富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2017-04-25

農暦三月二十九日。世の中、まるで北朝鮮が戦争をしかけてくるやうで「気分は、もう戦争」なのか。着々と準備が進んでゐる。北朝鮮が、ではなくて日本が、である。驚いたのは友人J君に聞いたが彼のお嬢さんの通ふ公立高校で1時間目の授業と帰りのHRで北朝鮮弾道ミサイル対応についての話があつたのだといふ。晋三の首相官邸が危機管理情報を流し、それが文科省など霞ヶ関を超へて田舎の学校にまで恐怖感が届くシステムが出来上がつてゐる。知己のM記者曰く

北朝鮮は、通常兵器や兵員の能力で南進して韓国を倒すことをあきらめたからこそ、ミサイルや大量破壊兵器の開発に軍事資源、人的資源を集中させたのではないか、と私は考える。
南進はできないが、韓国に北進されても困る。だから北進されたときには「ソウルを火の海」ではないが、韓国の不特定多数の一般国民を殺傷する兵器を持つことで、報復能力を確保する。そういうロジックではないだろうか。
もし金正恩がクレージーな人物ではなく、スイスのインターナショナルスクールに学び、理性的で優秀な政治家であると仮定すれば、彼がやってきたことは、独裁国家の元首として、その独裁国家を存続させ、自らが元首であり続けるためには、「理にかなっている」ことが多い。

御意。民草が北朝鮮の脅威に目が向くなか佐賀県知事は九電玄海原発3・4号機再稼働に合意。琉球辺野古では埋め立て強制着工。稲嶺恵一・元知事「次々代わる首相 県民置き去り」(朝日新聞こちら

最近の(沖縄での)世論調査で「本土は沖縄の心をわかってくれていない」という人が増えている。昔の政治家には沖縄の人の気持ちや沖縄戦、歴史を理解しようと努めた人が多かった。今はそういうものを斟酌しない。「寄り添う」よりも「甘やかすな」「粛々と進める」という言葉が出てくる。(略)国民のほとんどは日米同盟、日米安保は必要と言いながら「いくぶんか負担しましょう」とはならない。「沖縄は大変だけど、頼むね。ご苦労さん」が本土の風潮。安倍政権の姿勢は本土の姿勢だ。

共謀罪北朝鮮の脅威便乗で着々。

ほとんどの人間は、たとえ監視されても安全な方がいいと思っている。けれども、もの言わぬ市民がある時、もの言う市民に変わることはある。もの言う市民をどう守るかは民主主義の要諦だ。共謀罪が非常に危険な所は、もの言う市民が萎縮して民主主義が健全に成り立たなくなることだ。テロ対策の美名に乗じて一般市民を監視する世の中にしようとしている疑惑を払拭してもらいたい。

と昨日の衆院法務委員会「共謀罪」に関する参考人質疑で(民主党推挙の)小林よしのり氏。どこまで日本の(日本ばかりぢゃないが)政治がおかしくなるのか、と思つてゐると今度は、続く失言で人格まで疑はれてゐた復興相の今村某が自民党のパーティで「震災、東北で良かった」発言。晋三はこの大臣の前回のトラブルでは「今村大臣には引き続き被災者に寄り添って、被災地の復興に向け全力で職務に取り組んでいただききたい」と擁護してゐたが、さすがに今回はこのパーティでの挨拶で今村某の発言陳謝してみせ本日のうちに今村辞任(事実上の更迭)。