富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

北區和你SHOP


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大公報は反修例風暴の影響で香港の地下下落を嘆き来年はさらに2割低下と警告。「たられば」だがもし反修例なかつた場合は何うだつたのか。反修例風暴なく地価下落の場合はもつと悲惨ではないか。蘋果日報は721の元朗白衣人暴動で警察にもはや信頼おけず職を辞した6年勤続の警官のインタビュー掲載。警察の高層部は失控の部下庇ふばかりで前線の警官は抗議者に対する暴行を合理化、鎮圧での発砲に後悔どころか人生でまたとない千載一遇の機会に興奮……これで警察が何う市民の信心を得るのか、と。警察で速龍チームに中国公安が混じつてゐるといふ謠傳について、この元警官は「否定できない」といふ。通常、出動から撤収し署に戻ればヘルメットを取り互いに同僚と雑談などするなか一部の速龍隊メンバーは猛暑のなか覆面も取らず休息場所にも入らぬといふ。中国公安とは断定できぬが一般の警官とは異なる使命の特殊隊員はゐるのだらう。

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暴警は23日(月)から聖誕祭にかけてのこの1週間で336人を逮捕。「暴動」は8月や11月の大学に比べれば、で商場での打毀しも実際の犯行者逮捕よりも警察行動に反発する抗議者逮捕目立つのがこの数字。

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警察は鎮圧行動で警官No.等の開示拒み所属など略号表示の「行動呼號カード」をつけることで対応としてゐるが聖誕節に尖沙咀で鎮圧に出てきた私服警官がベストに同じ略号つけた警官が少なくとも4人ゐることをRTHKの記者が目撃。これにつき暴警の広報官は偶然の何らかのミスで意図的なものではないと否定。かうして全てのウソが適当に処理されるのだから香港警察は晋三政権並み。

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暖冬などといつてはをれず、これは暑冬か。今年、気温が摂氏12度以下の「寒冷」記録は1度きり。2012年まで毎年20日以上あつた寒冷が翌13年から隔年で暖冬になつてきて今年も暖冬に当たるが2017年に9日あつた寒冷日が1日である。それもこれは今年1月だかのことで夏以来一度も寒冷日がない。

f:id:fookpaktsuen:20191228225322j:plain中環の戯院里(Theatre Lane)で歩道真ん中に報紙檔(新聞スタンド)あるのは不思議。これは元々、隣接のビル・LHT Towerがかつて皇后戯院ビルであつた当時歩道のもつと中央(画像の黄線)迄、建物あつたものを再開発の高層ビル化で建蔽率稼ぐため周囲の空間とり引っ込んだため。報紙檔はすでにその場所で、その広さでのみの営業権しかないので後ろに移設できない。役所側にすれば移設させることで新たな既得権発生は将来的に面倒で、報紙檔にしてみれば移設など申し出ようものなら既得権放棄で営業継続不可が怖い。その結果この不思議な位置関係。〈政治〉とか〈法治〉とはかふいふものではないか。明かにお互い不満はあるのだが「ここで」といふ落とし所での不安定ながらの均衡。それを保障しているのが何かしらの条例や了解、了見でお互い踏み込まない。報紙檔の営業権は(日本の屋台と一緒で)営業権譲渡できぬのでいつかは報紙檔がなくなるのだが、それまでは役所も待つしかない、がそれも戦術のうち。陋巷の大排檔も近郊のバラックも同様。その〈均衡〉を無理やり何かして決着させようとするのが浅慮。逃亡犯条例でそれをやつたのが林鄭。優等生だったのかもしれないが了見どころか常識がない。


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ロンソンのライター、タバコ吸わぬので線香に火をともすときくらゐしか使つてゐなかつたが不調で上環の喫煙具屋に修理依頼したがガスのノズル部分の不良だろうとのことで喫煙具屋では修理不能との判断にそれを受け取り上環を歩くと切手コインの店あり除き何枚か気にいつた切手求めるがほとんど切手の額面価格と同じ。香港返還前の香港皇家警察であつた当時の警官シリーズの切手あり。警察への今では信頼は地獄ほどに墜落。今日の快晴でミッドレベルからUpper Albert Rdに入る。写真(右上)は上手い具合に林鄭官邸見えぬところ。

