富柏村香港日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴る日剩でござゐます

十二月京都南座顔見世

農暦十一月廿四日。未明に起きると今日は寒い。新界では摂氏8度の由。建物に断熱材などないので室内の体感気温では10度低い。

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快晴。朝一つ用事あり官邸に出向き、それ済まして銅鑼湾に出る。冬でも冷房のきいてゐる路線バスが今日は珍しく弱めだが温風にしてゐる摂氏10度。ジムで少し走る。麥奀雲呑麺世家で雲呑麺啜る。

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あたしの感覚では物価高でも雲呑麺の価格上限は、せめてHK$30(420円)なのだが、この麥奀でもHK$41もする。普段は足も遠退くが寒いから暖かい雲呑麺を啜る。相席になつた日本人の女子二人、一人は海老の雲呑麺でもう一人は海老より牛肉の雲呑麺がいゝといふ。食譜で「海老」の漢字探すが海老の文字はなく「蝦」だが生蝦雲呑麺と記す食肆もあるが此処は「馳名雲呑麺」そのものが蝦。また香港で雲呑といへば蝦で、餃子屋なら牛肉もあるかも知れないが日本でも美味しくもない雲呑は豚肉を耳掻きで掬つた程度入れるが雲呑で牛肉といふのは私は知らない。相席の対面で余程「海老はですね」と声かけてもいゝのだがタイミングを外した、それに最初に「えー、相席なんだ」と云はれてしまつてゐるので。帰宅して午後は寛ぐ。本当なら年末の大掃除でもすればいゝのだが。

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珈琲だつて星巴でエスプレッソでもHK$18だかするので高くて飲めない。家でBaccaratのショットグラスにNespressoでもHK$8ほど。読んで途中になつてゐた巫鴻(Wu Hung)の大著『北京をつくりなおす 政治空間としての天安門広場』を和訳(国書刊行会中野美代子・監訳と解説、大谷通順訳)で続けて読む。

晩にテレビつけるとNHKEテレで今月の京都南座顔見世から松嶋屋三代出た義経千本桜の舞台録画流してをり「小金吾討死」の途中から見る。小金吾は松嶋屋の千之助君。顔は今どきの若者にしては大きく化粧映えするが如何せん背が低い。殺陣もまだまだ切れが悪い。初代辰之助とかで見てみたかつた小金吾討死。「すし屋」は仁左衛門の権太、父・弥左衛門に左團次、母が吉哉、お里に扇雀。弥助実は維盛が時蔵。仁左さま、やはり助六とかより、いがみの権太のやうな悪人相にニンあり。扇雀のお里は弥助が初夜に誘なわれても「そりゃ二の足踏むだろ」と思ふほど可愛くもないが、権太が弥左衛門に刺されたあと弥左衛門の背後で兄の死に泣く姿など地味なところだが上手い。この「すし屋」はあたしにとつては1988年9月の巡業で新宿文化センターで見た延若IIIの権太が今でも目に焼きついてゐる。91年に亡くなる延若はすでに癌だつたが渾身の演技。児太郎(現・福助)のお里も可愛らしく芦燕VIの弥左衛門も良かつた。あれから30年とは。芦燕VIの兄が我童XIIIで明日、陽暦大晦が命日か、父の仁左衛門XIIの死は……なんて話をしても今ではわかるのは年寄りでも、もう少な。

▼ゴーン容疑者、拘置所で年越しラジオで「紅白」に年越し蕎麦はカップ麺、元旦にはおせち料理 - 毎日新聞 https://t.co/YNJ7etGQjh