富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2017-04-26

農暦四月初一。雨。湿度高くびちゃびちゃ。陋宅マンション前で救世軍の衣料品等廃品回収はいつも好評で山のやう。これほど衣料品など「使はない」が出る。昨日朝此処に旅行用スーツケース出したが、もう山の中に埋もれてしまつてゐる。
▼朝日(朝刊)が森友問題でスクープ。昨年3月に籠池先生が財務相幹部(国有財産審理室長)と面会の際に、この室長・田村某が森友学園への土地貸付は「特例」と述べてゐたといふ。政治家の関与か忖度あつたこと明らか。籠池先生が几帳面にこの面会の会話を録音し、その録音データをノンフィクション作家(菅野完)通じて朝日が入手。一面トップネタだが晋三にとつて不幸中の幸ひは復興相失言辞任ネタ。夕刊での続報では籠池先生この面談で「我々にご支援いただいている議員の先生もいる」と政治家とのつながりに言及し「昭恵夫人の方からも聞いてもらったことがあると思う」ともコメントしてゐたといふ。世間ではまるで関心のなくなつた森友問題で、晋三は先週、銀座の商業施設開業に挨拶で地元山口の物産が紹介されなかつたことに「よく私が申し上げたことを忖度していただきたいと、こう思うわけであります」とまで軽口を叩いてみせた程。首相がこれだから大臣の低レベルは当然。これも少しは晋三にとつては痛手になるか。

こうした問題が表面化すると「政権の緩みやおごりが出た」と報道されがちだ。だが「緩んでいるから起きた」というより元々こんな人たちが大臣をしている現実を私たちは認識して怒るべきだ。それでも「いつか国民は忘れるだろう」と政権が高をくくっていることが「安倍1強」のおごりなのだ。
北朝鮮情勢が緊迫する中、閣僚発言の揚げ足を取っている場合か」といった声も聞く。しかし、こんなにも言葉が、いや存在自体が軽い人たちに危機管理を任せておいて大丈夫かとむしろ私は心配になる。(毎日新聞与良正男

だが国会空転で世論は晋三内閣の低レベルより「北朝鮮情勢が緊迫」で大臣失言批判してゐる場合かと野党を詰る方に向くから怖い。公明党公明党で晋三の陳謝に山口代表曰く「厳しく対応せざるを得ない。ただ政権は支える」。なぜそこまで自民党を支へないといけないのか、創価学会自民党に何を握られてゐるのか、或いは大きな取引きがあるのか。自民党では反省するどころか今村某の所属する派閥のトップでもある党幹事長二階某はマスコミを「政治家の話で一行悪いところあればすぐ首を取れと。何ちゅうことか。それの方(マスコミ)の首、取った方がいいぐらい。そんな人は初めから排除して入れないようにしなきゃダメ」とまで豪語するほど政治の劣化。国民がこんな連中を議員に選び政権を担わせてゐるのだから。

例えば今、あの事件に関わっていたらどうでしょう。ネット社会で袋だたきに遭い再起不能だったかもしれない。今、活字の世界でも名のある書き手が随分すさんだ書き方をするなど他者への言葉遣いがとげとげしくなっている。一方で政治家がとんでもないことを言っても内閣支持率は高いままです。このままみんなあきらめて、社会への理想主義は失われていくばかりなのでしょうか。