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林鄭官邸(旧総督府)は元々19世紀半ばのコロニアルルネッサンス様式の洋館だつたが日本軍佔領時に塔を建て瓦屋根といふ中途半端な帝冠様式に改られ、それが現存。官邸の周囲には暴警が暇さうに警備でスマホ弄んでゐる。


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西湾河。果物屋やタイ雑貨屋の馴染みの猫を愛でる。果物屋(写真左上)など抗争での催涙弾でしんどい思ひしたのではないか。


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最近の魚蛋は名ばかりで材料に摺身魚など僅かの饂飩粉団子多いなか太安樓でならHK$6で真当な魚の摺身の魚蛋が食べられるのは嬉しい。


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昔は黄酒、白酒の秤り売りをしてゐた今でも店奥に酒壺並ぶ古い酒屋。洋酒は安い。サントリー角はHK$240(3,370円)で、これでも香港では良心的価格。Famous Grouse(1ℓ瓶)をHK$90(1,260円)で求める。


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街市で買ひ物して帰ると所謂「スーパーのレジ袋」がたまる。袋やカバンあつてもミカンだとか茹で落花生だとか買ふと何うしても袋に入れてくれる。この袋は政府規程のHK$0.5は免除。これを何うたゝむか。きれいなたゝみ方はいくつもあるが簡単でかつ収納にいゝ家人流儀のたゝ方がこれ。

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本日の抗議活動は〈北區和你SHOP〉 で2014年の〈光復上水〉の原点回帰のやう。だが爆買で地場の物価すら高騰させた大陸買物客は激減で〈光復上水〉の当時、抗議する若者は素顔でシュプレヒコールする程度、警察は実質的傍観であつたが今では勇武派が大陸客を見つけると荷物奪ふやうに襲ひ大陸客相手の商店に営業妨害、暴警がボコボコ殴つて鎮圧といふ状況は2014年当時では考へられぬ態。

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昨日、林郑市長が香港芸術館訪れてゐたとは。遭遇できず残念。宮様でもあるまい一体何時お得意の隠密行動で現れたのか。この芸術館、館内の混雑緩和のためネットで事前予約受け付けており30分単位で人数制限。余裕あればウォークインでも入館可で昨日もさうであつたが林鄭が来るとなれば調整は容易か。

日本でいえばNHKにあたる公共放送のRTHKが〈頭條新聞〉といふ、この政治にパロディかました大人の笑ひの番組を放送してゐるのだから大したもの。RTHKに中央政府と香港市役所からどれだけ圧力がかかつてゐるか。それでもNHKのような忖度なし。毎週このパロディの寸劇のネタを用意するだけでも大変な作業だと思ふのだが香港警察と違つてRTHKは超過勤務手当も出せず。……それにしても今回の番組の冒頭の寸劇〈自己人〉*1は秀逸🤣……といつてゐた矢先で梁“党員”振英がRTHKの経営赤字HK$5mにつき政府はRTHKの経営内容精査をと求めネット媒体も多いなかRTHKの放送にどれだけ需要あるのか経費削減も含みで検討をと噛みつく。党員にしてみたら公共放送は中央電視台のやうにあるべきで政府に対して反権力など許せやうはずもない。

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渋谷駅で年末年始に銀座線駅移転工事。地下を走つてゐる地下鉄が突然ぱっと陽光の下に現れる光景は子どもにとつて画期的なものだがアタシにとつてのそれは丸の内線の四谷や後楽園で不思議と渋谷の印象が薄いのは子どもの頃に渋谷に行くのはNHK放送センター見学くらゐで新宿で墓参りのあとだから山手線で、だつたからかもしれない。帰りは渋谷駅から銀座線に乗つてゐるのだが地上ホームを発つた電車が地下に潜るのだから地上に出るときのやうな感動は覚へてゐない。

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*1:〈自己人〉大帥和徐副官因為互不讓路,引起碰撞,大帥正準備要拉徐副官,幸好徐副官及時說出暗號,才得以脫身。其實,激氣過後,都只是芝麻綠豆的小事,凡是正面的去看,就會有不同解讀。