富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

Brylcreem


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今の香港の若者が政治的に偏向してゐるのは教育が偏向してゐる上にDSEの中学卒業試験の問題内容も偏向してゐるから、その「正解」が正解と学生が騙されるわけでDSE問題作成する「考評局」にこそ問題ありと大公報が叱る。考評局を親中色に染めたいのだらう。(蘋果日報)香港は感染もずいぶんと落ち着き平静取り戻しつゝあるがコミュニティでのクラスター出現のリスクは解消されてゐないと衛生当局の警戒感。
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日本では特定警戒13都道府県のうち感染が落ち着いてゐる5県を含む39県の緊急事態解除を決定。茨城県は特定だつたがこの感染者は前週6人が今週は0人で解除。だが近隣の千葉と埼玉は継続で東京への通勤者も多く、これで安心といふわけにはいかず。市街でよく通りかゝる街角のバーが、ずっと酒の量り売りのテイクアウトだつたが昨日から15〜20時で営業再開の由。夕方、通りかかつたら客もをらずご亭主は店の前で子どもと遊んでゐる長閑さ、これは良いタイミングと見計らひハイボール一酌。フルーツカクテル用の果実の香りもアタシは普段なら酒場に何うかと思ふが開け放たれた窓と扉から涼風が店内を流れ果香も微かで爽やか。


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Brylcreemをアタシは香港でいつから使ひ始めたのか。今ではヤングの間では整髪料を使はない方が圧倒的多数で「自然な感じ」が普通ださうだが一時期、商品棚に並ぶ整髪料があれこれ多く区別もつかず当時は香港で一般的でどこにでも売つてゐた英国産の手軽なこれは昔、日本でも床屋では一般的だつた記憶もあつて懐かしく、それで選んでみたらアタシのクセのある毛質には合つたやうで気に入つて愛用してゐたが香港でも十五年くらゐ前だらうかWatson’sやManningsでは見かけなくなり街場の薬局で年配の客多いところで辛うじて売つてゐた。日本に戻つたら、これがドラッグストアとかで見当たらない。アマゾン🇯🇵でやつと見つけて注文したら英国からの発送。それが今日届く。住所みたらJerseyから。英国のJerseyが米国のNew Jerseyの家元だと察するが “Where is Jersey?” で調べてみると英仏海峡のフランス沖合ひ。英国領がどこにあつても今更驚かないが、この場所じゃフランスの沽券に関はるのではないかと思つて調べてみると
933年 ノルマンディー公ギヨーム1世(長剣公)がチャンネル諸島を含む領地をブルターニュ公国から奪ふ
1066年、ノルマンディー公ギヨーム2世(征服公)がイングランドを征服しイングランド王ウィリアム1世として戴冠し、それ以降、イングランドノルマンディー地方は1つの王室の支配下
1204年 イングランド王兼ノルマンディー公ジョン(欠地王)はフランス王フィリップ2世にノルマンディー地方を剥奪されたがジャージー島イングランド王領に留まる
といふ歴史あり、それ以来ジャージー島は歴代イギリス王室の直轄地。そこにネット通販の問屋があり英国産品を海外に輸出してゐるのは諸税削減の利でもあるのだらう。 

朝日新聞によれば「#検察庁法改正案に抗議します」へのハッシュタグ(#)が400万件超へとか。晋三や菅某は「やらせ」もあらうと馬耳東風。実際にどれほどの人が関はつてゐたのかを東大大学院工学系研究科・鳥海不二夫准教授(計算社会科学)が8日20時から11日15時までの473万件のツイート(リツイートを含む)を分析。実際に関はつたアカウントは約58.8万で、そのうち2%に当たる約1.2万2のアカウントがリツイート繰り返し、それが全体の約半数。「ほら、やつぱり」と晋三は北叟笑むだらう。だが200万件としても十分。そして、この拡散したツイートにはボット*1による量産に特徴的な不自然な傾向はほとんど見られなかつたといふ。また、このハッシュタグを付けた投稿が10回以下のアカウントが全体の約8割占めており同じ内容を何回も投稿する「スパム」も少なかったといふ。「少数によつて意図的につくられた動きではとの指摘」につき鳥海准教授曰く「誤りと言える」。かうした政治的なテーマでは通常、対立するグループのツイート群がそれぞれ「塊」となつて現れるものだが今回は「抗議」に対抗するような動きは少なかったさうな。

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誰が考へても晋三は悪そのものである。

ステイホームで身をもてあましている人たちを楽しませようと、お笑い藝人たちが寸藝を披露してネット配信しているのをテレビが紹介していた。本当に面白いもの、優れた藝を存分に堪能してきた身には何とも稚拙でギャグというのもおこがましい代物だが、評価していいのは彼らが誰に頼まれたわけでなく自らの意志で始めたものであることだ。お上の意向にしたがって愛国浪曲、軍事講談で戦意昂揚につとめた浪花節語り、講釈師たちの敗戦後のみじめな姿を知らないお笑い藝人たちは、彼らの轍をふんではならない。

自粛要請にともなって、収入が激減、家賃や人件費の支払に困窮している零細企業に対して国や自治体がなんらかの補助をする案が具体化されてきているが、その対象から劇場、映画館、ライブハウス、仕事を失った藝術家とその関係者たちは何となく距離を置かれているように見える。まがりなりにも近代国家の体裁をととのえているこの国だが明治の変革以来、生産手段に直接たずさわることのない藝術関係者たちを余計者として扱ってきた風潮が、まだ根強く残されているように思われる。

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*1:かうした特定の言葉が爆発的に拡散する際にしばしば指摘される自動的に投稿や拡散を量産するのが「ボット」の存在。