農暦五月初二。快晴。まさに五月晴れ。官邸で周末の書類整理。午後遅くハッピーヴァレイのパブで家人待ちで白ワイン一杯。ハッピーヴァレイにはいくつか古い豪邸遺るがその内の一つ 54 Village Roadが芸術空間となり一部公開中で見学。３階は私人住宅のまゝ。来港の芸術家の宿泊施設もあり。帰宅途中に北角で久々に日東麵飽に寄ると今月一杯で廃業の由。二十四年。かなり日本のパンを意識した製法でパン焼き続けたご主人も心身ともに疲労堪へ難し、と。小麦の高騰あり今では菓子パン一つHK$10（150円）。街市で今年初めて榴槤を求める。すでに熟して美味。晩に九龍城新三陽謹製の粽をいたゞく。財布につけてゐた象牙製の瓢箪、その紐が今日切れたので丁度その粽が結はれてゐた赤い紐で瓢箪を財布に結ぶ。
▼G7で北朝鮮の脅威「新段階」首脳が一致だとかIS相手の結束など確認してゐる間もシリアで「有志国連合」による空爆で子供含む106人死亡。北朝鮮とISの脅威よりも米国主導のこの攻撃の方がよっぽど邪悪で怖い。北朝鮮やISといふ悪者の存在でやりたい放題の悪夢の世の中。
▼晋三の四月の衆院法務委での「そもそも」は「そもそも犯罪を犯すことを目的としている集団」と晋三が発言し民主党の山尾くんがオウム真理教は（名目は）宗教団体なのだから対象外かと質すと晋三は「山尾氏は（そもそもは）「初めから」という理解しかないと思っているかもしれないが辞書で念のために調べたら「基本的に」という意味もある」「オウム真理教はある段階において一変した。「最初から」でなければ捜査の対象にならないという考え方そのものが大きな間違いであり謂わば「基本的に」変わったかどうかということにおいて「そもそも」という表現を使った」と晋三が「そもそも」の用法まで講釈を垂れたもの。で「そもそも」に「基本的に」なんて意味はないのは当然。それだけなら晋三は「やっぱりバカだから」で嗤はれて済むのに昨日、晋三G7で外遊中に晋三の隷属内閣が閣議で「そもそも」について「首相が自ら辞書を引いて意味を調べたものではない」とする答弁書を決定。低レベル通り越し、もはやギャグの世界。 だがそのギャグ集団が日本の運命を変へるだけの数の力を持つてゐるのだから。今日のSCMP紙に“Shinzo Abe’s 2020 vision for a ‘new Japan’ should worry Japanese, and the whole region”といふ記事（こちら）。書き手は阪大の先生で、かういふ主張が日本の新聞に載るべきだろ。
そもそも閣議で決定といふことは「閣僚の全員一致」が原則で、その件については内閣が「国会に対し連帯して責任を負う」のだから、そもそも晋三が辞書を引いたかどうか実際には知らない閣僚がそもそもどうやつて本件を「晋三は辞書を引いていない」と決定できるのか。これはそもそも晋三が辞書を引いたかどうかではなく「引かなかったことにする」といふ見解について事実関係はわからないが、さういふことにするという方便の決定といふこと。
上記の文章で「そもそも」の用例として正しくないものを選びなさい（笑）。解答は（間違つてゐる鴨しれませんが）下記のコメント欄に。
