富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

林鄭上奏

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行政長官年末恒例で林郑赴京での上奏。蘋果日報はこれに対してTVB経営難をぶつける。


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予想通りの原則論で习近平。香港政府の施政・香港警察の厳正執法と愛国勢力を支持し国家主権・安全と発展といふ利益を確実に一国両制を守り外国勢力の干渉に反対する、と。林郑が习近平に警察調査独立委設置求め国家主席もそれに同意といふ噂もあつたが期待で終はる。もはや中共の香港に於ける実力行使組織としての香港警察である。中共がそれに不利なことなど絶対にしない……といふわけで警察がなぜ強い市民世論背景にした民主運動に敵対するやうになつたのか、その雨傘運動からの背景と香港市役所脆弱のなかでの香港警察に対する中央政府の信頼といふところを述べた拙論。

今回のこの林郑上奏で興味深いことは、その会談に中共中央政法委员会・郭声琨书记が同席してゐることか。中央政法委といふのは聞きなれぬ組織だが中共建国後も公安部・最高人民法院人民検察院それぞれに中共党組織がなかつたため(それが当然と思ふのは三権分立などといふ西側ブルジョワ的欺瞞であつてプロレタリア民主独裁の正しい国家建設のために)その公安部と両院を跨ぐ形で1956年に中共中央法律委员会設けられ1958年にそれが中央政治局と中央书记処直轄の中央法政小組となり彭真が組長に就任。公安・検察と司法を一括して管轄する党組織とは。中央政府の公安部長(大臣)より党組織なので格上。先月末の香港警察トップ・鄧炳強もこの中央政法委・郭声琨书记に謁見してをり党中央が(中央政府が、に非ず)香港警察を直轄するやうな関係強化。その上で林郑上奏にも同席なのである。

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林鄭の表情は昨年の方がそりゃ明るく今回は緊張見られるが、それに引き換へいつも無表情な習近平国家主席。昨年の姿と今年が表情から服装まで寸分の違ひもなく蝋人形の如し。

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年末でビクトリア公園では第54屆の工展會開催中。小売業不振で例年より規模縮小の由。それでも年配客を主に結構な人出。


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今日は気温摂氏28度まで上がる汗ばむやうな陽気。北角の観塘行き波止場の猫も陽気に誘はれ外で寛ぐ。北角碼頭廣場の再開発もすつかり終はり波止場の前はきれいな公園になり猫にとつても快適か。旧・西友系「西田」の「一田」超級がここにも出来たので覗いてみる。

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陋宅から徒歩5分のところに新民党党首・Regina叶刘淑仪の事務所あること今日まで知らず。路面に面した防水壁は、この場所が窪地のため大雨での冠水防止だと思ふのだが、それを据ゑたまゝなのはシャッターと合はせ暴徒打毀し対策でもあるのだらう。新民党といへば先月の区議会選で12名だか立候補で当選0といふ不名誉。林郑先日官邸に叶刘ら区議会選落選者も含む新民党関係者招き懇談。林郑謝罪のところ叶刘は「新民黨表示並不接受,要求林鄭不要只說不做,要以實際行動改善施政(口先だけの謝罪や出来ぬ政策や方針を並べなくていいから行動を実行して施政改善を)」とかなり強く林郑に注文の由。この主張は世論。それにしてもかつて行政長官候補の一人とまでいはれた叶刘も強気の施政がいつも市民の反感をかふばかり。区議会選の結果でも建制派大敗のなかで5議席を得た自由党(James Tien)に新民党無力指摘されたら議席0でも自由党より得票数合計は多いと反論してみせたが立候補者の数と勝率が違ふのに……と情けない。

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年末年始に帰省の予定もなく郷里の母がいろ/\箱詰めにして送つてくれた。 


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