富柏村香港日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴る日剩でござゐます

台北二日目

農暦二月廿一日。晴のち曇。家人は木柵から朝九時のバスで山越えで十分の方に出かけるといふ。とくに予定もないアタシは士林官邸に行つてみることに。ホテルから二丁ほど歩き新生北路を北上する路線バスに乗る。台北を南北に貫く幹線道路は中山北路が市街中央を走り、これは台北站横から北に位置する圓山、今は圓山大酒店がそびえるがかつては台湾神社があつたわけで、これは日本統治時代の都市建設で一番の大通りとなつたわけだが、その東をやはり南北に貫く新生北路、これはかつて水路で、それを埋め立てたものと今日読んでゐた短編小説に、さう書かれてゐた。銀座でいへば昭和通りのやうなもの。路線バスは高架道に上がり基隆河渡り圓山へ。士林官邸。蒋介石総統が1950年から此処に住まひ宋美齢蒋介石死後、米国に暮しても台北に戻れば官邸住まひで1994年が最後の帰国で2003年に紐育で逝去。その後この官邸は一般公開されるがこれまで参観の機会なく今日に至る。


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観光バスも乗りつけるほど賑はつてはゐるが花園の庭園参観する老人会社中で官邸を訪れる客は多くない。中華民国総統の官邸だと思ふと地味で質素な造り。これも大陸光復までの仮住まひだつたからなのか。一階は来客用スペースでサロンや大小の食堂。二階が居住区で蒋介石宋美齢それぞれの寝室や書斎あり居間と食堂など。ニクソン元大統領も此処に宿泊したといふ。昼餉に「台湾に来たら」でやつと牛肉麺を啜る。

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最近はバラ肉入りより肉を煮たスープだけの「牛肉湯麺」を好む。午後、北投の温泉に浸かる。夕方、市街の西門に戻り徘徊。

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紅楼横の酒場でビール飲み午後六時に忠孝路から敦化路を上がり陸光小館。台北の大学に客員で建築学の教鞭とられてゐる建築家K女史と家人で会食。


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いつも、この食肆では台湾啤酒だが今晩はKさんに持参いたゞいた香檳とピノノワールを飲む。Kさんはかつて磯崎新伊東豊雄事務所にも働かれ昨日訪れた台大社会科学院図書館の構造についても興味深い話を聞く。あの高盃の形をした柱が建物の構造を支へるとともに言はれてみれば確かに雨樋もなく柱の中に雨水を逃す水管から電気ケーブルまで埋め込まれてゐるとは。Kさんの行きつけのカフェバーへ、といふことになり大安へ。台北らしく、あちこちに小洒落たカフェバーがいくつもある。若者たちにとつては台湾ではかうした個人営業が就職難と不景気の中では、やはり選擇となる。国連の調査で幸福度では北欧など上位を占めるなか東アジアでは台湾が25位でトップだといふ。新加坡が34位で韓国が54位。日本は58位!で中国は93位。経済力=幸福度にあらず。