昨日は土共らが警察感謝であちこちの警察署訪れ警官を慰労歓談。建制派は八月十日を「警察の日」にと宣ふ。水色の“我❤️香港”シャツ着た連中が曲者で白衣愚連隊が夜勤なら水色シャツが日勤。
農暦七月十一日。曇のち晴。昨日、昼前に湾仔Morisson Hillの公営プールに寄つたら親子連れと子ども水泳教室で芋洗ふやうで今日は昼前に柴湾の公営プールへ。こちらは空いてゐる上に開放感もあり快適。
3月10日の東京大空襲。集団疎開してゐた小学上級生のうち六年生だけが小学卒業、中学入学のため東京に戻り、この大空襲で命落とした数が56千人だといふ。そして戦後の孤児たち。当時、浮浪児だつた今では八十代後半の老人たちが上野で当時振り返る語りが何とも。
「なんで今？」といふ感じだがNHKのアナザーストーリーズでジャッキー＝チェンの特集を見る。香港では香港市民が不愉快に思ふお説教で完ぺきにアウトな成龍だがブルース＝リーの映画でのスタント演つてゐた若い頃から独自のコミカルさ含むカンフー映画での成功の物語。谷垣“アクション”健治さん、今では〈葉問〉の甄子丹（Donnie Yen）の今年公開の映画（肥龍過江：1978年の洪金寶による作品へのオマージュか、同名）で監督までされてゐるとは。アクション健治で（この番組でも紹介されてゐるが）1993年に彼が香港に映画スタント修行に来た当時、香港ポスト誌に彼も連載してゐたかで何度かお会ひした。「香港映画は（その時代が）終わった、終わったと言われて20何年、しぶといですよ、僕たちは」といふコメントが印象的。この映画、さういふ香港アクション映画に人生をかけた成龍たちの物語なのだが最後にとつてつけたやうに「今日の香港」で抗議デモとかのシーンが。香港の強かさなのか。たゞジャッキー＝チェンは今回はコメントこそ控へてゐるが、かうした香港人の身勝手なワガママは大嫌ひだらう。
港島東今舉行反送中集會 福建幫晒馬：人若犯我 我必自衞 | 蘋果日報 | 要聞港聞 | 20190811
今日も空港含むあちこちで抗議活動予定されてをり唯一警察の「不反対通知」出てゐるのはヴィクトリア公園での集会だが、これが路上デモに展開せぬはずもなし。北角では先週日曜の福建帮による黒蟻襲撃に抗議の活動も予定され迎へ撃つ福建帮も内地からの助っ人まで集め騒がしい。太古の映画館までが夕方以降は臨時休館としてゐるほど。銅羅湾から湾仔、金鐘は道路封鎖で地下鉄で中環へ。家人とFCCで夕餉。
FCCでは日曜だと壁際のスクリーン幕下りてスポーツ中継多いが今日は香港の抗議活動の様子流してゐる。深水埗と尖沙咀、それに銅羅湾が熱い。福建帮が待つ北角は黒蟻たちはさらりと避けたやう。
上環の永和街の商業ビルにあるギャラリーで“Stand with HK at G20”で世界各地の新聞に掲載された意見広告の展示を見る。日曜の夜遅くにかなり熱心な参観者少なからず。香港で連日数数多制作されるデモや抗議活動のポスター、風刺一コマ漫画なども大きな机上にカード印刷されたものが置かれてゐて、これを見るのも実に興味深い。
まさにこのタイミングで、だが油麻地のCinematiqueで송강호主演の映画〈택시운전사〉（2017年）の１回きりの上映あり。数日前に席はぎり／＼押さへたが香港各地で暗くなれば警民騒乱がひどくなるわけで用心して少し早めに上環から油麻地に向かつたが荃湾線は葵芳站が「特別事故」で封鎖されてゐるやうで、その影響で荃湾線の運行に遅れあり。中環始発の列車がなか／＼発車せず座れたからよかつたが超満員で金鐘でもかなり待たされ30分かけて油麻地へ。上映開始から10分ほど遅れる。他にも何人もの客が遅れた様子。この映画、邦題は〈タクシー運転手〉で朝鮮語の原題とおなじだが「約束は海を越えて」と余計な副題がつくのが日本らしい。これが香港では〈逆権司機〉である、権力に抵抗するタクシー運転手とはあまりにもズバリ。