富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

二百十日


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831である。九龍での反送中抗議活動で旺角から太子(Prince Edward)に追はれた抗議派は太子にある旺角警察署を囲み狼藉働き警察の鎮圧に抗議派はそれ迄のやうにMTR站に逃げ込んだが、それ迄は抗議派の現場からの逃走に比較的温情的であつたMTRが、この晩は警察に協力する姿勢を見せ太子站に停車中の地下鉄列車は動かず車内に籠まれた無抵抗の抗議派に警察の気狂ひな暴力。警察の稚拙ぶりは誰も驚かぬがMTRは構内の監視カメラ映像の公開も拒み、この日からMTRも抗議活動で破壊対象となつたのは周知の通り。昨年の反送中抗争のなかで71の立法会突入と721の中联办的屈辱・元朗暴徒に続き831のこの日の出来事は「まるで演出の脚本があつたかのやうに」反送中を無限のドツボに陥れた感あり。この晩、抗議派は太子站で警察暴力により死者が出たと宣ひ、だが具体的な死者は確証もできぬまゝ。反送中活動の出口が見えぬやうになる契機が今思へば昨年のこの831であつたのである。

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 もう八月も終はりだとは。今年の3分の2が終はつてしまつた。正月に武汉で謎の新型肺炎といふ話題から今年はずつと疫禍続き。もしかするとこのまゝ疫禍で終はるのかしら。今日は気温も湿度30度迄は上がらぬやうで少し爽やか。自転車を漕いでも汗かゝぬやうで上水戸まで遠出。

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上水戸には末広町の人形の祐月から老舗の大店、老舗がいくつか今でも残る。鈴茂(鈴木茂兵衛商店)は提灯屋で近年、そのモダンな洗練されたデザインの提灯が評判で大したもの。 

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生まれて初めて「かつや」へ。水戸では茨城大学の先の渡里(わたり)に一軒でわざわざ出かけてみた次第。並の天丼は500円で680円の上天丼をいたゞく。値段を思へば十分な味だらう、これで。このあたり茨城大学の学生街だが疫禍で学生の姿もなく眠つたまゝ。蔦屋のブックエース茨大前店に寄る。本の揃へもそれなりに立派。 

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出歩くついでにメガドンキ上水戸店に寄つてみる。かつての長崎屋がそのまゝドンキに。香港から東京に来ても六本木のドンキなど何度か通つても入つたこともなく香港店が出来て入つたのが初めてだつたから人生二度目。かうした量販店は精神的に苦手。メガドンキのため通路が広くフツーの量販店のやう。何も買はずロッテリアがあつたので、これも珍しくシェーキを飲む。 

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帰宅して早晩に風呂に浸かりハイボール飲みながらピーター・バラカンのラヂオ番組を1日遅れでラヂコで聞きながら読書。我ながら「乍ら」もこゝまでくるとご立派。 湯当たりを心配されもするが湯は体温ほどのぬる湯の半身浴で夏だからゆゑの道楽。お盆に従弟T君よりいたゞいた茨城常陸大宮は根本酒造の久慈の山を開封

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少しでも涼しくなつて常温で飲めるを待てば二百十日