中共的にはあまり報道したくない武肺疫禍のパニックなニュースばかりで大公報は2月2日から一面は延々と「良心ある香港市民一群」からの意見広告を美しいグラデーションで掲載。今日は「市民の強烈な反対で医療従事者のスト終結 懲罰に着手せよ!」と大公報らしい元気さで一面煽り記事復活。蘋果日報は今日から始まつた従中国来的旅客に対する14日検疫が中途半端なものと詰る。
中国の感染地図はもう真っ赤でさすが共産主義の赤い国だと納得。
土曜の朝九時で人影もまばらなMTRの太古站。中環の商業ビルでは今日が陰暦で元宵にあたり正月飾りも取り外し(新世界大厦)。
昼前に太古の岡田屋に寄ると(マスクと消毒関連品はないのだらうが)米も品薄とはいへちゃんとある。ほかの商品は満載。市民の米騒動も少しは落ち着いたのかもしれない。
家人が上質のガーゼでマスクを縫ひ拵へわけてもらふ。やさしいフィット感。
早晩に再び中環。ランドマークもかなり閑散としてゐる。マスクに雙飛人藥水(Alcool de menthe de Ricqles)数滴垂らすとミントのいゝ香りで快適。
青葉台K氏来港。本来は明日が香港マラソンでその参加のためだが香港マラソンは疫禍で中止。ハノイO君は越南政府の香港フライト運休で来られず。明日のマラソンもないといふことでK氏スキー仲間のH氏、家人と大いに飲む。K氏はいつも『週刊金曜日』バックナンバー持参してくれるが今回は貴重なマスクも。家人には新品を1箱もくれたがアタシにくれたのは香港製で「あれ?」と思つたらK氏が2003年のSARSに香港駐在で、その当時に入手したものを「ヴィンテージ」としてくれる。なんだかホコリ臭くて、このマスク使つたら病気になりさう。
K氏に香港の昨夏からの反修例風暴の話をするなかで「理工大からの学生脱出」といふ段でアンジェイ=ワイダ監督の『地下水道』の話となる。
夜9時すぎの中環の站コンコースがこれほど閑散としてゐるとは。
本日は将軍澳で科技大学生の周君が駐車場ビルから転落死から三ヶ月。追悼の集会あり暴警それを取締る。
横浜港のダイヤモンドプリンセスでは乗客乗員3,700名に健康チェックと検体摂取して「発熱等の症状ありウイルス検査が必要になつた人から」採取された検体をチェックして感染ありか精密検査。この検査に時間と労力がかかるため全員分の検査はできないとする。最初に10名感染確認された5日からでも14日間で19日まで隔離。出航から31日目か。香港のワールドドリーム号は発熱等あつた4名は陰性と確認されたが念のため全員にウイルスチェックすることに。これに4日要し感染なければ来週火曜(11日)に下船許可。2日の出航から10日目。それでも検査するなら、もつと早くからできたろ!と抗議の声。なぜ日本では検査が、そんなに難しいのか。米国政府は横浜に専門官派遣してゐるが船から米国籍乗客の救出もできず入国前といふことでヘリコプターで横田基地に運び「不思議な国」から脱出させる案もあるとか。香港からの乗客も香港からの取材に部屋から出られず掃除もタオル交換もなく空調止められ……と最悪の状況を嘆く。なにが「お・も・て・な・し」だか……この国はどこかネジが外れてゐる。