富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

私の好きな曲


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香港の民主派予備選につき当局は民主派には「政府を機能不全に陥れる意図がある」などと発言といふ。予備選自体が国安法の禁じる国家分裂や政権転覆などに当たる可能性があるといふ警告。言論の自由もあつたものぢゃない。国安法の禁じるのは国家=中共の分裂や政権転覆のはずだが抗議活動等で香港市民が立法会も含め機能不全になることが国安法に抵触といふのは、つまり香港政府が一国両制で保障された高度な自治政府機能などなく、あくまで中共政権の一組織といつてゐるやうなもの。

それにしても立法会選挙に立候補するであらう黄之鋒(Joshua Wong)君は「中国に投降しない姿勢を示し国際社会の関心を勝ち取ろう」と訴へたといふが、この発言だけで国安法に抵触で立候補取り消される恐れ多々あり。敢へて国安法抵触のやうな主張を避ける戦術はとらないやう。

シンガポール総選挙で最大野党過去最多10議席 :朝日新聞

中共にしてみれば香港が政治的にかうあるべきとお手本にしたいやうな新加坡。それでも李光耀からの与党・人民行動党(PAP)への反発が地道に着実に増加。

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朝イチで散髪を済ませ、その足で水戸市東部図書館へ。元吉田の市営住宅の近くで緑ゆたかな広い公園の一角。開放的な明るい図書館。折からの好天に清々しい。『蔡英文自伝:台湾初の女性総統が歩んだ道』と吉田類酒場詩人の流儀 』(中公新書)の2冊借り出す。蔡英文自伝は2012年の台湾総統選立候補に向けての発行(この選挙では現職の馬英九に敗北)。吉田類の紀行随筆は真面目なもの(真面目すぎて面白くない?)。その中で一つ笑つたのは毎日新聞に川柳で

 知らぬ地で俺も今宵は吉田類

といふのがあつたさうで全国各地の酒場に似非・吉田類吉田類の弟が出没するさうでネットでは癖毛長髪のカツラとハンチング帽のセットが売られてゐたり居酒屋で一人撮影で吉田類真似て酒場レポートなど録画してゐる輩もゐるさう。

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昨日に続き水戸芸術館。コンサート開催もまゝらなず疫禍のなか芸術館が考へたのが吉田秀和・前館長の『私の好きな曲』からベートーヴェンの曲に焦点当てた3回の企画(こちら)の初回が今日。弦楽四重奏曲 第14番 嬰ハ短調(作品131)で解説は同館の音楽部門芸術監督・中村晃氏。演奏はブダペスト弦楽四重奏団による1951年の訪米・華府での演奏録音。前半は秀和さんの『私の好きな曲』から、この弦楽四重奏曲についての部分を読みながら、この曲の魅力をデジタル音源とスコアから見てゆく。そして後半は秀和さんが所有してゐた、この演奏のレコード(LP)これは芸術館に寄贈されたさうで、そのLPを同館が30年前の開館時から所有してゐたのだといふタンノイのスピーカーで、じっくりと聴く。これほどのホールで一流の機材で聞くLPレコードの音の深さといつたら。まるで舞台上で演奏されてゐるやう。ところで前半の解説ではプロジェクタ使ひ、1列目中央の席であつたアタシは目の前にあるプロジェクターの送風の音が耳障り。後半のLP拝聴の前、休憩に入るときにプロジェクタの画像は消えたので職員に後半はプロジェクタは使はないのなら主電源まで切つたもらふやうに頼む。これはそこまで想定してゐなかつたやうだが舞台上にすぐに技術者現れ主電源消して「これで大丈夫ですね」と舞台上から声をかけられる。恐縮のかぎり。

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水府は幸ひ大雨に見舞はれることなかつたが不安定な天気続くなか今日は青空。

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朝は東部図書館に寄つたが芸術館から近くの中央図書館へ。閲覧室で吉田類本読了して返却し(市内の図書館は何処でも返却可)井波律子『中国人の機智『世説新語』を中心として』と『

春日井建歌集 』借り出す。ふと春日井建を読んだのは(直接の関係はないのだが)歌人岡井隆氏の訃報で岡井、塚本邦雄らと並んで春日井建に触れた評伝を読んだから。

 疾風に若木がしなひ青々と オカリナを吹けり少年槐多も

なんて「盛りすぎ」な気もするのだが

 われよりも熱き血の子は許しがたく少年院を嫉みて見をり

なんてのは嫌ひではない。帰宅途中、馴染みの酒場に寄る。吉田類を読んだ所為かしら。静かな酒場で音楽も流れず風鈴の音が心地よい。

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常温の酒にお供の冷奴

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図書館から借り出した本で、赤鉛筆でこれだけ線を引くキチガイは何を考へてゐるのだらう。本当に困つたもの。赤線は次の読者にも参考になるとでも勘違ひしてゐるのかしら。目障りなので消しゴムでできるかぎり消してはみたのだが。 

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色鉛筆が消しゴムで消せない理由(文具トリビア) - 文具2.0の世界

一般的に使われる色鉛筆の芯は着色用の顔料とワックスで出来ています。成分としては油性なので水も弾きます。色鉛筆の上から絵の具を塗って弾く現象を見た人も多いのではないでしょうか。色鉛筆は顔料が油性なので成分が紙の繊維の中まで入り込みます。表面の凹凸にしか粒子が付着しない鉛筆とは大きな違いです。というわけで普通の色鉛筆は専用の消しゴムでないと消せないです。また上述のように繊維の中まで入り込んでいますので鉛筆ほどはよく消えないです。どうしても消したい場合には各社で消せる色鉛筆を出していますので当たってみると良いでしょう。

なのださうな。そこで、この色鉛筆「専用の消しゴム」が気になるところ。サクラの 消ゴム 色鉛筆用 CP-10 B01-0548 とかフォームイレーザーといふ種類の消しゴムなら色鉛筆も少しはよく消せるらしい。

消ゴム 色鉛筆用 CP-10 B01-0548