富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

自宅待機要請11日目


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(大公報)復活祭4連休で郊外に遊ぶ市民多し「病毒不會放假」(病毒に休みなし)と叱る。(蘋果日報)逆権側に寄る飲食店など黄店に対して暴警がインネンつけるやうにあれこれ取り締まり。 


塞いだ日々に香港の歌神、サミュエル許冠傑が香港島を背景に尖沙咀から野外ネットライヴ。香港のソウルソングであるのだが誰もが思ふところは「回不去了﹗香港已經不是歌神那個年代的香港了」。1970年代はまだ香港は金持ちから貧乏人まで「兎に角頑張って生きていけば」といふ共通の意欲があつたわけで「何か商機あらば」。それが今では絶望的な社会格差で、もう同じ歌を誰もが同じく口遊むことはできず。

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散々の罵声浴びる晋三の星野源便乗。「自分がくつろぐ前に、ほかの人が家にいられるように努力しているのか。きちんとしたコラボもせずに音楽をBGMとして雑に使い「ふつうのおじさん」のような様子でくつろいでいることが首相としての責任を放棄していると受け止められた」と中野晃一先生。星野源が大したもので「ひとつだけ。安倍晋三さんが上げられた“うちで踊ろう”の動画ですが、これまで様々な動画をアップして下さっている沢山の皆さんと同じ様に、僕自身にも所属事務所にも事前連絡や確認は、事後も含めて一切ありません」と投稿。晋三を「安倍晋三さん」と呼ぶとは立派。

KX「安倍総理の星野源さんコラボは何が問題だったのか」音楽家からの視点と分析|note

星野源さんの動画は、セッションやコラボレーションなどを通して、それぞれの方が創造性を発揮して動画を作り上げることを想定されていたものだと言えます。それ以外の用途での利用は、厳しいようですが「目的外使用」になります。

安倍総理星野源さんの動画を、セッション等の目的ではなく、自分が伝えたいメッセージの一部として使用してしまったわけで、これは無断使用と同等の行為であると同時に、勝手に曲をYoutubeに転載してしまう高校生と同レベルの行為です。こんなことを国の代表がやってしまうというどうしようもなさとコンテンツ文化への無理解に、私達は絶望し、そして言いようのない不快な気持ちになっているというわけです。

この安倍総理の動画は、今まで多くの人が作ってきたコラボ動画と、本質的に異なるものであることがおわかり頂けたでしょうか。この動画には明確なメッセージがあり、星野源さんの音楽は、そのメッセージのために利用された添え物になってしまっているのです。セッションしませんか?といって公開された動画ですよ。なぜ、歌いもせず、踊りもせず、ただ市民にメッセージを送るための添え物にしているんですか?これは星野源さんが作ったコンテンツで、安倍総理、あなたは他人のコンテンツを使ってものを作っているという自覚があるんですか?安倍総理は、星野源さんのコンテンツの趣旨に敬意を払わずに、コンテクストと星野源さんが与えたルールを無視しました。そして、人を楽しませたり自分が楽しんだりする目的ではなく、単にメッセージを伝えるためだけの道具として利用しました。さらに言えば、このTwitterには、コラボ用のタグも、元のTweetの引用もありません。"星野源"の3文字すらありません。こういった引用元を明示するのは、他人のコンテンツを使用する場合に行う場合の最低限の礼儀です。絶大な知名度を持つ方であれば、尚更、繊細に気を使う必要があります。

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自宅待機要請11日目の今日は西からの大雨。水戸は雨より暴風甚だし。山本太郎感染症と文明』に続きWilliam H McNeillの『疫病と世界史』を中公文庫で読み始める。