富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

史明伯父さん健在

fookpaktsuen2016-05-29

農暦四月廿三日。官邸で書類整理。早晩に湾仔。星加坡より来客あり六國酒店の粤軒に飰す。総支配人氏に「今日のダービーは」と言はれ、香港もサイマルキャストで馬券買へたことも知らずにゐた私。
朝日新聞の台湾蔡英文総統の連載記事?で史明先生との話(こちら、鵜飼啓記者)。いつもクールな蔡女史だが史明を慕ひ当然後の演説でも「おじさんの言いたいことはわかっている、台湾の総統は気骨を持ち強靭でなければならない、と。台湾の苦境を前に私は絶対に屈しない」と誓つた由。史明先生はこれに「台湾のために何かをしたいという思いは共通、これからは蔡さんたちの天下だ」と応へる。台湾の民主化のためには老ぼれて死ねなかつた御年97歳の史明先生。
オバマ大統領に広島で「核なき世界へ勇気を」と言はれても米国の大統領として勇気持つべきはアンタだろ、と言ひたい。それにしても宗主国と敗戦属国の核の違ひ見せられたのが伊勢志摩から広島への移動手段。晋三は志摩スペイン村の臨時ヘリポートから陸上自衛隊ヘリコプターで中部空港へ。自衛隊のC1輸送機で海上自衛隊岩国基地陸自のヘリコプターで広島へ。それに対して小浜さんは大統領専用車で志摩スペイン村へ、そこからマリーンワン(大統領専用ヘリ)で中部空港。エアフォースワンで岩国米軍基地。そこから2機目のマリーンワンで広島。広島には2代目の専用車が待機。岩国に戻り米軍基地の兵隊らとの懇親会を済ませエアフォースワンで米国へ。どうせなら小浜さん専用の自動車、ヘリ、飛行機に同乗させてもらへば良かつたのに。
▼晋三はサミットでリーマンショック級のリスクの前にあると熱弁ふるつても誰にも相手にされず。
A British government spokesman suggested that Mr Cameron did not share Mr Abe’s gloom. “The prime minister made positive noises about the global economy,” he said. Mr Cameron agreed there should be a “flexible” approach to driving global growth, but backed Ms Merkel in arguing that each G7 country should tailor its economic policies to its own needs.
などと酷評されるばかりか(FT、こちら)、日経まで冷やゝかで自民党内でも村上誠一郎先生の「将来のことを考え財政規律を立て直すのが筋だ」といふ正論は当然だが麻生漫画太郎や谷垣某からも慎重論。サミット専門家のジョン=カートン教授(トロント大学)も

サミット前の安倍首相の欧州訪問を見てもメルケル首相が財政出動に反対することはわかりきっていた。それなのに安倍首相は記者会見で冒頭から経済対策の話を持ち出し、その説明に長時間を費やした。次の選挙に向けて「財政出動を優先させて消費税増税を先延ばしにしたい」という意図が透けて見えた。

と。その通り。もうダメだろ。だが選挙は怖い。60年安保でも、あれだけ「反岸」の機運高まつても直後の総選挙で自民党は負けず。少なくとも当時の自民党は「岸オンリー」ではなかつたが。