふ。その芝居で皺をたくさん描いて出たら橘屋(羽左衛門XVII)に「おい欣也、猿じゃねぇんだから、そんな筋ばかり描いたらダメだよ」と若いころは随分とやんちゃだつたが先輩らからは可愛がられたやう。父である先代からが〈身替座禅〉の奥方・玉乃井を演じたときに「おまえが(玉乃井を)するときは普通の女方さんで出ろよ、頬っぺたを赤くしたり、眉毛をおかしく引いたりする必要はないよ、お前の体格でお前の声柄で出ていけば、お客さんは喜んでくれるんだから」と、これはちょといい話。バラエティ番組でわざと変な顔をする芸人が多いなか無理に変な顔をする必要がないと思ふと喜劇映画「社長シリーズ」の話に及ぶ。

森繁さんにしろ、三木のり平さんにしろ、何を作っておられない。おかしく見せようというお考えはなく、自分の役の道をただまっすぐに進んでいらっしゃる。自然体でいておもしろいんです。

羽左衛門からは忠臣蔵高師直を教はつたが、とにかくうるさく毎日幕が閉まる度に毎日ダメ出し。「松の廊下」は「喧嘩場」といふが塩治判官と師直の喧嘩ではなく「顔世に横恋慕した師直が、こうやったら怒るかと判官に刀を抜かして亡き者にしようという考えでやっているんだから喧嘩じゃないんだよ」と橘屋のおじさん。紀尾井町の伯父さんからは「馬鹿野郎、てめえなんか役者やめちまえ」と怒鳴られたといふが父親でもないのに、この真剣をありがたかつたと髙島屋。もう四半世紀も前のことだつたか歌舞伎座で萬次郎さんの楽屋にご挨拶に伺ふと楽屋は髙島屋とご一緒で、萬次郎さんがきちんとされてゐる横でほんとパンツ一丁で横になってギョロ目でこちらの話を伺つてゐる、その大胆さは噂通りだつたが本当に憎めない愛嬌でもある。もうこの方が傘寿なのだから。