これはこの夏の反送中で、このタイトルにしたのではなく作品公開時から〈逆権〉だったが今回は反送中の風潮の中で、この抗議活動が「逆権運動」と呼ばれるやうになる。それに合はせ急きょなのだらうが송강호の〈弁護士〉や一連の「逆権」作品の上映となつたもの。ところで英題は“A Taxi Driver”なんださうで、さうなるとRobert De Niro主演の名作と同じ？と思つたら後者は“Taxi Driver”である。こちらの映画がなぜ“A Taxi Driver”つまり「或るタクシー運転手」なのかは映画の筋で成る程。光州事件は当時、マスコミの報道で知つてゐるだけだつたが10年後の1990年に香港で中文大学に韓国から中国文学の博士課程のキムさんといふ研究生がゐて彼は顔に傷跡があつたが光州出身でまさに光州事件で受けた傷。彼が酒を飲みながら当時のことを語り命を落とした友のこと思ひ出しながら歌ふ恨歌が今でも耳に残る。政府軍が市民の命を奪つた光州事件は1989年には北京で天安門で繰り返され、それゆゑこの映画は中共では上映禁止処分。それが今日の香港で見ると外の争乱とこの映画での光州の様子が重なり合ひ視覚的に恐ろしいインパクトとなる。少なくとも当時の光州と今の香港の違ひは反政府の民主運動する市民を攻撃するのが政府軍ではなく警察で、少なくとも銃撃で市民の命奪はぬことだが。当時は光州で何が起きてゐるのか、政府（全斗煥によるクーデター臨時政権）は戒厳令を敷き光州への立ち入りを禁止し電話遮断することで韓国国内でも光州の実情全くわからず、そこにドイツ公共放送の記者が東京からソウルに飛び偶然遭遇したタクシーで光州に向かひ、その市民虐殺の事実を映像が捉へ、それが世界中に流れることで光州事件の実態が明らかにされたわけだが、今は電話どころか情報技術の飛躍で現場の実情を政府や軍が管制することすら困難な時代となつた。だが逆に見れば顔認証や監視カメラの普及で、この記者がタクシーで光州への出入境も無理な時代。映画の途中から映画のシーンと香港の外の現実が頭のなかでオーバーラップして整理がつかない時間が流れる。映画終はり観客から拍手が起こり何人かが何とか自由！とスローガン叫ぶ。心身的に厳しすぎたのか立ち上がれず泣いてゐる女性客見かける。
映画が終はつたのは24時近く。スマホで外が何うなつてゐるかと情報見ると葵芳站では構内で警察が催涙弾を撃ち、ビーンバッグ弾を目に撃たれた女性は失明の危険だといふ。
銅羅湾で一人の少年は拘束された上に路上に叩きのめされ顔から流血で「もう捕まえたんだから、お願いだから止めてくれ」と懇願しても暴力的に押さえつけられる。黒蟻の群れの中に実は警察の特殊部隊・飛虎隊の連中がゐて若者たちと抗議活動を一緒に煽つた上で機動隊が捕獲に動くと警察に「同僚だ」と告げ若者たちの逮捕に動く。その凶暴さが、まるで映画の光州のやう。この警官の偽装につき現場で遭遇しビデオカメラ回しながら取材したTVBの記者が警察の高圧的な態度に屈せず執拗に相手誰何は大したもの。TVBは報道姿勢がやたら政府寄りといふ苦言もあつたが、この記者個人の記者としての矜持と勇気は立派。
【原片重溫】少女疑遭警布袋彈違規射爆眼球 醫生：極恐怖嚴重 與謀殺冇分別 | 即時新聞 | 要聞 | 20190812
【逆權運動】男子遭打甩門牙 克警不理哀求膝跪頭部壓地至滿口鮮血 | 即時新聞 | 要聞 | 20190812
陋宅最寄りの太古站でも混乱の模様。北角から鰂魚涌、太古と道路占拠が流れ太古で黒蟻たちが「そろ／＼潮時」でMTRに乗らうと站に入つたところを警察が追ひ撃ちかけてAeon入り口のエスカレーターで混乱。
追ひ打ちといつても地下コンコースにはすでに飛虎隊が待機してゐたといふのだからエスカレーターで一人一人捕まえては警棒で暴打は気狂ひの沙汰。
現場 － 蘋果突發 - 瘋警闖太古站開槍 1米內行刑式掃射示威者 | Facebook
