富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

英国EU離脱で世界経済混乱「ほら言った通り!」と晋三

fookpaktsuen2016-06-24

農暦五月二十日。酷暑。英国EU離脱日経平均も大幅下落。円買ひ進み99円をつける円高で昼に手持ちの円売り。晩に銅羅湾。家人と円高差益でw五代目天丼秋光。吉原の土手の伊勢屋で2004年に五代目となつた方が昨年独立して浅草で下町天丼秋光を開業、それがもう香港で開業とは……と驚くばかり。「伊勢屋を行列ができる店にした伝説の……」と称される五代目だが伊勢屋で外待ちは昭和の頃からのこと。登龍街の飲食店ビルで「あれ、この店は……」と思つたら炭火焼肉の居抜きで、この天丼屋も香港のEN Groupの経営、なるほど。五代目天丼は見るからに豪勢で「ご飯少なめ」でお願いしたいがタレもべっとりが苦手なので「少飯少汁でもいいの?」と尋ねたら「冇問題!」。まだ晩も七時半で家人初見参で湾仔のバーMへ。Black Grouseのハイボールとドライマティーニ
▼英国のEU離脱。それにしても保守党でキャメロン党首が政権とりにゆく中で約束してしまつた国民投票。自分から俎上に、なのだから責任取らねばならぬのだらうが晋三のやうに「新しい約束」で国民投票延期もあり得るのに(笑)。朝日新聞政治部長(国末憲人)の「バイバイ英国 出るも残るも、痛しかゆし」(こちら)が巧妙に分析。

何より解せないのは、EU残留を主張する英キャメロン政権の態度である。残留を望むのなら、国民投票など最初からしなければいいではないか。
勿論、反EU世論を抑えたいなど、国内事情があるのだろう。だけど、それは本来、全欧州から日本企業まで心配させる大騒ぎなどにしないで、キャメロン首相自らが国民を説得すべき筋の話だ。
国民投票は、民意を政治に反映する手段であるとともに、ヒトラーが多用した危険な制度でもある。何より、多様な世論を無理やり二つに分類してしまい、国内に亀裂を生じさせがちだ。難民問題やテロなどで欧州全体が大変な時に、なぜこんなマッチポンプをしなければならないのか。
英国内で残留派の主張が「離脱する場合に経済的リスクが大きい」「成長が維持できない」など、自国の利害に集中しているのも、鼻白む。結局、君たちはカネのことしか頭にないのか。世の中にはもっと大切なものがあるだろう。
国際法秩序を世界に定着させるうえで欧州間の協力はどうあるべきか。グローバル化の中で国家の将来像をどう描くか。そういう議論をもう少ししたらどうか。

このキャメロンの誤謬についてNHKの深夜の国際報道2016がよく解説してみせてゐた(こちら)。それにしても日本は株暴落、円高で、これはアベノミクスには痛手のはずが、すでにアベノミクスの「道半ばで……」は苦しみの受け入れ好きな絆つよき国民にはすでに失敗も受け入れられたやうなもの。今日、晋三は青森、岩手で選挙応援に民進党の岡田君が「この英国の重要な国民投票で市場の混乱など予想される日に首相、官房長官ら主要閣僚が東京を離れるのはノーテンキ」と非難してみたが、むしろ消費増税延期の理由でリーマンショック級の経済混乱「予想してゐた」のだから経済パニックさまさまでお祝ひしたいくらゐだろ。日本の経済不振もすべて英国発のこのパニックの所為に。これで参院選挙も勝ちか。神様はなぜ晋三に味方するのかしら。
参院選につき朝日と毎日が公示後早々と自民過半数、で公明党改憲4党で2/3窺ふと。それでも公明党が衆参で易々と「晋三の」改憲に乗るとも思へない。いずれにせよ晋三の自民党好調は不愉快。野党共闘の一人区も宮城や沖縄など数県除けば自民党優勢。

この選挙で私たちは厳しく問われている。「アベノミクスは成果を出している」のに「消費税増税は再延期」というような論理の破綻をどう考えるのか。「この道を。力強く、前へ」進むと、どこにたどり着くのか。私たちは考える責任がある。責任を果たすこと抜きに自由はない。

東京新聞「こち特」のデスクメモで田原牧記者。毎日新聞に出てゐた無党派層の投票先の推移が興味深い。民主党への政権交替を実現させた彼らの投票先は、その後、みんなと維新といふ第三極に彼らの食指動きぞっとしたが、それも急激に冷めて2014年の衆院選では彼らの投票先が自民、民主、第三極にほゞ20%で収斂され、共産党への投票もそれに近づいてゐること。今回は民進党と第三極への無党派層の支持は下がり共産の支持高くなることくらゐしか期待できず、の無党派層