富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

水炮車、初陣!

昨晩は夜半よりひどい雷雨。家人は深夜のCX便にて帰省で昨日は朝からの「空港妨害」で空港への足が何うなるかひや/\してゐたが、この活動は参加者からも「朝7時からは早すぎ」だの「来たら誰もいねーよ!」でスカった由。ただ空港側の警備厳しくターミナル内への入場者確認で朝のうちは混乱したやう。空港は何の混乱もなかつたが家人の搭乗の頃からの雨と雷で搭乗後、深夜便の離陸待ちで1時間半ほど待機だつたさうな。

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大公報……ったく「匪賊が銃で警官襲撃」で写真の横にほ「半自動式拳銃で上陣」なんて書かれてゐて、これを見たら「ついに暴徒が武器で市街戦か」だが小さく「模造品のグロック半自動式拳銃を警方に向ける暴徒」。これ、ただのBB弾鉄砲である。

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但し黒蟻団もバリケード築き道路占拠、雨傘での応戦から今では投石、可燃物の放投等も辞せず混戦の具合増してゐるのは事実。五大請求に少しでも応じなければ、この抵抗活動が続くといひたいのだ。

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香港警察の警察官「親族」が「警員親属連線」組織し「還警於民」スローガンに昨日、約4百人が中環で行進。警察への不信強まるばかりで警官も家族も心身共に疲弊、不正がないのであれば独立調査委の設立を受け入れるべきであるし、そも/\現場の警官たちは上司の命令に忠実ではあるが、その指示内容に疑問あるのも事実と。この身内からの疑問提示に警察、警察内団体はかなり神経質にならざるを得ず。これも左派紙なら「警察親族と嘯く部外者によるニセの活動」となるが警察内部も一筋縄ではいかぬところであり警察の理念に基づく香港警察としての矜持掲げるかつての主流派→今では傍流で理念改革目指す差し詰め「皇道派」か、が中共公安の息のかかつた土共系と対峙する形で、その中間に今の一哥(警察トップ)のやうな日和見の大勢がゐるやうなものか。

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警察といへば香港警察が独立調査機関による調査拒むなか警察に対して唯一、監督のできる監警会(Anthony Neoh主席)が世論高騰のなかでやつと一つ成果。防暴隊の警官らが規則にあるID情報を制服につけないことへの批判につき警察側の言ひ分は警官個人特定されることで本人や家族へのハラスメント懸念。ベテラン弁護士であるNeoh主席は原則は原則として特例認めずヘルメットの後ろにIDを、そのサイズは小さいやうだが必ず表示することとし警察側に指示。この監警会のNo.2は警察出身で、この何某は特定の任務遂行中のID表示は必ずしも必要としないと1日前にコメントしたが主席はそれは個人の意見で監警会の判断に非ず、ときっぱり。警察出身のNo.2がこの決定不服で辞任するのでは?といふ問ひには、それは個人の判断で自分がそれを何うするものではない、と。少しずつ常識的は判断に向け何かが輻輳してきてゐるのかしら。


本日は荃葵青示威活動。それぢたいは10万人参加(主催者発表)で平和理に終はつたが明るい内から荃湾市街で黒蟻団の暴乱あり。警察は高性能放水車出動させ「すわ初陣!」だつたが本来、群衆撒き散らす役目のものが「一先ず」路上占拠に置かれたロードブロック除去で腕前披露のところロードブロックに高圧水を放つてもロードブロックビクともせず結局、放水止めて警官がロードブロック除去(笑)。それにしても「テロリストによる都市型暴動」で政府が鎮圧といふやうな話で一人の死者もなく催涙弾は放つも銃撃もなく放水車出てくるだけで、それが大きな恐怖と話題といふのだからシリアとかの皆さんが見たら「はぁ?」であらう。

黒蟻団は荃湾で雀荘とゲーセン、それに食肆を襲撃。べつに黒蟻の彼らの肩をもつわけではないが米騒動とか「暴徒化した群衆が食料品店襲ひ」の類ひでもなく狙われた数軒は全て白シャツ愚連隊の本拠地もしくは系列と見られた店舗ださうで「無差別ではない」らしい。だがさうした背景わからなければ暴挙であり背景わかつても「やつてはいけないこと」なのが普通の市民感情。ただし世論調査でわかる通り香港市民の間では黒蟻団のかうした行動を理解できるとする意見も少なくないのが事実。

今日は警察がこの反送中で初めて威嚇で銃砲が(前回は2016年の旺角騒乱の際)。警官が「向天鳴槍」……かうした漢語の響きは本当に見事だが、天に向けて1発だけ威嚇に。銃を抗議者ばかりか興奮して記者の大群にも向けたが警察はこの威嚇射撃も状況からすると自然な判断で「英勇克制」とまで自讃。しかも、この威嚇、実は一人の警官が混乱の中で路上に拳銃を落とし、それを拾ふに拾へず威嚇射撃1発と銃身向けることで黒蟻団後退させ、その隙に拳銃拾つたといふ情けない話もあり。明日の午後4時の警察記者会見は、この真偽と昨日の智慧燈柱の機能問題(警察はそれは所轄ではない、と逃げるだらうが)そのあたりが話題か。

香港大学医学院が系列の付属病院で行ふ講義のうち香港大学深圳病院で実施予定のものを9月新学期から中止発表。学生から深圳への通学の際に中共当局によるセキュリティチェック厳しくなり反権運動に関するスマホの画像やSNSのグループなど削除求められるなどのリスクあり、それへの配慮だといふ。