富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

清邁→新加坡→香港

fookpaktsuen2017-01-04

農暦十二月初七。シャングリラといえば高級ホテルのイメージあるがチェンマイは開業当時でこそチェンマイの最高級ホテルであつたが建物も老朽して超高級なマンダリンやフォーシーズンズがチェンマイの遠い郊外にリゾート展開で城内にもシティリゾート的なsmall & luxuryなブティックホテルもいくつか出来てゐる。かつて泊まつたTamarind VillageとかAnantara Chiang Mai Resortの方がシャングリラよりも宿泊料金が倍近く高く驚くばかり。朝九時半すぎに退房してトゥクトゥクで空港へ(฿150)。マカオ行きのAir Asiaが3時間もかゝらぬところ11時半発のシルクエア(MI701便)でシンガポールへ南下。A320の機内では天井からモニタが現れ何か映画も流してゐるがヘッドフォンやイヤフォンも配らず、どうなつてゐるのか、と思つたらスマフォに機内ワイファイで接続すると、この映画の音や音楽まで聴けるのだつた。椅子毎に椅子の背にモニタや肘掛にコントローラーがある煩はしさより、こちらのほうが快適かも。座席は3-3配列で往路同様に3席並びの内、真ん中開けで窓側と廊下側を押さへたら、それなりに混んでゐたが思惑通り真ん中は誰も座らず。マレー半島から南下で眼下にシンガポール、それも空港が見下ろせるが、あれよあれよといふ間に海峡を渡り一旦、インドネシアの島に渡り、そこで180度方角を変へて北上のルートからチャンギ空港着。シンガポール空港では3時間近く待ち時間あつたが乗継客相手の市内無料ツアーは5時間くらゐないとダメ。そりゃ飛行場側がこんな遊興に乗継客を誘つたことでフライト時間遅れたら航空会社にとつてはいゝ迷惑。シンガポールやKLもさうだが空港のターミナルの賑やかぶりは到着客と搭乗客が同じエリアにわさわさゐるから。これが日本の成田や羽田、香港や台北も到着客はあくまで搭乗客とは交はらぬやうな構造なのでスムーズといへがその通りだが流れが単調で雰囲気は殺風景で何だか追はれる感じ。空港がハブ化してゐてもトランジットの場合、長い距離をイミグレの方に向かふ流れで歩かされ、そこでパスポートと搭乗券チェックで搭乗客のエリアに通され、またゲートに戻り……といふのも面倒な話。それがシンガポールやKLだと飛行機を降りたところから賑やかでトランジットは、そのへんで時間を潰してゐれば、すぐにゲート毎の待合室に入れるのだから。空港内の商店なども絶対にこの環境のほうが売り上げは伸びるはず。 T2からT3に移りラウンジに寛ぐ。出発時間の30分前にラウンジ出たらT2ターミナルの余りの広さにゲートに着くとすでに最終案内。往路と同じB777でも今回は最新鋭(でもないが)の300ERなので(往路は200)ハイテクぶりに驚く。座席まわりのパーツが多すぎる気もするが。このフライトも3-3-3配列のうち窓側と廊下側を押さへ真ん中は空席。混んでゐるのにありがたい。香港に着き荷物を待つてゐると家人が「えーっ」と驚くので何かと思へばマカオ在住の英国人H氏で夫人もご一緒。シンガポールからの戻りで偶然に同じ便。さうさう、マカオソウルで先日、今年(2016年)で目出度く金婚、年末年始はシンガポールでゆつくりと仰つてゐた。でラッフルズホテルに寛いださうな。浦山しいかぎり。H氏にチェンマイからシンガポール経由で香港戻りとは「阿呆ちゃう?」と唖然とされる。さうだらう。4人でエアポートエクスプレスに乗らうとするとAsia Expoからの列車は超満員。何か保険会社の会員相手のイベントだかあつた模様。空港から立ち席でエアポートエクスプレスとは初めての経験。香港站でマカオに還るご夫妻と別れ三更に帰宅。村上春樹1Q84』の後編3巻目を少し読み寝入る。
朝日新聞で原真人(編集委員)の「経済成長は永遠なのか」が面白い。この200年の経済成長こそ人間の社会史的にはむしろ例外といふ認識は最近では一般常識的に定着しつゝあり(こちら)。