さて、こんな状況では何うなるか、と思つたがMTRの港島線の運行は平常通りで太古站に24時すぎに着いてみると遉がに乗客の姿もまばらだが開いてゐる。誰もゐないなかで長いエスカレーターが音もなく動いてゐる。こゝで本当に１時間余前にあの暴動があつたのか？と疑ふばかりだが間違ひない。地上に出ると歩道に消火器が一つ投げ捨てられてゐる。それだけ。混乱のあとの現場検証でもないらしい。
この２ヶ月の混乱で最も「血をみた」一日が終はる。
そんな夜中に政府が「暴力示威活動」についてのプレス発表。政府回應暴力示威活動
抗議者たちは各地で不要集会を開き、公共物破損、道路封鎖等を行い警察を包囲しレーザーポインタや放火、など警務を脅かし警察官が受傷し市民の安全を脅かしてゐる、とそれを叱責。政府は市民とともに暴力に「No!」を求め社会秩序の回復をしなけれいけない。……とするが、いくら治安維持といふ大義名分があるとはいへ最も暴力的なのが警察なのだから。もう一度、整理しておくと香港基本法27条で
香港居民享有言論、新聞、出版的自由，結社、集會、遊行、示威的自由，組織和參加工會、罷工的權利和自由。
と謳われてゐる。問題は「デモや抗議の自由」でデモや抗議する権利はあるが警察が、それを認可するか何うか。これまではその多くが警察の「不反対通知」で警察が安全にデモ行進できるやう守つてゐたものが雨傘もさうだつたが今回は殊に721以降、デモには反対通知出すことが多く、その場合、デモの権利は市民にあつても道路占拠等が非合法となり警察もさすがにデモが道路に繰り出しただけでは取り締まらないが黒蟻の群れが警察に暴力的に対峙することで、それを口実に日に日に過激になる取締りとなる。
一國兩制山窮水也盡 香港光復柳暗花漸明 - 練乙錚 | 蘋果日報 | 要聞港聞 | 20190810
何回な練乙錚（Joseph Lian）の政治論評だが信報ではなく蘋果日報に載せたもので多少わかり易い。反送中が反中になつてゐる現実。愛国教育反対や普選要求からの雨傘など、あくまで香港の問題だつたのが今回は直接的な反中。それを起こしてしまつたのが世論ではなく林鄭の条例扱ひだつたのだから。
7年來的歷次運動─2012年的反國教反洗腦運動、2014年的佔運、2016年的魚革，基本上都不是把矛頭指向北京政權，而是以特府為鬥爭對象。但這次反送中，由於政府要求的，是要解除與北方的直接區隔，而運動一方則相反；林鄭如此設定鬥爭議題，無可避免觸碰政權根基，這是政權本身的錯。結果當然是港人與北京短兵相接，中聯辦門口的中國國徽被潑漆、五星旗兩次給掟落鹹水海，是自取其辱，此次運動乃從「反送中」走向「反中」。如此，再加上港警的法外打壓，更令抗爭者覺得義無反顧，深圳諸公要想挽回人心，已經在一整代人當中成為不可能。
我一向寄望香港人建立起對中共的心防，因為體制上的防線一個一個倒下了，內心的防線成為最後而最可靠的防線。但轉變人的心意何其困難。沒想到的是，這個轉變、這道心防，卻因政權的一個錯誤的送中修法而牢牢確立了。
官方候選人制度 - 嚴家祺 | 蘋果日報 | 果籽 | 名采 | 20190810 厳厳祺は香港での普選実施を全人代常委が覚悟決め実施することしかない、といふ。現実的にはかなり実現性に乏しいことなのだが。
能夠藉口極少人損毀物件的暴力行為，把數十萬、數百萬民眾和平示威抗議說成是動亂、暴動嗎？能夠以此作為在香港實行「緊急狀態」的理由嗎？政府是為人民而存在的，要尊重絕大多數人的意願。一個政府，用暴力或暴力威脅，對付數百萬民眾，想有好的結果，是不可能的。
香港問題的解決辦法，直到現在還掌握在北京和全國人大常委會手裏。面對香港現實，通過一個新決定，取消行政長官的「官方候選人」制度，把《基本法》45條的普選條款，認認真真、不折不扣地實施。而《基本法》關於普選的規定，還需要進一步在條文上明文規定。建立香港行政長官對香港人民和立法會的政治責任制度，這才是解決香港問題的真正出路。
